オールドのレビュー・感想・評価
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娯楽型不条理作品
本作はエンタメとしてもホラーとしても楽しめる作品でしたが、さらに人類が永遠に克服できない『死』と『老い』を扱った不条理作品にも感じました。
人間は自分の意思で生まれてくる訳ではありません。人間は自分の意思で老いていく訳ではありません。私も気が付いたら、この世にいました。気が付いたら、成長していました。今は、日々老いています。
あのビーチは、人間の一生を極端に表したものだと思いました。興味深かったのは、若さは挑戦することであり、老いは現状維持を望むことなんだなあと。そして、大人の存在意義は子供の命を育てて守ることなんだと。
ラストで息子と娘は何故生き残ったのか?あのビーチが地球だとしたら、人類が生き残る為には何が必要なのか?その答えは、息子や娘である子供達の声を聞くこと。そんなことを示唆している様にも思えました。
40代後半である私もまだまだ新しい挑戦をしたい気持ちが残っているので、現状維持の心境になる前に早く挑戦をします。丁度、1ヶ月前に決心をしたので、本作に良いタイミングで出会えてびっくり。というか、映画は自分の心境をはっきりと映し出すツールなのかもしれないですね。
怖い、不気味…そして時間が経つと。
意外性は無かった
あらすじを読んだりストーリーを観ていく過程で展開を予想できる部分が多く、ハラハラドキドキ感が薄かったのが残念でした。
最初の方で言っていた、少しずつ時間をかけてゆっくり出口へ向かえば時間をとても消費するけど脱出できるのではという仮説が結局正しかったのかどうか気になりました。
ただそれを実際やっていたら大勢の人間が一歩進んでは立ち止まるというめちゃくちゃ地味な映画になってしまいますが(笑)
ありそうにない超常現象については、もっともらしい屁理屈を貫き通して欲しかった。
友情は大切に
久々のシャマラン作品
ホラー系かと覚悟して臨んだが、グロいシーンは巧妙に回避されており、これは小さな子でも観れるように配慮しているのかな
ある海岸は時間の進み方が異常に早いというトンデモ系の設定の中に強制的に送り込まれた登場人物がどんな行動を行うのかというお話。
悪人やエゴ丸出し、本能優先の人間もいれば、改めて家族や夫婦の愛を取り戻す者もいるという人生色々な姿が展開される。
そしてラストはややご都合主義的なネタばらしが行われるのだが、コロナ禍でも新薬の認可に係る法制度のせいでワクチンを輸入にしか頼れないという事情がある我が国こそこんな海岸があればもっと違う現在があるのかもしれない
映画観賞後には、科学技術の進歩にはこんな理不尽も欠かせないと見るのか、人道に反する行為で恩恵を受けることはやはりおかしいと感じるのかは人それぞれ受け止め方が違うと思われ、サンデル教授の授業ネタにもなるかも
その意味で今の時代にマッチした作品だったかもしれない
タイトルなし(ネタバレ)
最後がちょっと物足りないけど、全体的には面白かった。
人が老いを早回しするとあんな感じなんだな。
ちょっと腑に落ちなかったのは、子どもたちの体が成長するのはわかるけど、メンタルや知識も年齢なりに成長していくこと。
心や知識は身体のように成長に伴って自動的に育つものではなくて、色々な考え方と関わって経験していく過程で養われていくものでは…?
昨日まで小学生だった子どもが、就労経験も学歴もない50代の大人としてどう社会に馴染んでいけるのだろう?
ラストまではいい
タイトルなし(ネタバレ)
ホラーなのだが、今回はおどろおどろしい人物や猟奇的な人物は出てこない。
細胞が急速に老化するというビーチに迷い込んだ3つの家族を中心に物語が進む。
なぜかということは特に解明されていったりはしない。
次々と明らかになっていく事態に登場人物同様に驚愕しながら、巻き込まれていく感覚がじわ〜っと迫ってくる、なんとも言えない気持ち悪さが堪らない。
おおよそのことがわかりはじめた時には逃げきれない状況、そして残された時間の少なさが目の前にある。
最後は謎解きならぬ、陰謀解明がまるで朝日のようになされるのだけれど、それでも得体の知れない重たい空気が残ったまま。その感覚もいいのかもしれない。
「時限断層」
「宇宙戦艦ヤマト 2202」登場する異空間を思い出したけれど、あちらは時間が早く進むのに対して、この映画は人間の細胞が急速に老化するということだから、ちょっと違うのか。
モルモットのよう🐀
問題を伏せたまま家族旅行に来た家族達を、特殊な磁場のある場所で、ある意味軟禁感監禁!
通常より速い一日の流れの中、映画の家族は逞しく生きていたと思った。
あんなビーチのある施設が、製薬会社の実験場だなんて
某大陸の国なら、もっと凄いのがありそうだなと、
ふと思ってしまったのは私だけであろうか…
老いの変化が見事‼️
バカンスにやって来たある家族。ホテルの薦めで、プライベートビーチにやってくる。
ビーチでの楽しい一時。
しかし、子供たちに異変が起こる。
そこは急激に歳を取るというビーチだった。
果たして本当に時間が早く進んでいるのか?
何か催眠的な現象なのか?
M・ナイト・シャマラン監督と言うことで、どんなトリックを仕掛けてくるのかついつい期待🎵
オープニングでホテルに着いた辺りは何とも楽しげで、自分もバカンスに来てるような気分に。
ちょっと懐かしい感じでした✨
しかし、問題のビーチに着いてからは、一気にホラーテイストに。
子供たちは気づけば青年となり、大人達も見た目の変化は少ないものの、徐々に老いていく。
舞台はビーチではあるが、ある意味閉鎖空間。
脱出を試みるもうまく行かず、時間の流れに逆らえず、年寄りから息絶えていく。
理屈は全く分からないものの、死が近づいてくる恐怖はなかなかのもの。
また、囚われメンバーが個人単位だと何とも思わないが、家族単位となるとそれだけでキツさ倍増。
家族愛も素晴らしかったけど、切なさも
ひとしおです。
それにしても、徐々に老けていく様子。また、子供が大人へと役者チェンジしても違和感無く、まるで本当に成長してきているかのよう。
あの変化は見事なものでした。
30分が1年に相当するって設定。今何時間位経ったから何歳位?みたいに、ついつい計算しながら観ちゃいますw
結論としまして、個人的にはかなり好みな作品。楽しかったです‼️
無理な設定を通すのがシャマラン流。
日常ではありえない極限状況に陥った人々を描いているという意味では、この映画はパニックものであり、ホラーものと言える。そういう場合に、やたらと敵対や絆みたいなものを描きがちだし、見る側も求めてしまう所がある。しかしシャマラン流は、そんなヒューマンドラマには興味がないとばかりに、この異常な状況を科学者のように冷静に描写してみせた。こどもは成長しておとなに、おとなは老化して死ぬ。成長は少し面白おかしく、老化は少し悲しく酷く描く。皆があまりに淡々としているように見えるので、もっと恐怖や絶望みたいなものがあるのではないかと思うのだが、実際はどんな異常な事も慣れたり、受け入れるものなのかもしれない。見る側も人が次々に死んでいくのを深刻には受け止めなくなっていく。これで全員死んでしまえば、原作通り、人生は海岸の「砂の城」のように一瞬で消え去るものだという虚しさだけが残るが、そこはシャマラン流である。最後の展開でひねりをきかせて、現実世界に引き戻してくれる。あの悪夢のような一日は何だったのか、何が残ったのかと考えさせる。
禅問答
珍しくスッキリとした終わり方に思う。
訳も分からず放り込まれる理不尽な環境。
そのビーチでは「30分=1年」らしい。
その解説があるにはあって…一応、観客に対し理解を求める努力はしてくれる。
たぶん、あった方が映画的には楽しめると思う。
冒頭からもちょいちょい伏線は張ってあって、ラストに至り、一応納得もできるかと思う。
恐るべき速度でやってくる老化。
1日で寿命が尽きる。
ゾッとするのは、その精神構造だ。
死期が近づき穏やかになるのは、終わりが分かるから。これ以上何をどうしたところで、何が変わっても変わらなくても全てが終わる。
この先がない。だから「どうでもいい」
達観?諦め?悟り?なんなの?俺もたぶんその内、その境地に立つ事にはなるのかもしれない。
この台詞が1番堪えた…。
子供達に看取られ死んでいく。ある意味、幸福な終焉だとは思うけど、それを24時間もない時間の中で呑み込んでしまう2人。
幸せなのに、不幸せ…不幸せなのに幸せ。
やるなシャマラン。
この不条理な感情をどう消化すればいいのやら。
はたと気づく…「良かったね」と思っている俺がいる。という事は、この状況を受け入れているって事だ。
…俺はとても諦めの良い人間なのかもしれない。
ショッキングな事は目一杯起こる。
老化や成長がもたらす変化。妊娠って…6歳だろ?よくやり方知ってたな。身体の性徴に精神が沿っていくのは分からなくもないが…いや、もう、本能って事にしとこう。赤ちゃんの骨粉を撒くって、ホントに悍ましいシュチュエーションだよ。頭がどうにかなりそうだ。
暴力性が増していく医者も怖かったなあ…。
行為もそうだけど、その精神が恐ろしいは。無自覚だもんな。むしろ正しいとさえ思ってるんだろうな。
その治療としては、時間をかけて解きほぐすって事なのだろうけど、その時間が無いんだもんな。
アイツはなぜ終始、鼻血が止まらなかったのだろうか?切り口など秒で塞がるのに。
メンテナンスが必要な身体の代償も、これまた悍ましい。人であって人ではない。
あの女性は整形モンスターなのだろうなぁ。
彼女の変遷を明確にしちゃうと、鑑賞後の印象がソレに偏ってしまうから、あんま見せなかったのかなぁ。
あまりグロテスクな描写はないからショッキングな映画ではないのだけれど、後引くわー。
で、更にはそんなビーチさえ利用する人間の業の深さよ…。治験に利用する製薬会社ってのが、コレまた。断罪しきれない。
本人の同意を得ないからダメなのだけど、やってる事は同じだもんな。投与して観察して改良して、投与して。崇高な犠牲者は大量に生み出されているのだろう。
僕たちはその恩恵にあやかってるわけだ。
この不条理な感情よ…どうしてくれんだ?
ほいで「観測者」が監督なわけだろ?
…絶妙な立ち位置だよなぁ。
冒頭に監督のコメントが流れてて「おかえりなさい」って言われたのが、コレまたひっかかる。
怖かったかと問われれば「怖くはない映画」なのだけれど…じゃあ、怖くなかったのかと問われれば「…。」言葉を失ってしまう。映画的な怖さは皆無なのだけど、映画的な怖さ以外の怖さに埋め尽くされてたような映画だった。
謎解きに際し「?」と思う事もあるにはあるけど、まぁ、突っ込んだところで本質には影響ないように思う。
久しぶりにシャマラン作品を観た。
インパクト強い。
オチがないと満足できないやつ多すぎ
冒頭の挨拶の時点ではめられてました。
人間の根元的恐怖である「老い」イコール「死へ近づいていくこと」を短時間でいろんなパターンで見せられ、この短い一生でどう生きるか考えるような映画になりました。
威張ってる人間のアルツハイマー、病気の進行、美貌への執着等の恐怖もありつつ、夫婦では本当に「時間が解決」させてくれる問題も描かれているところに深みもあります。
もう崖の向こうのやつがあいつなので、映画のメタ構造になっているのも、ある意味怖くておもしろい。
オチに関しては、文句言うやつのためにわざわざつけてくれなくてもいいのにってくらい適当。
ロゴも良かった。セリフのフックもよかった。
性行為は適当にしたらえらいことなるので注意。
幼稚すぎてワロた
老いることの恐怖
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