「映像の力、役者の力。」流浪の月 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
映像の力、役者の力。
原作未読です。
たぶん原作から多部未華子のシークェンスが削られてるんじゃなかろうか?知らんけど。
横浜流星凄かった、ここまでやれると思わなかった。
白鳥玉季も先がたのしみ。
広瀬も松坂ももちろん良い。
ホンギョンピョの絵が凄い!基本自然光を生かすスタンスだけど、微妙な光の仕掛けも盛り込まれてある。アングル、カメラワークも隙がなく役者の演技を少しも漏らさず、そして増幅させる。
予算の問題が大きく関係する部分では有るが日本の撮影部に見習って欲しい。映画は映像、音で語る物だ、台詞だけに頼ると大抵安っぽくなる。
改めて映像の力って凄いと思った。
あ、音も抑制が効いてて非常に効果的だった。
で、全てをまとめた李監督の力量恐るべし。
ストーリー的には本屋大賞な訳で面白くないわけがない。ロリコン、性的暴行、少女誘拐、冤罪、SNS、不具者、育児拒否、監禁、ワード並べただけで出口が見えない地獄車、イヤミス要素満載。
レビューでは警察、司法的に多少齟齬があるという説があったが、毎回立件されず返されてる訳だし、まあ日本中の警察がキチンとしてるかどうかは微妙だから気にならなかった。実際のところ幼児性犯罪者の再犯率はかなり高い、本編ではそれとの冤罪が主軸になっていて、性的な行為があったのか、なかったのかが分かれ道になる。しかし遠目で見ると保護は監禁にも見えるし、それをSNSは無責任に拡散するからタチが悪い。
マインドコントロールって言葉自体も結構あやふやで心理学、精神医学ではそういう分析概念は公認されてないそうだ。
ウルトラマン何回も観るなら、一回この映画も見たほうが良いよ。
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