オールドのレビュー・感想・評価
全471件中、341~360件目を表示
オールドの意味
英原題:Old
30分に1年間歳をとるため、24時間で約50年間過ごしたのと同じことになります。
「なぜ?」
このミステリー&サスペンス設定の伏線は、名監督シャマランによって見事に回収されていきます。
もちろん、突っ込みどころや、矛盾点もなくはありませんが、本作、ミステリー要素だけではなくヒューマンドラマとしても楽しむことができました。
特に、僕が好きだった場面は夫婦関係の描写。
保険のリスク算定を仕事にする夫は、常に「未来」に目を向け、歴史博物館のキュレーターをする妻は「過去」に目を向ける。
このギクシャクしたことも要因となり、夫婦間に生じた大きな問題も、このビーチでは意味をなさなくなります。
このビーチには「未来」はなく、すべてがあっという間に「過去」になるため、「今」が大切になってくる。
また「オールド」は、肉体的な「老化」の意味合いだけではなく、”できごと”の「風化」も意味しています。
夫婦間で抱えていた「大きく思えた問題」も、何十年も経過すれば些細な出来事だったということを、まるでタイムラプスで撮影されたかのように、しめしてくれた。
人生で悩んだとき、今の世界観を拡げて自分を俯瞰するだけではなく、大きな時間軸の中でも俯瞰することの大切さを学ぶことができる良作でした。
個人的には、ミステリー要素を無くし、この夫婦や家族のヒューマンドラマを描いてくれた方が好みかもしれません。
ただ、それでは「驚きのエンディング」を期待する、多くのシャマラニストは満足できないし、サービス精神旺盛な監督らしく無いですね。
タイトルや予告編で失敗していると思う…
人間誰しも、老いや死の恐怖について考えた事や感じる時が来ると思うんですよね。それを伏線が張り巡らされているストーリーや独特のカメラワークで表現したスリラー映画。観たあとに自分の人生、時間を有効に使えていたのか?と時間の大切さに気付かされた。「毛髪は死んだ細胞だから伸びない」とか、急速に歳を取ると同時に知識も増えてないか?とかストーリーにイマイチ釈然としない部分も多いし、オチもなんか「世にも奇妙な物語」っぽいなぁ。と不満がないわけでもないが…シャマラン監督らしさ全開でおもしろかったですね。個人的には「急速に歳を取る」というのが最大のネタな映画なのだから、タイトルを「オールド」とか予告でそれをバラしてしまったのは、それへの新鮮味と驚きを消してしまっているので失敗だと思う ※ちなみにジャック・ニコルソンとマーロン・ブランドが共演した映画は「ミズーリ・ブレイク」です。共演といっても同じ画面にふたりがそろう場面も少ない(というかそもそもマーロン・ブランドの出番が少ない)しイマイチな映画ですが…
楽しめました
予告編が一番面白いシャマラン作品。
今回は割とミスリード少なめの予告編であったらしく、話が違う!とはならず楽しめました。
子供は成長し大人は老化するビーチ。
経験を積まず心の有り様が変化するのが不思議。
後で気がついたんだけど、お父さん役はガエルガルシアベルナル!ちょっと情け無いお父さん役だったとはいえ、あんなに美しい青年だった彼がコメディっぽい立ち位置がしっくりくるとは、役者さんて面白い。
発想は良いんだけど…
ベースの設定は好き。老いていくメイクとか、それを見せる演出とかは目を見張る。「こう見せたら面白いんじゃね?」が光ってた。
ただ、設定自体がザルな部分があって…観てて引っ掛かりを覚えるのよな。
例えば、髪伸びない理由が「死んだ細胞だから」って言うなら何で死体の朽ちる速度上がんねん?とか。
(白骨化の描写見せないと時間経過の速度が視覚化しにくいから、必要ではあるんだけど)
骨折れてくっ付くまで、切創の塞がる速度早すぎね?とか。30分一年だとして、1ヶ月3分弱、1日は6秒未満。
骨は1日ではくっつかんやろ。切創縫合してあれば2週間位で塞がるかも知れんけど、1分切ってすぐくっつかんやろとか。
老化の原因に岸壁絡んでるとかよく分かったな。なんてのも有るな。
まあ星は発想力に付けました、と言うことで。
最後まで目が離せない面白さ
しかしこの監督も出たがりですねw
久々auマンデー2本目
毎回予告の煽りで観てしまうM・ナイト・シャマラン監督の新作『オールド』
今回の予告も面白いシャマラン版の世にも奇妙な物語って感じのサバイバルスリラー
あるリゾートホテルで、バカンスを楽しむ家族が、支配人からプライベートビーチを案内される。
案内されたビーチには、他に2組の家族と先に来てた男性・・・
楽しい時間を過ごしてると6歳のと11歳の息子と娘が成人した姿になり、皆急激に年老いていく・・・
ビーチを出ようとすると気絶して、脱出出来ずに死んで行く・・・・
最後残された2人は、果たして・・・って感じで・・・・
ツッコミ所満載ながら楽しめますが、巻き込まれた家族は不運としか言いようがないくらい気の毒です。
遠回しに・・・
治験には、スピードとある程度の犠牲も必要って部分を見せられた気がする。
シックスセンスといつまでも比べられるのも気の毒ですが、しかし・・この監督も出たがりですねw
設定は面白いのに、残念
たくさんの人類のために必要な犠牲??
ラストにはいろんな選択肢はあった
108分とテレビ向けサイズ
ヌード描写も、死体描写も上手に消してある
とても上品なスリラーでした
時間の経過と共に
だんだんと登場人物が死にゆき
最終的には2人となり
ラストが近くなったころには
随分ストーリーがすっきりしています
この辺もまた上品な作りを感じさせます
人が急激に老いる場所へ連れて行くのに
何の得があるのか
さっぱり検討が付かなかったが
見ていけば
ああ、まあなるほどの理由でした
それに対して
脱出できる選択肢は
劇中で出てきたヒントの中からは
色々考えられたはず
例えば
金属の管を作るために、ランチパックのアルミシートを身体に巻き付ける
とか
又は、マッチを擦りながら洞窟に入ると
何となく奥に進めるなら
タイマツを携え、岩場を進むと
化学反応が起きてバリア代わりになる
とか
他にもあったけど
選択されたラストは
理由が明確じゃなくて
「守られているらしい」でした
まあ映画なんて作り手の自由だから
なんでも良いけど
この違和感というか
消化不良はなんでしょうかね?!
とは言え、中学生くらいの世代が見ると
丁度いい感じに怖がることができる作品でした
命短し恋せよ乙女
あのお姉さんは、青春時代に誰しもが通る、あの甘酸っぱい恋心を経験せずに大人(初老)になってしまった。(ラッパーに恋心を抱いていたのがせめてもの救いかな)
以下、本編とはズレてしまいますが、ふと思ったこと…。
Lifeを日本語にすると「命」と「生活」という意味になります。生きることは生活をすることであり、また、生活を送ることは生きることでもあります。
「命」はストックの概念であり、「生活」はフローの概念とも捉えられます。言い換えると「命」は結果であり「生活」は過程(プロセス)となるでしょうか。
となると、あのビーチで過ごした家族たちは、その「過程」をごっそり奪われたことになります。
「命」を奪われたことと同等(に近い)かもしれません。
「思い出」って「命」に潤いを与える大切な要素なんだなぁって思いました。
対比がすごい!
プライベートビーチという美しいものの中でどろどろとした人間関係が進んでいくことで、気持ち悪さが増されていると感じました。最終的なまとめとして、人類の科学の進歩のための実証実験に対しての否定を感じさせられました。
そして多くの場面に対比を感じました。
・プライベートビーチという視覚的に美しさに対し人間の追い込まれた際の醜さの対比
・子が大人に成長することに対し大人が高齢者に老化することの対比
・時折ビーチ全体が映る引きの絵が映ることに対し、登場人物の顔がスクリーン全体に映る程の寄りの絵の対比
わかりにくいレビューですみません🙇🏻♂️
鼻血垂らして幾年月
離婚前最後のバカンスとしてやって来た夫婦とその子供達が、ホテルの所有するプライベートビーチで謎の時間経過に苛まれる話。
4人家族2組+夫婦&カップルが訪れたプライベートビーチでは、30分で1年の時間が経過するという設定ながら…。
さすがに子供は自覚あるだろうにとか、その理屈で言ったら死体が風化する理由は?とか、ナイフが錆びた理由は?とか他にも???なツッコミどころというか矛盾というか、一応ミステリー的な流れだし、そういうのをヒントに先のことを考えながら観る訳だから、そこの辻褄が合わないのはがっかり。
まあ、結果としてそんな謎解きみたいなものは無かったし、理屈は良くわからないままだったし、何でそこはOKなのかも判らず、それはどうでも良かったけれどw
崖の上のヤツに纏わる展開としては面白かったし、登場人物達の狂気染みたリアクションや無情さは良かったけれど、映画のプロットとしてビーチで起こること自体は既知な訳で、観賞前の想像をを超える程のものは無くあまり盛り上がらなかったかな。
よくまとめたなあ。
「老い」と「死」というモンスター
シャマランさん、毎度思いがけない角度から変な映画を撮ってくれますね。
相変わらず、出たがるねぇ〜。映画の前のメッセージで顔を出す事による刷り込み効果で、あの運転手が怪しげに見えます。
生き物に等しく与えられた「老い」と「死」が徐々に徐々に迫ってくるというアイデアはとても新鮮でしたね。
肉体と同時に精神も老化(成長)するが知識が伴わない事で起こる悲劇というのも面白い。
その事で子供達を責め立てるようなヒステリーを起こす人がいないのも良かった。出来の悪いパニック映画は闇雲にヒステリーを起こして事態を悪転させがちなので、その辺がシャマランの上品な部分でしょう。
特殊メイク(VFX?)もとても自然で加齢による喋り方の変化も見事でした。
オチは、、、
まぁこの際どうでもいいでしょう。
悪い奴らに与えられる制裁が逮捕ではなくて、あのビーチの事象によるものだったらもっとカタルシスがあったのにな。
でも、ビーチにいる間のあれやこれやで十分楽しめた。
シャマランの演出力によるものでしょう。
シャマランよ、俺たちは『エアベンダー』の事はもう忘れた!どんどん変な映画を撮ってくれ!!
老いへの恐怖
エンタメミステリー
全471件中、341~360件目を表示
















