劇場公開日 2022年5月13日

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「実は、世の中のどこにでもある哀しみ」流浪の月 Bratscheさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0実は、世の中のどこにでもある哀しみ

2022年6月20日
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週末に観に行こうと思ってたら、やってなくて。
なんか、もう、この辺りでは週末は劇場でやっておらず、平日のみなんです。(6月半ば)
仕方ないので、レイトショーで観てきました。

でも、それで良かったかも。
劇場を出てから喧騒の中を歩きたくなくなる。
すこし、想いを馳せていたい。
そんな映画でした。

別に感動はしません。
でも「人それぞれに、いろいろあるよな」って、
噛み締めてしまう映画なんですよね。

一見、悪者のような人物も、実は主観的には(然程は)おかしなことを言ってなくて。
それぞれ生きてきた中で、「そうならざるを得なかったんだろう」と思いながらみてました。

映画に出てきたどの哀しみも、どの狂気も、どの諦めも…
身に覚えもあるし、周りの人の中に見たこともある。

2時間半を越える作品ですが、没入しているうちに終わってしまいました。

あ、そうか。
この作品は、可能な限り、劇場で観た方が良いですね。
この映画には、静かに没入させてくれる空間が必要です。
「テレビでやったら見よう」とか思っちゃう作品もありますけど、この作品は、むしろ「テレビ放送でだけは見ない方が良い」かも知れません。

Bratsche