「ティラノサウルスになりたい」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 ぽこすけさんの映画レビュー(感想・評価)
ティラノサウルスになりたい
物心ついた頃にはジュラシックパークとロストワールドを1日に何度も繰り返し見続けて、
強くて恐くて美しくて生命力に溢れた恐竜に憧れ、アラサーになった今もティラノサウルスになりたいと思い続けている人間が観て感じたことを思い付いた順に書き殴ってみました
この作品が名作シリーズの最後だと、何をどう考えて世に出せたのか本当に理解出来ません。
クローン人間と主人公とのゴタゴタ、前作ラストで世界中に広がった恐竜達にも少し触れるだけでストーリー上関わる訳でもなく恐竜が脚本の段階で重要なもの、必要なものではなくなっていました。
ジュラシックワールドとは?恐竜は?
現代の地球を我が物顔で悠々と歩き回る姿を見せてくれるんじゃなかったんですか
冒頭とラストにあった様な画をずっと見られると思っていました
イナゴも聖書に書かれている終末を表現していたのだとは思いますが、そもそも演出とはいえ何故人間の宗教の話になるのがよく分かりません。
6500万年以上前の彼らに聖書は関係ないですよね恐竜の話をしろ
個人的に好みではありませんでしたが今まで散々推していた主人公とブルーの件がなくなっていたのも、あの関係性にファン着いてたんじゃないの?急にどうした?と疑問でした。
ないならないで物足りないものですね
何も定まっていないブレブレ状態で、なおかつシリーズを通してのコンセプトも崩壊し、恐竜も重要でなく結局なんの映画なのかもよく分からなくなっており、脚本が未完成だという他ありません。
炎の王国でも同じことが言えますが、恐竜や古生物たちは、イケメンアイドル俳優のアクションを映えさせる為だけの都合の良い小道具に成り下がり、野性や生物としての美しさは消え、まるでディズニーキャラクターのようでした。
恐竜が観たいんだよクリスプラットのPVはディズニーでやれ
パーク3作とギリギリワールド1作目まであった、恐竜たちが登場する度に息を飲んでしまうような壮大さと盛り上がりの演出がなくなっており、作業のようにあっさり登場しいなされ退場するだけになっていたのは本当に残念です。
生命は人がコントロールして良いものでも出来るものでもないと言うそもそものコンセプトが破綻しています。
森でのテリジノサウルスの登場シーン、機体の窓から見切れるケツァルコアトルスの翼膜は良い演出だと思いました、
物語序盤、木材の加工場?のような場所に現れたアパトサウルスの群れ、頭を抱える作業員たちに通りすがりのメイジーが助け舟を出すシーンは本当に理想的で唯一泣きそうになったシーンです。
そういうのもっと見せろ
トータル犠牲者が少なく、かつ主人公グループに死にそうな人間が1人もいなかった為作品を通して緊張感がなかったのも個人的に良いとは言えませんでした。
生物が相手なため善人悪人関係なしに襲われ死ぬのもシリーズの良いところだと思っていました。
恐さも憧れに繋がるんですけどね。
せめてクレア1人くらい食わせてもよかったんじゃないでしょうか
人死には恐竜の見せ場だよ。
グラント博士、マルコム博士、サトラー博士の3人さえ出ていなければ別の作品群だと思い込むことも出来たと思います。
この3人が揃っているのにそんな事を考えなければならないのは本当に虚しいです。
この作品がシリーズ最高傑作だと言う意見がちらほら見られますが、新たなる支配者の他にまだ5作ある事をご存じでしょうか
一度だけでも観てみることをおすすめします
特にロストワールドを観て。
あれが恐竜です。
人の理屈や常識なんか通用せず、生きるために情け容赦なく野性を発揮する、恐ろしくも美しい自然の生き物です。
BuckとDoeが生きてたのが今作唯一の救いです。
恐竜に対するリスペクトも過去作に対するリスペクトはカケラも無く、映画としても完成されていないものが最後になることは心苦しいのですが、
また15年ほど待てばやりますよね。
次こそは恐竜が見られることを祈って待ちます。
悪口ばかりでしたが、20数年間分の思いがめちゃくちゃにされて苦しいので許して〜
そういえば洞窟でのディメトロドンの演出、スピノサウルスファンの方はどう思っているんですか
最後に出さないのもなんか変ですよね
随分とピンポイントな嫌がらせに見えてしまいブチギレ散らかした友人を見ていて他人事ながら切なくなりました。