オールドのレビュー・感想・評価
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設定を最大限利用したシャマラン監督作
本作の予告編を見てからずっと気になっていたが昨年見逃し映画となった。ようやく鑑賞。
なかなか面白いM・ナイト・シャマラン監督作品。
予告編での「あるプライベートビーチに遊びに行った人達が、なぜか急に歳をとるスピードが速くなる…」というのが「あ~、この映画の結末を知りたい…。観たいな…」と思わせる面白い設定。
この設定自体の説明は概ね省略しても、この設定を最大限利用したシャマラン監督のストーリーテリングは引き込まれる面白さ。
ただ、やや強引な終結かも…(笑)
本作には、映画館に2回観に行った『ラストナイト・イン・ソーホー』の重要ヒロインを演じていたトーマシン・マッケンジーが出演していた。
彼女は若いが、今後が楽しみな女優のひとり。
また、レンタルDVDで観たのだが、「特典映像が盛りだくさん収録」されていて、削除シーンもいくつか見たが大半が「確かに無い方がベター」だと思ったものの、『鏡よ鏡』という削除シーンは黄色いビキニ女性(アビー・リー)の気持ちがより一層伝わる気がした。
また、撮影シーンや出演者・スタッフのインタビュー映像も特典として収録されていて、監督の娘=イシャナ・ナイト・シャマランが撮影監督した経緯も興味深かった。
しかし、本作の撮影シーンでは出演者と監督は素顔だが、周囲に大勢いるスタッフは皆がマスクをしていて「コロナ禍での映画撮影は本当に大変」だというのが分かる映像だった。
なお、本作の劇中、「ジャック・ニコルソンとマーロン・ブランドの共演映画は?」としきりに尋ねる男がいるが、誰も答えない。
…『ミズーリ・ブレイク』のことだと思ったが…(笑)
2022年 26本目
この話どうすんだろ…からの
なんなんだこの理屈…30分で一年経つ
宿命の恐怖とどんでん返し
現実にはあり得ない異常な密室空間では、人間がどんな反応を示すのかが想像できない。 映画では、監督と役者の想像力であえてそれを表現するわけだが、これが過剰であったりわざとらしく見えてしまうことが多い。
この作品でも、異常な状況に対する登場人物のリアクションには、少し違和感を覚えた。
密室劇というのは、(特に日本のドラマや映画では)ほとんどの場合白けてしまい、物語に入り込めなくなるのである。 この作品でも、登場人物たちの身に起こり始める異常な老化、そして、そこから生じる人間関係の軋轢に対する各人のリアクションが大げさに映る。 あれが欧米人の感情表現なのだろうが、私には、不自然に見えてしまった。
もちろん、異常空間での密室劇に、100%納得できるリアリティを求めるつもりはない。 この作品に関しては、後半からが面白い。 そこは、シャラマン監督の力量なのだろう。 些細な点は気にならないぐらい、途中からは物語の展開に見入ってしまった。
この作品の怖さの核になっているのは、異常な速度で進む老化だ。 つまり、誰もが背負う宿命に対する恐怖である。 時間の進む速度に関係なく、我々は確実に老いる。 そして、来るべき死の宿命に従わなければならない。 だから、登場人物たちが短時間のうちに経験する人間の宿命の一部始終を見て、人生の儚さ、虚しさ、愛おしさを追体験すると同時に、リアルな恐怖を感じるのだ。
そして、もうひとつ。 逃れられない運命の絶望感を観客に味あわせながら、終盤に、それとは別のどんでん返しの恐怖を打ち出してくる。 同監督一流のテクニックだ。 最後に明かされるのは、異常な老化を引き起こしている原因だが、 大変現実的で、なおかつ現代的な問題でもある。 現在の世界を取り巻く感染問題への、映画的皮肉表現といった風にも見えた。
シャラマン監督のセンスを感じる佳作だ。 次回作にも期待したい。
OLD
名前はシャマラン、職業は映像を撮る人
歳はゆっくりとりたい
一番怖いのは人間
受け取れる年金額が割に合わない
恐怖がじわじわと伝わって来ました
大筋は面白かった
あらすじ読んで観に行ったので冒頭から匂わせるなぁとワクワクしながら観れました。
ちゃんとワクワクポイントは回収してくれたので、設定の矛盾はちょっと気になりつつも個人的には許容範囲。
脱出の糸口はもっとちゃんとしても良かったかなって印象。なるほどねー!みたいな気持ちよさはないけど不穏な空気が楽しめたので大まかな流れとしては面白かったです。
中盤、子供の性知識のままやらかして妊娠出産~の経緯から含む不穏さのまま無情なオチでも良かったのにラストでポジティブな展開に持っていくのはスッキリした気持ちで映画館を出れたのでエンタメ性もしっかりあって気持ちよかったです。
カーラの「行動しないまま老いるのか」だったり夫婦が満足げに息を引き取るところだったり、刻々と進む時間に人生の縮図を感じました。
ネタバレ込の最後のほうなんですけど、
姉弟が生還してホテルを糾弾する場面のピント外れた背景のなかで、腰掛けてた少年が立ち上がってこちらに腕組んで眺めてたところとカクテル渡してたお姉さんが呆然としてるアップのカットがなんだか印象に残っちゃってるんですけど特に深い意味はないんですかね。額面通り受け取っていいのかな。
同監督の作品はシックスセンスしか観てないので深読みしてしまいました。
面白かったです。
なかなかの締め方
この監督の作品は初めて観るかもしれません。
海岸に巨大なセットを作ったそうで、興味津々で鑑賞です。
ホラーなんでしょうかねー?どうなんだろ?
ひえー!な感じはあんまりなかったんで。
本作はホラーテイストの寓話かな?って思います。
まず、こんな設定よく思いつくよなーって感心します。
ただただ、人の営みを描いてるだけなのに、
時間軸をいじるとこんなにも恐ろしく迫ってくるなんて。
そう考えれば人生はなかなかのイベントだらけなんだなぁとつくづく思いましたね。意図しない、想像してないイベントは恐怖でしかないですもん。でも予期せぬイベントだからこその人生。その時々で考え判断して行動し、喜んだり後悔したり。
喜怒哀楽と共に過ごす人生を誰とどう過ごすのか?を考えさせられる作品ですね。
さらに、お話の終わり方も秀逸。なるほど!です。
あと、ムービーウォッチメンで宇多丸さんが、監督が演じている役所の秀逸な考察をされてました。これまた、なるほどなーと。確かにそう言えるよなーって。
派手さはないけど、十分楽しめる作品でした。
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