「お好みから選んだ、歓迎カクテルです。」オールド 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
お好みから選んだ、歓迎カクテルです。
ビーチに着くまでのすべてのセリフがフラグ。そこからがらりと様子が変わる。
ビーチを訪れた数組の家族。大人たちの職業が、この映画の設定を語る代弁者になっているのはうまい。(例えば、博物館の学芸員が白骨化した時間からこのビーチの時間の流れの速さを計算したりとか、医者や看護師がいたりとか、)
個人的に極度の怖がりなのでホラーはほぼ観ないのだけど、シャラマンが監督なので、怖がらせ一辺倒ではないだろうと期待したが、はたしてその通り。なるほど、そういう会社が彼らの目的のために、この特異なビーチを利用してたのか。実に巧妙な仕掛けだ。おまけに、彼らなりの(司法では許されませんよ)理屈もある。だから最後、そういうラスト。でもすっきりとはしない。犠牲者がいるからね。ただ、ある友情から生まれた信頼が残った。それだけでも、善しとしよう。
この先しばらくは、波の音を聞いただけで、閉ざされた気分になりそうだが。
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