劇場公開日 2021年8月27日

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「一生が一日で終わる…」オールド だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0一生が一日で終わる…

2023年2月9日
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鑑賞方法:映画館

映画の設定は予告で公開されているので、映画を観る前から分かっているのですが(予告で公開しすぎ感ありますが)、まさになぜこういう状況に陥ったのか?そして抜け出せないビーチからどうやって生き延びるのか?が焦点です。

いわゆるサバイバルやミステリー物と言いましょうか。そのなぜ・どうやってを解決していく導線や異常なビーチに閉じ込められた人々の心情や体の変化が見どころでした。時間スピードが速いので、終始何か事件が起きているイメージで全くだらけるところもありません。

そして面白いと思ったのは、たった一日の出来事なのに、一家の一生分の人生を見せられた気分になるのです。冒頭では分かり合えていない家族が、このビーチで真の愛情が有る家族になっていく姿があるのでした。

子供たちの変化も面白さに輪をかけてくれています。成長しきっている大人と比べ成長過程である子供達の容姿や心情の変化がものすごくうまく表現されています。演じる俳優を何度も変える必要ありますが、ちゃんと成長した感がある配役になっているので好感持てます。人を愛する事がまだわかっていない子供が、短時間で愛を感じていく様子も面白いですね。

ラストの謎解きも、前半にちりばめられた伏線回収もしっかりしてくれていてすっきりさせてくれました。
難解な映画が多いM・ナイト・シャマラン監督作品としてもわかりやすく見やすい映画でした。監督の入門作品としてもいいかもしれません!

だいふく