スイング・ステートのレビュー・感想・評価
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一過性選挙萌え&ナイーブに見えて賢い村
北米の肉食的選挙戦、面白かったー!なるほどねー。ほとんど趣味で遊びでお祭り!情報戦、スピーチ特訓、緻密な調査に集金パーティー。規模が凄い。馬鹿っぽいけど明るく前向きでメンタル強いなあと素直にびっくりした。
みんな知り合いで翌朝には全ての村民にニュースがアナログに届く村!若い世代と親世代の協力が功を奏したね❗️お金の使い方はこうでなくちゃ!日本もそういう市町村が出てきて欲しい。
おまけ
架空の村「ディアラーケン」は名前からドイツ系移民が作った村という設定なのかなと思った。酒場やお菓子の名前もそうだったし。だからハンバーガー頼まれると困るしビールの銘柄も要注意ね!
米大統領選への容赦のない批判と風刺
途中まで、ちと選挙のカリカチュアとデフォルメが大袈裟すぎて、正直どこが面白いんだか理解できなかったんですが……
ラスト15分ですっかりやられました!
大爆笑。
そして、アメリカ大統領選挙のシステムの問題点を真っ二つにぶった斬る、容赦のない批判。
政治腐敗の温床となる現実を、皮肉たっぷりに風刺。
こりゃ、観てよかった、傑作。
最高のエンターテイメント。
子供の頃から選挙が好きだったので早速観に行った。日本では人気の出ないテーマなのだろう、休日だというのに5−6人しかお客さんが入っていない。最高のエンターテイメントで風刺も効いている。クリス・クーパー(パトリオット以来フォローしている俳優の一人)の演技が素晴らしく、スティーブ・カレルとローズ・バーンの掛け合いは下品なセリフが多いが最高レベルの漫才と言えよう。オチもよくできている。日本もそうだが選挙制度には問題が多いので色々考えさせられた。また、益々民主党が嫌いになった。滅多にないことだと思うが、この邦題”スイングステート”は素晴らしい。
主演2人の「怪演」が楽しめる
主演のスティーブ・カレルは、「ニブいけどイイ奴」を演じることが多い。そんな彼が今回は珍しく「嫌われ者」「身近にいたらイラッとする奴」を演じる。観客から見ても、彼がこの役を楽しんで演じているのが分かるし、おそらくアドリブをガンガン入れているのだろう。
それは共演のローズ・バーンも同様。彼女も普段と違い、嫌な奴を演じる。
そんな嫌な奴らが、「素朴な田舎町」で騒動を巻き起こす、というコメディ。
一番笑えたのが、2人の下ネタの応酬。
そんなおバカコメディだが、テーマは真面目。米国(世界共通?)の選挙の矛盾を描く。
ローズ・バーン演じる共和党の参謀が「ウソをついた者勝ち」という言葉は、トランプを揶揄してるようで笑えた。
いまひとつ、盛り上がりに欠ける?
田舎町での民主党と共和党の町長選の話。
うーむ、以前にあった選挙戦の話の他作品のような駆け引きや逆転や裏工作や裏切りや支持人集めなどの緊迫感あふれる展開で盛り上がりを期待したのだが、なんかこじんまりした展開で進んでいく。
ラストのどんでん返し?も途中で乗り切れなかったせいかとりたてて驚きもしなかった。
期待し過ぎたようだ。
タイトルロールの終わりまで見て
テンポよく面白く、笑えて、ラストのどんでん返しを楽しんで、タイトルロールの途中の後日談のカットも面白くて、出ようと立ち上がったところに、最後のワンショットがあります。私はそれを見て、笑いが引っ込みました。映画全体がブラックジョークに思えて。選挙って恐ろしい…
【ちょーーーー気持ち良い!】
この原題タイトル「irresistible」を訳したら、レビュータイトルの、北島康介風の”ちょーーーー気持ち良い”になるんじゃないかと思う笑。
それはなぜか。
映画を観て下さい。
この映画は、アメリカの選挙キャンペーン、寄付、候補者の選び方、統計を駆使した分析、えげつない個人情報の獲得、更に、ネガティブ・キャンペーンなどを散りばめて、皮肉たっぷりに、アメリカの選挙制度の問題点を描いた作品だ。
4年に一度、お祭り騒ぎのようにやって来て、その後は、人々の暮らしも、地域の経済も、何も変わらない。
しかし、巨額の選挙資金が、右から左、あるいは、左から右へと動くなかで、選挙アドバイザーやコンサルタントはたっぷり上前をはねていく。
これが現状なのだ。
しかし、よく考えて欲しい。
我が国の河井夫妻のケースは、金額は小さくても似たようなもんだし、お金に色はつけられないから、収支報告が義務付けられてなければ、後付けで、買収に使ったのは、国民の税金ではなくて、自己資金ですと言い張ることも可能だ。
先般、東京オリンピックの開催にかかった費用は、当初予定の7000億円余りから、3兆円までに膨らんだが、その中には、複数の広告代理店への、なんとかという経費がかなり含まれていて、収支報告作成後、それが納税者に開示されるか分からないと、ニュースが報じていた。
まあ、とどのつまりは、アメリカの選挙も、日本の選挙も、更に、オリンピックも、収支報告書をちゃんと作って開示しましょうということじゃないかと強く思うのだ。
ナメナメ
とある演説をYouTube越しに見た選挙参謀が、田舎の町長選挙に力を入れて、金を積みまくるお話(雑)。
ゲイリーのキャラが好きでした。ちょい悪な雰囲気を醸し出しているのに、おつかいのついでにもらったお菓子にがっつきまくったり、メチャメチャな選挙方法を実行しまくったりと、超アグレッシブでかつ下品な言葉を遠慮なく浴びせまくったりと、清々しいくらいぶっ飛んでました。
そんな選挙も実は裏が仕組まれているという二段構えの構造がとても面白かったです。
とっても楽しめたコメディ作品でした。天晴れ!
鑑賞日 9/20
鑑賞時間 16:30〜18:25
座席 D-8
有権者の責任には何も触れずじまい
選挙に金がかかること、金をかけた方が勝つことは、2019年の参院選広島選挙区のふたりの自民党候補である河井案里と溝手顕正の結果を見れば明らかだ。日本にも選挙のプロみたいなコンサル業者がいて、インターネットでネガティブキャンペーンを展開して相手候補が不利になるように仕向けたりする。そして相応の報酬を受け取る。夫の河井克行が安倍晋三から受け取った1億5千万円はそのたぐいに使われたのだろう。河井案里はまんまと当選した。
本作品の舞台は架空の田舎町ディアラケンの町長選である。普通なら中央政界が見向きもしない選挙だが、現職の対抗馬として大衆受けしそうなキャラクターをネットで発見したとして、選挙参謀の男がスタッフから報告されると、俄然ストーリーが動き始める。
そのキャラクターはクリス・クーパー演じる退役軍人のジャック・ヘイスティングスである。民主党の選挙参謀である本作品の主人公ゲイリー・ジマーは、紹介された動画を見るなり、ジャックのキャラクターは民主党の格好の宣伝材料になると直感する。早速ジャックのリクルートに出掛けるのだが、一晩泊まって翌朝街に出ると、住民の殆どがゲイリーの名前を知っていて挨拶される。
そのシーンを観て、この街のネットワークはどれだけ凄いのかと、ゲイリーと同じように訝ったのだが、切れ者のゲイリーなら、もう一歩踏み込んで、どう考えてもその状況がおかしいことに気づいてもよかった。気づけなかったのは、選挙参謀が仕事で獲得票数の数字にしか興味がなく、人々の気持ちに関心を寄せなかったからである。選挙参謀が如何に非人間的な職業であるかがわかる。そして選挙そのものも、非人間的な票読みに堕していることがわかる。
日本の選挙では組織票が票読みの重要な資料となる。しかし考えてみれば、そもそも組織票などという言葉があるのがおかしい。有権者は本来、自分自身の判断で投票を決めるものだ。その前に投票しないと決めるか、あるいは選挙があること自体を知らない人もいるだろう。国会議員の選挙の投票率は50%そこそこだ。
50%の中に組織票があれば、1票の重さは2倍になる。票読みをするのにまず組織票を考えるのも当然だ。しかし所属する組織や団体の指示で投票するということは、選挙権を売り渡していることに等しい。これは憲法違反ではないのか。
投票率の低さと組織票の存在というふたつの理由で、日本の選挙は歪んでいる。そしてアメリカの選挙は、宗教が絡むから更に歪んでいる。選挙参謀が商売になる訳だ。
本作品もある意味では選挙の歪みにメスを入れていると言えなくもないが、選挙の歪みはそもそも有権者の自覚不足が原因だ。組織票は結局自分の利益だけを優先している投票行動である。本作品は有権者の責任には何も触れずじまいである。ラストシーンに驚きはしたが、ディアラケンの有権者も自分の利益だけを優先しているのがわかって、あまり愉快ではなかった。
選挙戦を熟知してたらもっと楽しめた…
選挙戦を皮肉って、なるほどねー、な結末展開に思わずニンマリな作品だった。全米選挙戦にもっと詳しかったら面白さ倍増だとおもう。でかすぎだよねー、アメリカ。なにもかも。
スィングするには訳があった。
スティーヴ・カレルの軽さと顔立ちが好き!で鑑賞。
アメリカにはいわゆる青い州(民主党)、赤い州(共和党)以外に、選挙の度に旗がパタパタ裏表ひっくり返るようなスィング・ステートがあるという話は以前にアメリカ人の知り合いから教わってはいた。なので、ざっくりストーリーは想定できたものの、見始めてから改めて気づいた。それは民主VS共和の対立よりも深い、中央(DCおよびウオールストリート)と鄙びた地域、富裕層と貧困層(出遅れて割りの合わない田舎の定住者たち)の間の絶対的な対立、というか大きな溝。それを面白おかしく可視化してくれたのが両陣営から派遣された二人の選挙請負人だった。土地に根を張って本気で生きようとしている人たちには、右も左も信用できない、むしろこっちが利用するのだ!のフロンティア精神が育ってもおかしくないのだった。
ということで、やはり知ったかぶりで見たストーリーは想像を超えていた。見てよかった。
キャスティングも正解だった!
しかし、このような状況は果たして対岸の火事と言えるのでしょうか。
終盤の大どんでん返しがヤバい
結末に驚愕。どうせこれもどこかで見たキャンペーンの映画と思いきや、とんでもない人間が動く。
いや、面白かったです。あんまり関心がなかったですが、アメリカの選挙の内側ってこんなことになってるんですね。
日本も、国民一人一人が直接支持したい首相に投票できるシステムが出来たら良いのに…と思っていましたが、なるほど。そういうリスクがあるのか。
予想通りの展開に併走する違和感が炸裂するクライマックスに呆然とさせられる痛烈な風刺に満ちた『裏切りのゲーム』
1996年の大統領選で惜敗した民主党の選挙参謀ゲイリー・ズィマーはウィスコンシン州にある小さな町ディアラーケンで給付金の受給に身分証の提示を義務付けようとする町議会に乗り込んで異議を申し立てた退役軍人ヘイスティングス大佐のスピーチがYouTubeで話題になっていることを知る。外国人労働者のために立ち上がった大佐の堂々としたスピーチに感銘を受けたゲイリーはスイング・ステート(激戦州)であるウィスコンシン州で民主党への支持層拡大のために大佐を町長選に出馬させることを思い立つ。大佐を口説き落とすために自らディアラーケンに乗り込んだゲイリーは前日にバーで食事した翌朝には町中がゲイリーのことを知っていて気軽に声をかけてくるフレンドリーさに圧倒される。大佐に直談判したゲイリーに立候補の条件として大佐が突き付けたのはゲイリー本人が選挙戦の指揮を取ること。ゲイリーは止むなく町に残り選挙戦の準備に取りかかるが、そんな民主党の秘策を察知した共和党の選挙参謀でゲイリーの宿敵フェイス・ブルースターは現職のブラウン町長を全力で支援することを決意する。突如現れたブラウン町長のビルボード広告を見たゲイリーはフェイスが乗り込んできたことを察知、無名の小さな町の町長選が次期大統領選の前哨戦として全米の注目を集めていく。
という感じでちょいちょい下品なシャレをブチ込みながら展開する共和党VS民主党の鼻血の一滴も出ない熾烈な戦いを描いたポリティカルコメディ。当然スクリーンを見つめている私はある程度結末を予想していてディアラーケンの町に暮らす人々の言動に見え隠れする違和感が気になりつつも物語もそのゴールに向けて軽快に進行していきますが、いよいよ終盤になるとその違和感が腫れモノのように大きくなってクライマックスでポーンと弾けて終幕・・・えーっ、そういう結末!?
これはどういうこと?と首を捻りながらエンドロールに被さるオマケを眺めていてようやく事態が飲み込めました。納得した時にエンドロールが終わってましたという映画は初めてです。軽快なコメディだと思って油断していると米国における選挙制度にまつわるトリビアや前述の違和感を見過ごすと物語を見失って肩透かしを食らってしまうので集中力を要する少々ハードルが高い作品。劇中でボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンドの『裏切りのゲーム』が流れるのですが、この歌の歌詞が本作の核となっていることに大いに驚かされました。
ゲイリーとフェイスを演じるスティーブ・カレルとローズ・バーンの丁々発止の掛け合いは抜群の安定感、大佐を演じるクリス・クーパーの圧倒的な存在感が印象的ですが、何よりもサプライズだったのは大佐の娘ダイアナを演じるマッケンジー・デイヴィスの美しさ、思わず息を呑みました、その登場シーンそのものはエゲツないんですけども。しかしブラッド・ピット製作総指揮の作品にはホントにハズレがない、アッパレです。
そしてこういう社会風刺の効いた辛口コメディを衆院選の前に封切った配給会社のウィットにも敬意を表したいです。制度は全く異なるものの本作の背景にある深刻な問題は国を問わず普遍的なもの、そこに光を当てたことは広く評価されて欲しいです。
可能性はゼロじゃない
ヒラリー・クリントンが大敗した2016年アメリカ大統領選の直後、激戦州の民主党の票を取り戻すべく選挙参謀がウィスコンシン州の田舎町の町長選を戦う話。
スタッフ達と観たYouTubeでリベラルな演説をしていた男に目をつけて、その男を民主党員としてその町の町長に祭り上げることで票田を獲得しようとした選挙参謀が、町を訪れ、口説き、選挙を取り仕切っていくストーリー。
到着して入ったバーでそこにいた人とちょっと交流し一晩泊まっただけで、町の皆に名が知れるとか恐ろしすぎる田舎町w
主人公が介入した影響で、対立する現職町長にも共和党から強力な参謀が送り込まれ、選挙戦が激しくなっていくけれど…と書いてみると難しそうなお話っぽいけれど、惚けた言動だったり下品で下世話な会話だったりコントの様な展開有りのコメディですw
一応?wちゃんと選挙戦としてのストーリーも進行し、エスカレートしていくと当然の様に湧き出るスキャンダル。
どこかの国の野党は選挙に限らずこればっかりで与党に突っかかってますけどね。
映画なのでそあここからどうなるか。からのそう来たか。
人によっては超恐ろしかったり、超ブラックジョークな話で、してやられた感もあるし笑えるしで最初から最後まで非常に愉快で面白かった。
アメリカの選挙戦をエンタメ化した傑作
クリス・クーパー演じる強面だけど善人をなんとか党代表として当選させて地盤がためしようと奮闘する、政治顧問の話です。
アメリカの選挙戦は独特で、これだけ選挙に金かけるならその金別の所に回した方がよっぽどみんなの為になるんじゃないかと思いながら観ていましたが・・・。
ライバル陣営の女性顧問がまたいい感じの美人クソ女(褒め言葉)で最高でした。途中もオチも自分好みでずっと面白く観ることが出来ました。
久しぶりの傑作!
意外と騒がれていないけど、久しぶり面白い映画と出会えた。いろいろな意味で選挙と金について考えさせられる傑作。
名作の日本版リメイクとかほ嫌いだけど、この映画だけは誰かに日本版を作ってほしいかも。
池井戸潤の小説かと思うぐらい面白かった。
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