「目新しさを求めてはいけない」劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM 後編 僕は君を愛してる ISさんの映画レビュー(感想・評価)
目新しさを求めてはいけない
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この採点はピングドラムという作品に対する評価というよりも、クラファンして作った映画としてどうだったのか?という評価です。
本編は期待するとガッカリするので、割り切って総集編として観賞するのをおすすめします。とは言えピングドラムですので、脚本や演出はかなり信頼できますから、作品へのリスペクトとして星を付けています。推しのエピソードを大画面で見られるし、映画館のサウンドで堪能できた、この体験はファンとしてとても嬉しいものです。いい感想はここまで。
アニメ版の魅力の一つは映像と音楽の合わせ技だったのですが、大事な局面が別曲に差し替わったりしていましたので、「アニメ版の方がよかったかも」と感じるシーンがとても多かったです。音楽のバランスはアニメ版にまったく非の打ち所がなかったのになぁ。
それから、黒幕に同じ声優を起用できなかった大人の事情的なものを感じますが、キャラの扱いがぞんざいに想えました。本作品では姿や声を変えるのは仕方がないのだとしても、雑に扱うことで違和感を笑いに変えて誤魔化そうとしてるかのようで。ダークサイドに思い入れがあるファンについて、製作側が完全に見誤っていると感じました。悪役とは言え丁寧に描かれ、製作側に愛されてこそファンが安心できると思うのですが。
映画館で見ることのメリットはありますが、これがブルーレイ化したとして、手元に置く理由はあまりないかな、と感じました。友人に勧める際は、時間をかけてもアニメ版を観ろと言うでしょう。
にしても、最後に兄弟が自分達の存在証明に妹を持ってくるオチで嫌でも未来の●ライを思い出すんですよね。まさか細田作品とリンクしてくるとは思いませんでした(偶然か?)。
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