劇場公開日 2022年5月13日

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流浪の月のレビュー・感想・評価

全395件中、41~60件目を表示

3.5そうきたか

2023年10月8日
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鑑賞方法:映画館

興奮

最後のオチがわかったときに映画館で一緒に見ていた人が「そうきたか」とつぶやいた。わたしも同じ気持ちだった。女性には理解が難しいかもしれない。それでもさすが李監督作品。難しいテーマだがよく映像化できたと思う。松坂桃李も新しい役に積極的にチャレンジして違和感なく演じてる。すごい

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モロッコガール

3.0きっかけは、どうあっても…。

2023年10月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

二人の関係性が良好なら、本来、それは他人様がいらぬ世話を焼く次元のお話ではないと思うのですけれども。
ふつうに「誘拐」といえば、身代金目的やわいせつ目的で、相手方(被拐取者)を無理やり連れてくることがイメージされると思うのですが。
しかし、特に相手方が未成年だったりすると、可哀想に思って連れて来たり、家の中などに連れ込まなくても、相応の長い時間に渡って連れ回したりすると、警察などの捜査機関の眼から見れば、それも立派な「誘拐」になってしまうことから(そうは思ってはいない当事者にしてみれば)訳が分からなくなってしまうという次第になるようです。

ものの本によると、「略取・誘拐の罪は、人の自由を侵害する犯罪の一種であるが、その本質(保護法益)について、被拐取者(略取又は誘拐される者)の自由に重点を置くか、被拐取者が未成年者であるために監護者がある場合には保護監督権に重点を置くかによって見解が分かれている。判例や通説的立場は、一面においては被拐取者の自由が保護法益であるが、他面では被拐取者が未成年者や精神病者であるために親権者などの保護監督者がある場合には、この親権者などの保護監督権(監護権)もまた保護法益と考える」(斎藤誠二著「刑法各論」八千代出版、1990年)とされているので、捜査機関の眼から見ると、上記のようなことになる訳です。

誰しも、保護者に身代金を要求する目的だったり、体を触ったり、その他(まだまだ「子供」の評論子には詳しく分かりかねますが)いろいろと「いけないこと」をするために自分を拉致してきた人に好意を寄せることは、ふつうには、あまりないだろうと思うのですが。

しかし、お互いに何となく惹かれ合って、それで結果として、ずっと行動を共にして来たりすると、とくに相手が未成年者だったりした場合、本作のようなことは、起こり得ないとは断言できないだろうなぁと思います。実際問題として。
(「いいパパをゲットするまで」とは言いつつ、結局は行方不明になってしまった安西の子供の面倒を見ていたことが「誘拐」というのは、いくらなんでも無茶だとは思いますけれども、評論子は。最初に、保護者(親権者)である安西からの明確な委託がある訳ですから。)

その意味では、本作の「私が愛した人は、(私を誘拐した)誘拐犯でした」というキャッチフレーズは、まるまるは嘘ではないのですが、当事者の二人の心情にしてみれば、「誘拐した」「誘拐された」という意識は、どちらにも、しかもハナからなかったように思うので、評論子的には、いささか羊頭狗肉の感が否めないところです。

いずれにしても、他者(世間一般)からは偏見を持って見られがちな恋愛…というのか、語弊を恐れずに端的に言ってしまえば、他者(世間)からは理解されない恋愛関係の二人は、いつか出会うであろう理解者に巡り合うその日まで、満ちては欠ける「月」のように延々と世間を「流浪」しなければならない―。
そこに、本作の題名の意味があって、そしてその「痛さ」が、胸に迫る一本で、観終わって切ない一本でもあったと思います。評論子は。

充分に佳作と評することができると思います。

<映画のことば>
自分を好きになってくれる人と、恋もしてみた。そういう人なら、本当のことを分かってくれると思って。
でも、やっぱり人って、見たいようにしか見てくれないのかもね。

<映画のことば>
「生きていても、どうせ、いいことないし…」
「でも、僕は生きていたから更紗にまた会えた」

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talkie

4.0今の邦画にはとがった映画も必要なのかもしれない

2023年9月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

李監督作品は怒りに続いて2作目。気合を入れて観ないといけないのはわかっていたので観るか迷ったが広瀬すずが前作に続いての主演だったので観ることにした。わかっていたが観るのがつらいシーンが多かったが、誰もが持ってる痛みやつらさを表現したとても良い映画だったと思う。リアリティの表現はこの監督の素晴らしい部分だしこれを表現できる俳優は間違いなく演技の幅を広げる事ができる。事実広瀬すずの演技は以前に比べるとはるかに素晴らしくなっており同年代では負けなしだと思う。いい演技は観客を映画の中に連れて行ってくれる。つらいシーンが多いとがった映画も今の邦画には必要なのかもしれない。

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きつね

4.0ずっしり、

2023年9月15日
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最終的にはいい終わり方のはずなのに、激おもすぎて霧がかかった気分のまま終わった。でもおもしろかった、すずちゃんもたまきちゃんも演技上手だし似てる。

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杏仁豆腐

4.0更紗は文との時間が一番居心地がよかったんだよね…

2023年7月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

本屋大賞で話題になった作品でずぅっと観たいと思っていた映画だ。原作は読んでいない。あらすじだけ読むとかなり重い内容で、私には理解できないのでは?と心配していたが、何となく更紗の気持ちがわかるような気がした。最初はストックホルム症候群を描いたものかと思っていたが、そんな単純なものでもない感じだ。更紗は私はかわいそうな被害者ではないと強く思っていて、ある意味自立している。一方、文は心の奥に深い闇を抱えている。亮は更紗に執着し、依存している。そんな3人の関係がだんだん変化してゆく。2人ともただ一緒にいたいだけなのに、まわりの人たちがそうっとしておいてくれない。そんなにミーハーに干渉しなくてもいいのにと思った。更紗も文も家庭的に恵まれなかったから、弱い者の気持ちがわかるのだと思う。誰にも理解してもらえなくても、あの道を進んで行くのだろうか? 2人がそれで幸せなら私はそれでいいのではないかと思う。何よりも2人の幸せを祈りたい。

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瑞

4.0何が正しいのか分からなくなる、とりあえず横浜流星最高。

2023年7月22日
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興奮

難しい

映画館で見逃したため、サブスクで鑑賞。
暗いけどどこか穏やかな映画の雰囲気がすごい好きだった。松坂桃李のハマり役感がすごいし、すずちゃんの幼少期役の女の子の魅力がすごかった。誘拐はれっきとした犯罪、でも幼児自身が望んでいる。何が正解なのか、何が正義なのか、分からなくなった。第三者として映画をみるとすずちゃんと松坂桃李の味方をしたくなるけど、“誘拐”という事実で見たら確かに気持ち悪い。でもこの誘拐はどこか美しくて。そんな色んなことを考えた映画だった。でもなんといっても横浜流星が覚醒したんか?ってくらい演技がハマってたしほんとにかっこよかった。これを機に流星沼にハマった。すずちゃんと横浜流星のシーンが最高すぎて、、、流星結構ヤバいやつだったけど普通に沼だった。観て良かった。

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は

4.5社会的マイノリティvs.未成年性加害

2023年7月11日
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 大きくは、社会的マイノリティ(今作ではロリコン)への差別を風刺する作品。社会的に受け入れられないロリコン、当人達の実情をよそにバイト先や住居マンション、警察やネットから社会的圧力をかけられる。
 とても印象深い文のセリフがある。幼少の更紗と文が離れ離れになる公園で2人が手を繋いでいるシーン。

「更紗は更紗だけのものだ。誰にも好きにさせちゃいけない。」

この【誰にも】にはきっと文自身も含まれているのだろう。文の折れない「強さ」と「優しさ」に心を打たれる。
 ただやはりこれはあくまで映画として文、それから更紗の主観で見ていたからマイノリティへの差別を語れるのであって、客観で見るとやはりそこには未成年への性加害が疑われるのは自然だし、社会的圧力がかかるのも理解できないものではない。マイノリティの受容を叫ぶのは簡単ではあるが、社会の歯車に噛み合い受容されていくのは容易ではない。

 細かいが気になった点。警察描写への違和感。さすがのさすがに現行犯にできるわけない描写多数。あと更紗と文の出会いである、雨の中の公園のシーン、「更紗が帰りたくない。」といった後の文のセリフ「いいよ」が2秒ほど早すぎた。食い気味の「いいよ」はあの場面では似合わない。違和感を感じてしまった。

 しかしとにかく演出は上手で、時間が経つのを忘れ、画面に釘付けになり、没頭できる、深い映画だった。

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西田

4.0松坂桃李が凄い

2023年7月8日
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悲しい

知的

難しい

松坂桃李の演技が凄い、セリフは少ないが圧倒された。
横浜流星も凄い悪になりきっている。

深読みして良さが初めて分かる作品だから、
軽い気持ちだと、重たくイマイチ伝わりにくい。

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ひろひろ

4.5闇夜を照らす灯り 月の満ち欠けのように彷徨う2人の感情🌒

2023年6月27日
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鑑賞方法:映画館

周りから見て歪んだ愛に見えても、私には
純粋な愛に見えました。
儚さ、文が母親に
やはり僕ははずれですか?
と質問する場面、見ている方にも問いかけているように見えました。
更紗が私はかわいそうな子ではないよと
言ったときの悲しい瞳が心に残りました。
月明かりが照らす2人の行く末は、
彷徨い歩くのか、びしょ濡れになった2人の
気持ちに寄り添いたい
そんな微かな希望を感じながら、観終わりました。

レビュー投稿遅くなりすみませんでした。

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美紅

4.0気持ちで繋がる

2023年6月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

勝手な偏見や当たり前だという勝手な常識で生み出された佐伯文というモンスターは、
気持ちでしか繋がることが出来ない優しいピュアなハートの持ち主。
自らを認められない2人は出会うべくして出会う運命の2人。
幸せに過ごすには流浪するしか術は無いのか。

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上みちる

3.0観ながら、観た後も、いろんな思いがうずまく

2023年5月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

重い
とても重かった

端から見れば理解されない関係
もし身近にいたなら、否定まではせずとも、残念ながら理解はできなかったかもしれない

文はロリコンなのだろうか、なにか少し違うようにも見えた
そして、二人の間にあるものが、シンプルな男女の愛とは少し異なるようにも見えた
ただ、お互いにお互いを必要としていて、ともにいることで、自分を保てる、自分でいられるような存在、それはよくわかって、そんな端からではない視点で見ると、二人の好きにさせてあげればいい、理解できなくとも攻撃や排除せずに、ただ好きにさせてあげればいいと思わずにいられない

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yukarin

3.0嫌がらせのバランスがおかしいかな。

2023年5月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

松坂桃李も良かったし、横浜流星は目覚めたの?位のレベルでよかった。
ただ、ストーリーがね。
現在×殺人レベル×テレビのワイドショーならともかく、
ずいぶん前×誘拐された2人があってる×ネットであそこまでいくかい?
住まいも職場も突き止めてペンキで落書きはやりすぎ。
それも、少年院って言ってたからありえないよね。
あと、親が届け出てもないのにお店に警察乗り込んでくるって…。
そこまで暇じゃないと思うんだけどね。

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khapphom

3.5女児を自宅に住まわせていたら犯罪になる。 たとえそれを女児が望んで...

2023年5月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

女児を自宅に住まわせていたら犯罪になる。
たとえそれを女児が望んでいたとしても。
本作の場合、被害者は女児の保護者である叔母夫婦ということになる。
何ともおかしな話だ。
ただ、エンディングはあれでよかったと思う。
広瀬すずが「大人の女」を演じ、横浜流星が嫉妬深く、かつヒステリックな男を演じているのはそれぞれ新境地か。

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省二

3.0悪いのは誰なのか

2023年4月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

一つの事件から問題がどんどん絡んで来て、
話が広がって行く展開力は流石の一言。

これが実際に起こった事件ならきっと僕は、
気持ち悪いロリコン野郎で片付けてしまってると思う。

だけど、そこには家に帰りたくない事情があった、
15年後被害者には束縛のきつい彼氏がいて、
問題がが起こる。
この話を追って行くうちに、一番悪いのは決めつけで
見てしまっている自分なんじゃない?と思えて来ました。
加害者の店にロリコンと落書きした奴らと思ってる事は
一緒だなと。

加害者にもずっと隠されていた知られたくない謎が
あって、僕はだけどそれを理由にしたとしても軽はずみじゃないかとは思ってしまったのだけど、
松坂桃李さんの顔の演技や立ち居振る舞いは、
僕が簡単に、だけどさ、と言えるようなものではない
生きづらい気持ちが伝わって来る素晴らしいものだった。
広瀬すずさんも最初の自分じゃ何も決められない
女の子から、やっぱり文と居たい!と言う心の成長が
分かる見応えある演技で素晴らしかった。

これから2人、誰も知らない場所で穏やかに過ごしていて欲しいと思うラストでした。

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奥嶋ひろまさ

2.0演者は良かった

2023年4月15日
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演者はみんな素晴らしかったけど
脚本?監督?原作ちゃんと読んだ?
原作知らなきゃそこそこ楽しめると思うが、この映画は原作の言いたい事を全く伝えれていなかったと思う
演者が良いだけにもったいない
横浜流星の役の出番多すぎ
その分文に時間をかけてほしかったよ

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zzz

3.0ヨコハマ君と夏の思い出

2023年4月3日
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今さらレビューも失礼ですが、横浜君の演技だけは驚きましたし感銘を受けました。初めは誰だかわかりませんでした。俳優としての決意を感じました。

今頃観たわけですが、公開時は観たい動機はあったんですが、内容が重そうで敬遠してました。

広瀬すずちゃんは大好きだし、ロケ地は今住んでいる街の隣だし、ボランティアで知り合った方がエキストラで参加されていると聞きましたし、もう少し楽しそうな映画だったら劇場行ったはずです。

殺しでもあるのかと思っていたら違ってました。松坂君の性癖は理解すべきが今の時代なんでしょう。玉季(すず)ちゃんの感情は、なんというか、夏の思い出というか、若者が合宿などで強い連帯感や普通じゃないことに没入していく感情に似ているのではと思いました。

作品としては長尺飽きなかったのは見事ですが、すずちゃんと横浜君が引っ張ってくれたからだと思います。

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ウルスアベイユ

3.0文、口数は少ないけどあたたかいなー。更紗の心のキズまで包んでいて素...

2023年3月1日
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鑑賞方法:映画館

文、口数は少ないけどあたたかいなー。更紗の心のキズまで包んでいて素敵です。

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binn

3.5松坂桃李の役者魂

2023年2月3日
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鑑賞方法:VOD

原作を読んでいて、インパクトが強かったので、映画を観たいと思っていたけれど、U-NEXT独占配信だったので観れていなかったが、最近、U-NEXTに入ったので、早速、観てみた。
松坂桃李はここでも役者魂をみせて、ラスト近くに裸になるシーンは「娼年」を思い出した。
ロリコンの男性と一緒に暮らしていた幼女時代のひととき。それは傍目には異常な事態、犯罪と思われても仕方のない事態だが、本人たちがどういう時間を過ごしたかはほぼ無視するかのような他人たち。
本人たちがどう感じていたかとのズレが生じようとも、紆余曲折を経て、一緒になるまでのストーリー。社会派でもあり、情念を描いているようであり、原作の力を感じました。

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菜野 灯

2.5絶望と希望

2023年1月22日
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絶望とは、人間なら全ての人が、気づいてるかどうかは別として抱いてるものなのです。

カメラワークや色彩は本当美しいし、俳優さんも良かったと思います。ただ、配役もそうですが、監督さんは適任ではありませんでしたね。

私も原作はそこまで好きな作品ではないのですが、とても良い作品だと思っています。だから、これは、酷い。何故こんな風にするのか、こんな改悪するなら、オリジナル脚本でやろーよ。正直意味がわからない。いい加減原作を踏みつけるのはやめてほしい。とても残念です。

これでは、原作の言わんとするところが全く伝わらない。いや、なんなら真逆の展開です。怒りや、悪人の時も思ったけど、この監督さんどーかしてるよ。

是非、原作の最後の方の四章、五章、最終章だけでもいいから、読んでほしい。こんな内容のものではないんです。

原作を読んで思い出したのは、朗読者でした。尊厳は暴くものではなく、守られるものです。安い好奇心に騙されてはいけないと強く思いました。

映画はお勧めしません。原作は割と読みやすいので、機会があれば。

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大粒 まろん

4.0互いを必要とする《愛の形》

2023年1月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

「ウチに来る?」
「うん、行く」
家に帰りたくない虐待されている少女を匿った青年が
犯罪者として、いつまでもいつまでも糾弾される。

文は世間から見れば少女を誘拐して監禁した犯罪者。
その文にどうしようもなく惹かれる更紗。
正しく理解するのは常識では無理・・・
更紗には差別する人に正しく説明する言葉が見当たらない

何故、更紗と文は、惹かれ合うのか?
それを解明する事がこの映画のコンセプトだとおもいます。
更紗と文が暮らした最初の2ヶ月
そこが全ての出発点でした。

映画では松坂桃李も広瀬すずも、とても良かったと思います。
最高のキャスティングだし、そして2人は入魂の演技でした。

原作を読んだひとりとしてちょっと言いたいのは、
更紗が両親と別れるまでの生い立ち。
この時代が更紗にとってのゴールデンタイムだった事。
父親が突然病死して、自由人の母親は恋人の元へ・・
更紗を捨てて出ていきます。
原作では実に細やかな描写・・・
更紗は、自由奔放な母親と、母親を深く愛する父親の幸福で
ユニークな3人家族で育っています。
母親は朝・昼・夜、気にせずに飲酒したり、
好きなときだけ料理したり、
3人(両親と更紗)で、大人向けの映画を観たり、
親がしょっちゅうキスしていたり、
何度も出てくるのだけど、《夕飯がアイスクリーム》だったり、
映画を観る日の夕食は《宅配ピザ、ポップコーン、アイスクリーム》
だったり、

それに対して文は母親から育児書通りの、とても堅苦しい家庭。
炭酸入り飲料は健康に悪いのでダメ、
紅茶は10歳まで薄めて飲む、
ラーメン店は不潔で健康に悪い、
だから入った事がない、
事細かに規律に縛られて育った。

そして更紗もまた、預けられた叔母の家で、
個性を歪められた上に、
いとこで中2の孝弘から性的虐待を受けて、
更紗の心はもういっぱいいっぱいで、
限界でした。

だから更紗にとって文との2ヶ月は、目眩く解放と自由復活の
日々だった。

この記憶が2人を決定的に結びつけている。

だから15年後に再会した更紗は、
亮くん(横浜流星)との同棲生活によって、
無理を強いられていて、
文との縛られなかった、
更紗がありのままでいられた時間、
それを思い出してしまったのだと思う。

映画はこの2人の精神的な《もたれ合いと惹かれ合う必要性》
これをもう少し繊細に多くの時間をかけて描いていたら、
より説得力が増した、
そう思うのです。

それにしても世間は、
文を《幼女を誘拐監禁した加害者》として、常に糾弾し続けるし、
更紗は《ロリコンに誘拐監禁されて、何をされたのか?》
好奇の視線に晒され続ける。
決して忘れてはくれないのです。

ラストシーンで文は、
どうしても触れられなかった自分の身体の秘蜜を晒(さら)け出します。
とてもショッキングなシーンです。

更紗になら言えた。
更紗なら、そんな文を受け入れる。

更紗と文の結びつきは、精神的なもの。

本を読んだときにはキャスティングが決定していたので、
文は松坂桃李さん、
更紗は広瀬すずさん、
亮は横浜流星さんで、
当て読みしてました。
(流星さんのDVはショックでした。DVもある意味で心の傷?
(そして母親に捨てられた喪失感・・・が、如何に人を歪めるのか?)
亮の妨害工作が卑劣でした。

文と更紗は一緒に居られれば、それだけで幸せ、

この映画(原作)のコンセプトは、
世間的には《ロリコンに誘拐監禁された少女》と
《加害者のロリコン青年》が何故強く惹かれ合い
《互いを必要としたか?》
それに尽きると思います。
それを解明した映画だと思います。

そして答えは映画(映像&音楽)の中に示されています。
文体が映像になる。
湖水に浮かぶ文、
膝を抱えてただ更紗を眺めてる文、
マンション隣のベランダ越しの会話、
窓辺で揺れるレースのカーテン、

何気ないシーンがとても良かったです。

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琥珀糖