流浪の月のレビュー・感想・評価
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李監督最強!!!
ひとつひとつの映像の連なりがとても美しい上に、そのひとつひとつのシーンが日本の気候の美しさや雰囲気や世相を見事に表現していました。
そしてそこに現れる人物たちの価値観がそれぞれ違い、その描写も演技も本当にリアルでした。上場企業に勤める旦那がいれば幸せと妄想するバイト先にいる女や、サラサの彼氏のような、脳みそがスポーツとビジネスでできてるような男とか、本当にいるよなと思った。
そしてサラサとフミが、世間から色々言われるから抑えているが、心が揺れ、愛のままに行動するシーンの映像と音楽のダイナミズムは本当に本当に素晴らしく、涙が出ました。
こういう作品が作られるということこそが、
現代の日本のような個々人のつながりがどんどん薄くなり、世間の声ばかりが大きくなってきているように思える社会に、必要な癒しであり表現ではないのかと感じ、そこにも感動しましや。本当に感動をありがとうございました!
広瀬すずが可愛いすぎたせい
原作未読です。
広瀬すずが可愛い過ぎて、話が頭に入ってこなかったです…
あんなに嫌な気持ちになるベッドシーンは凄いと思います。広瀬すずとイケメンなのに。
桃李くんの哀しみが明かされるラスト
死んでも知られたくないことを伝える痛くて哀しくて美しいシーンでした。
結局ロリコンじゃなかったってことでいいんでしょか?
でも、ロリコンとか世間では”悪”とされてるような嗜好の方がよかったかなと思いました。
もしそうなら、なんか、観客含め世間から誤解されちゃってた可哀想なやつってだけになっちゃうような。。
世の中の当たり前とされるモラルや正義に
深く考えもせず当たり前と思い込む事への批判というか、そのモラルや正義からはみ出してしまう人に対する不寛容なクソ社会の批判というか、
そうゆうのがちょっと薄れちゃう気がしました。
だって、小さいのは今の世の中でも悪ではないし…
そーゆうことじゃなかったらごめんなさい。広瀬すずが可愛いすぎるせいです!
僕もシンプルなシャツ着て、アイロンかけて、コーヒー入れて、読書する、そんな生活したいと思いました。
あと、あいつがあんなモラハラクソメンヘラ野郎になったのも、広瀬すずが可愛い過ぎたせいだと思いました。
複雑な気持ちになる
ベットシーンが多かったイメージ。
内容は高校生の私には少し複雑だった。
DVのシーンがちょっと怖かった。
あなたが思ってるより可哀想な子じゃないよ。の言葉が耳に残ってる。
世の中は不平等だなって思った。もっと警察の人とかも話を聞いてあげるべき。広瀬すずと松坂桃李2人とも助けたくなる。幸せになって欲しい。子供を引き離すところはほんとに悲しかった。
優しかった
ほぼ5点(4.9999)
タイトルなし(ネタバレ)
内容はとてもおもしろかった。
広瀬すずが可愛かった
ふみは一体何を隠しているのか、なかなか掴めない答えが最後にわかり色々と合点がいった。
子役の子の演技が素晴らしかった
映画館で見る必要はないと思った。配信されて携帯でみるので充分だと思う。
色々と考えさせられました
オープニングでブランコを静かに漕ぐ少女。その目はどこか虚で、物憂げで、それでいてきれいだなあと思った。やがてベンチで赤毛のあんの本を読み、雨に降られてもなおそこを動かない。そこへ傘を差し出す男性。帰りたくないという少女に、うちに来る?と声をかけてついていく少女。
そのまま一緒に暮らす2人、少女役の玉季ちゃんがほんと良いなあと思った。
ただ、、ストーリーとしての違和感は残った。性的暴力を受けていた少女が、知らない男性に声をかけられるのは怖いと思う。ましてやついていって一緒に暮らすなんて、、。いくら家に帰りたくないと言っても、原因となったお兄さんとそう変わらない年齢なのでは、、?
しかも2ヶ月もしないうちに笑顔で笑えるとか、そんなすぐ相手を信用してトラウマから抜け出せるものかな?
2人が警察に保護された時、湖で更紗は水着を着て泳いでる、、いくら信用したとしてもちょっと警戒心なさすぎ。
大人になりすずちゃんになった時、これもまた違和感があった。大人になって恋人作って、同棲して、、ってできるもの? 役柄としては玉季ちゃんの方があってる感じはした。すずちゃんは個性が強くて、ほかの役やってもやっぱりすずちゃんだからかな、、。
そういうのは置いといたとして。
文と更紗は、お互い辛い過去を持ち、何も言わなくてもどこか通じるところがあって、心で繋がっているだけなのに、何を言っても周りには理解されないでいる。
何年か経って再開して、離れた方が良いことはわかっていても、あの時の心の拠り所を求めて、会わずにはいられない。誰にもわかってもらえなくても、2人がわかっていればそれでいいのに、周りのいろんな干渉が邪魔をする。
桃李が時々見せる表情が、誰?と思うほど違う人にも見えることがあった。自分は必要ないと母から切り捨てられ、大人になりきれない子供だった。
流星の演じる亮もまた不安を抱え、わかっていてもどうしようもない自分の心の葛藤を見事に演じていたと思う。最後のシーンが切なかった。
後半はほとんどずっと泣いてました。
みんな幸せになってほしい。原作読んでないので、読むとまた違うかもしれませんね。また読んでみよう。
下調べ無しでの感想
音楽と台詞が胡散臭い。
最初から最後まで、濁流のような展開。ずっと重苦しく、息がうまくできないような、暗くて、張り詰めた空気。
その空気をちゃんと体感したかったのに、よいしょよいしょに挟まれるテンプレ台詞やテンプレシーンに、心が萎えてしまった。
横浜流星さんのキャラクターは最近多い単なるパワハラ彼氏だし、趣里さんのシングルマザーも、再現ビデオに出てきそうなあるあるキャラ。
そして、ここぞというときの台詞がやや安っぽい。。
古道具屋でバカラのワイングラスを見つけるくだりとか、二人が本当の意味で再開した瞬間の15年前を想起させるやりとりとか、うーん、、、この台詞いいでしょ?みたいなトーンでありきたりな台詞言われると、おーい!役者こんなに上手いのに勿体無すぎる!と悲しみが。
もっとドライに、淡々とみたかったなぁ。
このままじゃ、ただ不幸と後味悪いシーンを撮りたい監督としか思えない。
とはいえ、俳優さんの演技はほんとにすごくて、それがすごくて、だから、、、余計脚本がお粗末なのが悲しかった。
なんだろ。
これで泣く人もいるんだろうな。
何に泣いてるんだろう。
そういう人こそ、現実世界では主人公の二人の状況を「ありえなくない?!」と一蹴しそう。。
あの少女は保護されてしまったのか?
好きな作品でした。
でも、文とさらさが受け入れ合うシーンはもっと長くてもよかったなぁと思いました。
また、小説と違っていたのですが、そのような付け足しは確かにいらなかったのかもしれないなと思いました。
小説では感じなかったけれど、
映像化されると、警察の雑さや
ありうる恐ろしさよりも、
あり得ないよね?こんな状況という方に寄ってしまった気がした。
小説で読んでいた文との再会シーンが
映像化された時、同じ感覚で見れたことが嬉しかったです。
文とさらさの思い出では、
キラキラした音が、キラキラした思い出を想起させて、
よかったです。
事実を自分の持つ基準で捉えて、
その人の気持ちを知らずして、
かわいそうだと思う。
かわいそう
とはなんだろう。
そもそも、そう考える時点で、
守りたいという愛とは逸脱し
相手を対等ではなく下に見ているような感じがする。
自尊心を保ちたいのか
支配的で依存的な関係を築きたいのか
でもその感情が人間に備わったのだから、
それは自分のエゴのものと愛からくるものか見極めたいものです。
読んでみようと思う
見上げればそこにある
「魂の結びつき」?
「流浪の月」この寂しげなタイトルは、そのまま文と更紗の心情を表しているようだ。ずっと悲しみと痛みを抱えてきた二人だが、その本当の気持ちは実はよく理解できない。二人が10歳と19歳の時の「誘拐事件」がすべての始まりである。その真相は何だったのかは二人にしか分からない。警察をはじめ世間一般はロリコンの変態男がいたいけな少女を自宅に監禁して弄んだ、という風にしか見ない。少女が男から離れたがらなかったのは、一種のマインドコントロールを受けたからだと見る。確かに自分もそういう週刊誌的な見方を面白がるだろうと思ってしまう。しかし実際はそうではなく、同じ心を持った者同士が共感しあい、お互いを大切に思う純粋な「人間愛」で結ばれていただけではないか。しかし「ロリコン」などと決めつけなくても、二人の間に「性愛」のようなものがあっても全然いいと思うのだがそれはないという事らしい。
大人になって再会した時も、あの時と同じ心持なのに気づく。何を考えているのかよく分からないが、更紗の「自分のせいで文を苦しめてしまって申し訳ない」という気持ちと、文の「自分にはもう関わらない方がいい」という気持ちは素直に心に響く。
二人の関係性は、最後までよく分からないのだが、男と女を超えた「魂の結びつき」というやつかもしれない。しかしもう少し日常的な感覚でもいいのではないかと思ってしまう。松坂桃李と広瀬すずはこの特異なキャラクターで明らかに新境地を開いた。今後の活躍が楽しみな二人だ。
広瀬すずに圧倒された
かなり“汚れ役”と言っていい役どころを与えられた広瀬すずはそれを十分に演じきっていたと思う。
冒頭のなかなかキワどいベッドシーンから、婚約者からのDVを受けて鼻血まみれで街をさまようシーンなど、ピクチャームービーの主役から完全に抜け出した「女優・広瀬すず」が見られたのは喜ばしかった。
また、更紗の子供時代を演じた白鳥玉季が素晴らしい。TVドラマ「テセウスの船」や朝ドラ「エール」でも注目されたが、今回はあの頃よりさらに磨きがかかった末恐ろしい“女優”になっていた。
また広瀬すずとどこか面影が似ているのも、寄せているのかそれとも演技で我々がそう思わされているのか。
ただ最後の文の身体的な欠陥が開示されるのだが、説明があまり詳しくなかったため正直なところよく分からないままに終わってしまったのが少々気になった。
【追記】文のアレですが、性器のみが未発達のまま大人になってしまったために、セックスが出来ないという症例があるそうです。なかなかあれだけでは分かりにくいなぁ。
トラウマ映画
切な過ぎる
孤独の影
何の言葉・映像に感化されたのか、タン塩が食べたくなった。『マイスモールランド』を観た後にもチキンケバブが食べたくなった。コンビニ行けばチンするだけの食材があるものだ。わたしはひととは異なる・・・何を書こうか迷ってしまうほど、この映画からは自分の心にある孤独さを浮き彫りにさせてくれたのだ。
中心になった土地は松本市。横浜流星演ずる亮の実家は勝沼町。長野自動車、中央自動車道で1時間ちょっと。特急あずさでも1時間ちょっと。個人的にも懐かしい距離感だ。それにしても松本市が中心になっているのに、国宝松本城が一度も映ってない。地域を特定させない、田舎町というイメージを醸し出すためかもしれないが、もっと意味があるようにも感じた。
城の中でも大好きな松本城には月見櫓があり、月との親和性も高いし、お堀にはスワンボートこそ無いが、月や天守を映すと幻想的な絵にもなるのだ。この天守の雄壮美はもしや男根をもイメージすることができるため隠していたのか?などと勝手な解釈も可能だ。
婚約者からのDV、幼少期の性的虐待。広瀬すず演ずる更紗は伯母に育てられたという孤独の上に、セックスに対するトラウマが強かったように感じられた。セックスシーンでも時折見せた更紗の嫌悪する表情、唾を股間に塗られていたのも濡れないことを意味していたのかもしれません。と、エロさを強調するつもりはさらさらありませんが・・・
とにかく、性的コンプレックスからくる陰を不気味なまでに表現した松坂桃李の演技は震えがくるほど凄みがあった。2ヶ月間一緒に過ごしたために逮捕されたという恐怖体験から来ているものだと思っていたが、最後にはその秘密が明かされる。文のアパートの隣室まで借りて無邪気に引き寄せられる更紗の様子を見れば過去に性的関係があったとは一切思えないし、週刊誌や警察の動きやSNSの悪の面などに腹立たしくなりましたが、さらにそこへ亮のストーカー体質まで絡んでくる。
「自分を愛してくれる人がいれば誰でもいい・・・」という投げやりな更紗の生き方。ロリコンと蔑まれても孤独に生きている文。両者を繋いでいる「月」。そこには周囲の人間にはわからないほどのプラトニックな愛があった。伝わらない・・・やりきれない・・・誰にも認められない純愛を見た気分になった。
そんな真面目に書くつもりはなかったので、ここで江口寿史氏の名言を記す。
「マッチ一本火事のもと。ポーの一族萩尾望都」
ポー詩集というアイテムも重要だったけど、どちらかというと『ポーの一族』を思い出してしまう(読んだことありませんが)。多分、原作者も「ポーの一族」を読んでるのだと推測します。今敏作品を観てるかどうかは知りませんが・・・
彼らは自分の居場所を探しもがき続けていた
人は無意識に自分を必要としてくれる誰かを追い求め生きているのかもしれない。
そこが自分の居場所になってほしいと願いながら…
文と更紗は出会うべきして出会ってしまった。
しかし、世間は若い男と小学生の関係。それを誘拐、拉致監禁、幼児虐待、小児性愛者と判断する。文は初めて自分を必要としてくれる存在に出会い、更紗も自分ではどうにもできなかった生活から抜け出させてくれた大切な存在だった。そして、この二人の関係性には何一つの性的要素はないのだ。
最後に明らかになる真実には驚きがあったが、文には生きることを根底から覆すほどのコンプレックスがあったのだ。そこから考えると実際、彼は小児性愛の性癖がなかったのだろう。
ただ一番の彼の問題点は、子供に判断を委ねさせたことだ。それが自分の首をさらに締めることになっていく。
15年経ち更紗は普通の大人の女性として、亮と同棲をしている。仲睦まじい様子なのかと思いきや、やり取りを聞いているとあら、この男なんかあるなと感じさせる。そして、更紗との間に気持ちのズレがあるのがわかる。
文も亮も母親という存在に固執している。
無償の愛を与えてくれるはずの母から、文は自分の存在を否定され、ほぼ抹殺されたも同じだった。亮の母のいきさつはあまりわからない。彼を置いて出て行ったのか、亡くなったのか。
結局ありのままの自分を受け入れてくれる存在はどこにもいなかった。
文と更紗お互いにそうだった。
彼らは初めから決まっていた運命のように一緒に生きていくのだ。
「悪人」「怒り」に続き、同じく重たい独特の空気感が漂う李監督の作品。
松坂桃李、広瀬すず、横浜流星の3人がそれぞれが心に闇をも抱えた難役に挑んでいました。
松坂さんもただでも細いのに折れそうなほどに減量されていて、病み感が滲み出ていました。
流星くんも今までに見たことがない役柄で新境地が開けたのではないでしょうか。更紗に執拗にせまり罵声を上げているときの目は血走り、狂気に満ちていました。
広瀬さんも役者としてのキャリアも積んで着々と成長しているとは思うのですが幼さがどうもちらついてしまうのは否めない。
頭に残り、涙してしまった文の台詞
「更紗は更紗だけのものだ。誰にも好きにさせちゃいけない。」
これには文の更紗に対する深い慈愛を感じずにはいられませんでした。
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