「「老い」とは。」オールド Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
「老い」とは。
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オープニングの車の中のセリフ「いつ着くの?もう5分経ったよ。まだー?」ってよく言うよね。時間の流れの不思議は誰もが日常的に感じている。時間ってほんと謎。
何個のジグソーパズルとか、何個の貝とか。数って多い方がいいの?でもリスクのパーセントは少ない方がいいか。
では年齢は?
確かに「老い」は、既往症を加速させ、認知機能、体格のバランス、視力、聴力を失わせる。
だけど。自らの絶望感や相手の裏切りといった、コインの片方からの視点を一枚のコインとして統合させてくれる、実に尊い一面がある。
愛する人が近くに居てくれるだけで幸せ。理屈ではなく、ただ実感できるという丁寧な素晴らしい演出でした。
だから、メロン大の腫瘍の手術、妊娠出産、スレンダーな奥さんのボッキボキなど「少々やり過ぎ!」って思う場面も、映画として満足できました。笑
そしてラストのメッセージ。
一生懸命作っても、すぐに流される砂の城。損得勘定なしの子どもの遊び心に戻った時、彼はやっと秘密の暗号を思い出しました。
子ども心に忠実に、表裏を統合する成熟を得て、私は自分の寿命を全うしたい。
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