流浪の月のレビュー・感想・評価
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小骨が刺さる…
料理で例えるなら、腕前も、食材も、器も、雰囲気も、サービスも良いけど、
何か心揺さぶられるものがない感じ。
たまたま一品目の料理の小骨が喉に引っかかり、その後の料理が楽しめなかったみたいな。
その小骨がなんなのかというと、それはロリコンの定義。
ここでそれを論ずることはしないけど、この定義は三者三様で非常に曖昧だと思う。
そんなふわふわした題材を観客自身の解釈に任せているため、ロリコンの罪に迫れていない。
なのでロリコン=犯罪者と言う視点を用いて物語を展開するやり方も強引に感じた。
また、松坂桃李演ずる文のシーンでロリコン要素が映像として映されていない。
何をもって彼をロリコンと見たらいいのか分からず、ただの無口な男性にしか見えなかった。
所々良いところはあるのだけれども。
ただ、はなっからロリコンなんてものは絶対悪だと考えている人にはその小骨はないに等しく、
美味しい料理が食べられるかもしれないと感じた映画でした。
バクバク、ドキドキ
悲しい。切ない。怖い。苦しい。
全部当てはまるけど、全部当てはまらない感情。
自分らしくいれる場所がそこにしかなくて、生きていくためにお互いが必要で、二人にしかわからない結びつきなんだろうなぁ。
男とか、女とか、年上とか、年下とか、関係なく一緒にいたいと思える人と出会えるのって、やっぱり奇跡だなぁ。
この映画の二人はキラキラした綺麗な関係じゃないけど、やっぱり奇跡だと思う。
松坂桃李さんと、広瀬すずさんの二人の演技もとっても良かった!
すずちゃんじゃなくて、すずさんって呼んでしまう位大人な演技するようになったんだなぁって感じたな。
横浜流星さんは、いつもカッコいいなぁってどの映画観ても思ってたけど、この映画では思えなかった。ということは、きっとこの役をとても素敵に演じてたんだなぁってことなんだと思います。
複雑な感情でしたが、とてもいい映画でした。
映画>原作
よわいものたちの愛のかたち
苦しくて観てるのが辛かった。
原作と違った印象
キャストも良さげで、楽しみにしていた映画でわくわくして見に行きました。
色々カットされてて、救いのようなものカットされて、バカラもりかちゃんもそのままで、ただただ冷たい世界と可哀想な私たち、の話になっていて残念でした。
文が体の違いを見せるシーンは付け加えられてました。
舌足らずにしゃべったり、喚き散らしたりする広瀬すずさんが、わたしにはわざとらしく感じ、残念ながら更紗に見えませんでした。
演技が上手いって一度誰かに言われたら、何を演じても「深い」とか「上手だね」と褒めるべきなのでしょうか。
演技が上手いの概念って難しいなと感じました。
可もなく不可もなく、無難にこなせる人こそが「演技が上手い」って言われるのかなとも感じました。
映画を見るときのあの「○○がそこにいる!」みたいな感動は今回はありませんでした。
殴られたあと街を彷徨うシーンは、みんなに鼻血姿の私を見て欲しい!くらいの勢いを感じました。
そんなシーンじゃないのに。
街の人にぶつかりながら、見せびらかして回るみたいな彷徨い方が、すごく嫌でした。
時間内に収めようとしすぎて、原作の救いのラストは映画にはなく、物足りない気持ちだけが残る映画になりました。
最後の幸せな光景が見たかった。
原作が面白かっただけに、映画を楽しみにしていただけに、残念な気持ちで映画を見終えました。
うーん、、、
真実は知られなくてもいいのかもしれない。
映画に入り込むととても感動的で心揺さぶられる映画である。 が、離れ...
映像と、横浜流星が良かった。内容には違和感。
李監督最強!!!
ひとつひとつの映像の連なりがとても美しい上に、そのひとつひとつのシーンが日本の気候の美しさや雰囲気や世相を見事に表現していました。
そしてそこに現れる人物たちの価値観がそれぞれ違い、その描写も演技も本当にリアルでした。上場企業に勤める旦那がいれば幸せと妄想するバイト先にいる女や、サラサの彼氏のような、脳みそがスポーツとビジネスでできてるような男とか、本当にいるよなと思った。
そしてサラサとフミが、世間から色々言われるから抑えているが、心が揺れ、愛のままに行動するシーンの映像と音楽のダイナミズムは本当に本当に素晴らしく、涙が出ました。
こういう作品が作られるということこそが、
現代の日本のような個々人のつながりがどんどん薄くなり、世間の声ばかりが大きくなってきているように思える社会に、必要な癒しであり表現ではないのかと感じ、そこにも感動しましや。本当に感動をありがとうございました!
優しかった
ほぼ5点(4.9999)
下調べ無しでの感想
あの少女は保護されてしまったのか?
好きな作品でした。
でも、文とさらさが受け入れ合うシーンはもっと長くてもよかったなぁと思いました。
また、小説と違っていたのですが、そのような付け足しは確かにいらなかったのかもしれないなと思いました。
小説では感じなかったけれど、
映像化されると、警察の雑さや
ありうる恐ろしさよりも、
あり得ないよね?こんな状況という方に寄ってしまった気がした。
小説で読んでいた文との再会シーンが
映像化された時、同じ感覚で見れたことが嬉しかったです。
文とさらさの思い出では、
キラキラした音が、キラキラした思い出を想起させて、
よかったです。
事実を自分の持つ基準で捉えて、
その人の気持ちを知らずして、
かわいそうだと思う。
かわいそう
とはなんだろう。
そもそも、そう考える時点で、
守りたいという愛とは逸脱し
相手を対等ではなく下に見ているような感じがする。
自尊心を保ちたいのか
支配的で依存的な関係を築きたいのか
でもその感情が人間に備わったのだから、
それは自分のエゴのものと愛からくるものか見極めたいものです。
読んでみようと思う
見上げればそこにある
「魂の結びつき」?
「流浪の月」この寂しげなタイトルは、そのまま文と更紗の心情を表しているようだ。ずっと悲しみと痛みを抱えてきた二人だが、その本当の気持ちは実はよく理解できない。二人が10歳と19歳の時の「誘拐事件」がすべての始まりである。その真相は何だったのかは二人にしか分からない。警察をはじめ世間一般はロリコンの変態男がいたいけな少女を自宅に監禁して弄んだ、という風にしか見ない。少女が男から離れたがらなかったのは、一種のマインドコントロールを受けたからだと見る。確かに自分もそういう週刊誌的な見方を面白がるだろうと思ってしまう。しかし実際はそうではなく、同じ心を持った者同士が共感しあい、お互いを大切に思う純粋な「人間愛」で結ばれていただけではないか。しかし「ロリコン」などと決めつけなくても、二人の間に「性愛」のようなものがあっても全然いいと思うのだがそれはないという事らしい。
大人になって再会した時も、あの時と同じ心持なのに気づく。何を考えているのかよく分からないが、更紗の「自分のせいで文を苦しめてしまって申し訳ない」という気持ちと、文の「自分にはもう関わらない方がいい」という気持ちは素直に心に響く。
二人の関係性は、最後までよく分からないのだが、男と女を超えた「魂の結びつき」というやつかもしれない。しかしもう少し日常的な感覚でもいいのではないかと思ってしまう。松坂桃李と広瀬すずはこの特異なキャラクターで明らかに新境地を開いた。今後の活躍が楽しみな二人だ。
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