オールドのレビュー・感想・評価
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設定は良かった
大枠の、とあるビーチではすごいスピードで歳をとってしまう…という設定自体は面白いと思い鑑賞しました。
内容から行くと、館もののような感じで、脱出するためや、本筋と関わる大切な点で人が亡くなり、徐々に登場人物達の精神が疲弊していくという、親しみやすい構成となっていました。
また、当たり前といえばそうですが、序盤に伏線を置き、ラストで回収するというのもあり、映画として成立はしていました。
ただ、やはり所々根拠やできるできないで、少々疑問が残り、冷めてしまう場面も…。
また、「これ伏線だろ…」とわかりやすい所が、割と重要なものでそこでもガッカリしました。
さらに続けると、時間がすごいスピードで過ぎ去る、これを実感させるための登場人物達の見た目的な変化が惜しいと思いました。むしろここに重きを置いて、あっと思わせるほどの技術を用いることができていれば、光るところとして、映画の評価もついていたと思います。
スリラー、ということで多少残酷、グロテスクな場面はありましたが、直接的な描写は少なく、余程苦手でなければ見れると思います。
登場人物達にストーリーを求め、より深い物語を期待して見る映画ではなく、少し涼しい思いをしたい…や、なんでもいいからとりあえず映画見たい…とかならピッタリではないでしょうか?
また、1つ評価したいと思ったのは細々とした演出ですね。驚かすところは変化を持たせ、しみじみとさせるところはゆっくりと。その加減がちょうど良く、風景を差し込むセンスも抜群でした。
この技術が光っていただけに、脚本などの部分が少し雑に見えてしまいました。
まとめると、設定は面白いが、脚本は少し物足りなさがあり、全体的に惜しい仕上がりに…。
ただ演出のセンスや、あまり人を選ばないという点で全くおすすめできない訳では無い。
見るかどうか悩む人は、特段見るべきとは言えない。また見たいという人にやめとけと言うほどでもない…。と言った感じでした。
どっちつかずで、いかんとも言いがたいですが、個人的な批評、ここまで読んでくださりありがとうございました。
いつもついつい観ちゃうんですが・・・
「シックスセンス」で度肝を抜かれた後、「夢よもう一度(笑)」と見続けている監督なのですが。
この映画も、何を「ネタ」ととるか、何を「オチ」ととるかで、評価が分れる(のかなぁ)。
予告編で既に、そのビーチは「時間の進み方が早い(ようだ)」と触れられているので、
そのシチュエーションに行きつくまでの「何が起きているの?」という謎解き、は無い。
で、では何故「時間の進み方が早いのか?」については、体験している人の「推測」はあるが、
別途製薬会社からの説明(笑)などは無いので、本当のところは不明のまま。
(勿論、現実的には起こり得ないので、本気のこじつけも要らないのだけれど)
で、その「環境」を製薬会社が「利用している」という「説明」があったが、これは「オチ?」
製薬企業も、何故そんなことが起こるのか不明なまま(確かそう言ってた)、
薬剤の長期投与試験(それも人間の)に、極めて有効に活用しているだけ。
「謎の(危険な)ビーチは、製薬会社が秘密に管理していました」が、この映画のオチ?
「悪いことしてたら捕まるんだよ」がオチ? 証拠あるのかな?ビーチに捜査に行けるのか?
何でトシ取るの? 「死んだ細胞には影響しない」なら、死体の分解は進まないんじゃないの?
髪の毛も爪も、生きた細胞がどんどん死んだ細胞になって、押し出してんだよ?伸びるよ?
・・・つまり、そこんところがオチてはいない(謎のまま)ので、モヤモヤしたまま終了。
そこを全く「オトす気が無い」のが、この監督、というのがこの映画の「オチ」?
監督さん、製薬会社に知り合いでもいて、「ヒトでの長期投与試験は、時間がかかって大変」とか
苦労話を聞かされて、それをヒントに「一点突破」でこの映画作っちゃったのかなあ(笑)
シャマラン節が効いてます!
久しぶりにどえらい映画を観た気が。
リゾートで行ったビーチでめちゃくちゃ早く老化していくグレイトフル・デッドな謎解きタイムスリラー。
急に来る怖さはないけれど常に不穏な雰囲気が漂ってて観客側に全く心を休ませる隙を与えてくれない。
こんな緊張感なかなかないよ。
子供が急速に成長したり、身体機能が急激に低下したり。
改めて時が経つという当たり前で避けられないことの恐怖を実感した。
急速に成長することか、身体機能の低下かどっちが怖いかって人それぞれだと思うけど個人的には後者の方が怖いかな。
大切な人の顔がぼやけて見えるようになってしまったり声を聞き取れないようになってしまうなんて絶対にやだ!!
シャマラン映画お馴染みのカメオ出演も健在でちょろっと出るだけと思ってたけどガッツリ出てくるやん!笑
上映前の挨拶しかり本当にこの監督さんは誰にも真似できないユニークなことをやってのけるから好きっすわ。
これからもついていきます!
他作品を寄せ付けない唯一無二の作品
ナイト・シャマラン監督はこうでなくては。独特のカメラワーク、当たり前に訪れる不条理さ。どんでん返しのラスト。本作も毎度のごとくネタバレをしてからの鑑賞は控えたほうが良い。恐らく面白さが7割減位になるだろう。「OLD」は年代を表す言葉だが、今回監督が目をつけたのは、「人の年齢/成長」だ。ビーチに訪れた人々が、次々と成長をしてしまうというとてつもない不条理に襲われる。1日で50年の年を取るため、大人は老いていく一方、子供らはどんどん大人になっていく。人にとっての1日は猫にとっての1週間、ハムスターだったら1ヶ月といわれているが、それとは違う、ある日突然そうなるのだから怖い。
体だけで無く、病の進行等も進むため、命を落とす人間もいるのである。
この謎に満ちた設定だが、冒頭から少しづつ伏線が描かれている為、途中でトイレに立つと要注意だ。そこまでの大どんでん返しというオチでは無かったが、ナイト・シャマラン=大どんでん返しと決め付けるのは良くないだろうか。この状況に置かれた割には冷静過ぎる印象も受けるが、1つのビーチだけで起承転結を確実に描いているのは脱帽だ。ストーリーも間延びする事なく、見応えは十分の珠玉のサスペンスである。また、やはり本作にも監督自らが出演する。これは名物だ。次回作にも期待していきたい。
タイトルなし(ネタバレ)
美しい海岸のとあるリゾートホテル。
ガイ(ガエル・ガルシア・ベルナル)とプリスカ(ヴィッキー・クリープス)の夫婦は11歳の娘と6歳の息子を連れて訪れた。
プリスカの病気と不倫により危うい夫婦関係にあったふたり。
ホテルマネージャの薦めで、家族はホテルから離れたプライベートビーチで過ごすことにする。
彼らとともにそのビーチを訪れたのは、幼い娘と老いた母親を連れたチャールズ(ルーファス・シーウェル)とクリスタル(アビー・リー )夫妻と、看護師のジャリン(ケン・レウン)とパトリシカ(ニキ・アムカ=バード)の三組。
しかし、しばらくすると、先に着いていた有名ラッパーがビーチにいることがわかる。
彼はパートナーを待っているというのだが、程なく、そのパートナーの溺死体がビーチに流れ着く・・・
といったところからはじまる物語で、予告編などで予備知識がなければ、限定空間の密室殺人スリラー、もしくは、血を吸う殺人ビーチの映画かしらん、と思う。
ですが、みなさん、ご承知のとおり、そんなことはなく、このビーチでは、ひとが異常な速さで成長・老化するのであって、そんな異常な状況に巻き込まれた人々がどのようになるか、というのがお楽しみ。
で、「異常な状況下でのフツーの人々」を描くのがエンタテインメント(スティーヴン・キング談)ならば、フツーのエンタテインメントなのだけれど、どうにもフツーでなさそう。
登場する人物の何人かは、フツーでない状況にあるようで、そこいらあたりは終盤まで明かされない。
そこが、この映画の最終的な謎解き・決着の伏線、というのが、実に巧み。
中盤のクライマックスは、プリスカの右脇腹の腫瘍がとてつもない速さで大きくなること。
このままでは死んでしまう・・・ということで、手持ちのナイフでチャールズが開腹切除を行うところ。
傷口は瞬時に癒え、プリスカの病気は恢復する。
へへへ、ちょっと上手いね。
病気の源は切除されたプリスカはフツーの人になり、ガイとの夫婦関係がどうなるのか・・・というあたりに、観客の関心を移すのに役立っています。
結果、ギクシャクしていた夫婦関係が、異常な状況下で修復されるあたり、とても好ましい映画に感じました。
さてさて、異常な速さで成長・老化する「ビーチの謎」が、映画の決着点なんですが、これまでのシャマラン映画では、そこんところの謎解きに観客をリードするところ、この映画では、それをずらしていきます。
つまり、そんなビーチが「出来た」謎ではなく、そんなビーチに「ひとびとが集まった」謎、へと。
なるほどね。
いわゆる、古いタイプのSF映画の手法で、異常な状況は前提であり、そこでのひとびとがどのように、そして、なにを目的として行動するのか、を描くというわけで、最近のシャマラン映画では、よくできた作品だと感じました。
ただし、グラフィックノベルの原作があることが成功の理由かもしれませんが。
着想が面白い
落ちは悪くないのに‥
おシャマな珍作。
可もなく不可もなく
ホテルの支配人?に誘われ、プライベートビーチへ。
家族やカップルが、ビーチで優雅に休日をのはずが・・・
たった1日で一生の時間が過ぎてしまう、時間の流れが早い海岸。
逃げられない閉鎖された空間。
それぞれの家族が抱える問題や病気。
なんとか逃げなければ、在るべき時間が無くなってしまう恐怖。
設定は面白い。
だけど、話が進むうちに不満が・・・。
遺体のみせ方や、カメラワーク。
時間の経過を俳優を変える事(特に子供達)で表現してるから、大人と子供で違和感が出てくる。
映画の中で説明しているが、無理がある。
(不満を書くとキリがないので・・・。)
最後の所で、このビーチを利用した製薬会社がって、その締め方はいいんだが、こんな大掛かりな事をやってきていて、社員は誰も疑問や反感は無かったの?、今まで警察等は疑わなかったの?、と思えてくる。
せっかくの設定が、なんか死んでしまっていて、中弛み感は否めなかった。
何を見てるんだ俺は!(最大級の賛辞)
シャマラン名作visitとピクサーのインサイドヘッドとスピルバーグが一本の映画の中にかなり高分散していて、もうクラクラ。
ストーリーの進行上仕方のない色々な年代の露出の高い水着のナイスな様子がずっと見ていられて、カメラワークは不気味に、見せるところ、見せないところ、あえて見せるところのさじ加減がもう絶妙すぎちゃって、こんなにシャマランって凄かった?いや知ってたけど、ってまた嬉しい混乱ですよ。
ストーリーも時間の流れ、赦し、思考と身体の変化、っていう映画というこの二時間くらいの映像フォーマットでしか表現できないであろうストーリーで感服しました。
冒頭にシャマラン本人が映画館最高の挨拶してくれたときは笑っちゃったけど、それも含めて最高の映画体験。
これシャマランの最高傑作としても良いのでは、と思うくらいでした。
すぐまた観たい!
怖い
このビーチもだけど、ここに関わる人も怖いですね。いくら人類のための実験とは言え、平気で人が死ぬところを傍観できるなんて。(でも、治験と言う意味では、同じ事をしているのか。)確実に死ぬであろう恐怖はもの凄いものでしょうね。
時間の経過 どう過ごすべきか
予告で興味があり鑑賞しました。
想像以上に怖かった…
1日で50年の時間が過ぎると思うと、人生って美しくも儚いと思いました。
途中で精神疾患の男性が仲間を襲うシーンが怖くなってしまいましたが、スリルを味わうことができました。
このジャンルは初めてだったので、観に行けて良かったです。時間を大事に生きたい…!
面白かった
ファンタジーかと思って見ているとSF的なサスペンスだったので驚いた。あの地域から出ようとすると気を失うのはちょっと無理があるかな。うちの子は3才と7才なのだけど、いきなり50過ぎのおじさんになったら可哀想だなーと思う。
違和感しかない息子の成人姿以外は・・・
中盤までよくても、結末に向かうに連れて何故か明々後日まで吹っ飛んでしまう展開が多く、個人的には悩みながら劇場を後にする作品が続いていたシャマラン作品。
それでも、毎回公開される度に鑑賞しに行ってしまうのは、何かしら魅力があるんじゃないかと。
個人的にはですけど。(笑)
謎めいた設定は相変わらず。
物語の展開も中々。
事の核心と、結末に向けて、「また吹っ飛ばすのか?」と冷や冷やしたが、今作に限ってはまともだった。
一応、物語自体は一本線で繫がっていたしね。
シャマランワールドの良き理解者でなくても楽しめるのではないかな。
とは思えた。
(ビーチの謎とか、時間を遅らせる部分の科学的な根拠とかのツッコミはやめましょう。)
ただし、成人した息子の姿が、「どう考えても別の血が混じっているか、養子じゃないと成立しないだろう。」って、誰でも思える部分か。
親子にも姉弟にも見えず・・・
子作りまでしているのも、頭が痛い要素だが・・・
何とかならなかったんだろうか・・・
オールドの意味
英原題:Old
30分に1年間歳をとるため、24時間で約50年間過ごしたのと同じことになります。
「なぜ?」
このミステリー&サスペンス設定の伏線は、名監督シャマランによって見事に回収されていきます。
もちろん、突っ込みどころや、矛盾点もなくはありませんが、本作、ミステリー要素だけではなくヒューマンドラマとしても楽しむことができました。
特に、僕が好きだった場面は夫婦関係の描写。
保険のリスク算定を仕事にする夫は、常に「未来」に目を向け、歴史博物館のキュレーターをする妻は「過去」に目を向ける。
このギクシャクしたことも要因となり、夫婦間に生じた大きな問題も、このビーチでは意味をなさなくなります。
このビーチには「未来」はなく、すべてがあっという間に「過去」になるため、「今」が大切になってくる。
また「オールド」は、肉体的な「老化」の意味合いだけではなく、”できごと”の「風化」も意味しています。
夫婦間で抱えていた「大きく思えた問題」も、何十年も経過すれば些細な出来事だったということを、まるでタイムラプスで撮影されたかのように、しめしてくれた。
人生で悩んだとき、今の世界観を拡げて自分を俯瞰するだけではなく、大きな時間軸の中でも俯瞰することの大切さを学ぶことができる良作でした。
個人的には、ミステリー要素を無くし、この夫婦や家族のヒューマンドラマを描いてくれた方が好みかもしれません。
ただ、それでは「驚きのエンディング」を期待する、多くのシャマラニストは満足できないし、サービス精神旺盛な監督らしく無いですね。
タイトルや予告編で失敗していると思う…
人間誰しも、老いや死の恐怖について考えた事や感じる時が来ると思うんですよね。それを伏線が張り巡らされているストーリーや独特のカメラワークで表現したスリラー映画。観たあとに自分の人生、時間を有効に使えていたのか?と時間の大切さに気付かされた。「毛髪は死んだ細胞だから伸びない」とか、急速に歳を取ると同時に知識も増えてないか?とかストーリーにイマイチ釈然としない部分も多いし、オチもなんか「世にも奇妙な物語」っぽいなぁ。と不満がないわけでもないが…シャマラン監督らしさ全開でおもしろかったですね。個人的には「急速に歳を取る」というのが最大のネタな映画なのだから、タイトルを「オールド」とか予告でそれをバラしてしまったのは、それへの新鮮味と驚きを消してしまっているので失敗だと思う ※ちなみにジャック・ニコルソンとマーロン・ブランドが共演した映画は「ミズーリ・ブレイク」です。共演といっても同じ画面にふたりがそろう場面も少ない(というかそもそもマーロン・ブランドの出番が少ない)しイマイチな映画ですが…
楽しめました
予告編が一番面白いシャマラン作品。
今回は割とミスリード少なめの予告編であったらしく、話が違う!とはならず楽しめました。
子供は成長し大人は老化するビーチ。
経験を積まず心の有り様が変化するのが不思議。
後で気がついたんだけど、お父さん役はガエルガルシアベルナル!ちょっと情け無いお父さん役だったとはいえ、あんなに美しい青年だった彼がコメディっぽい立ち位置がしっくりくるとは、役者さんて面白い。
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