「さすがに、お姉ちゃんに手は出さないよねぇ~」オールド 川柳児さんの映画レビュー(感想・評価)
さすがに、お姉ちゃんに手は出さないよねぇ~
「シックス・センス」を観たときは、その手法に驚かされ、「おぉ、この監督の映画おもろいやん」と思った。が、しかし、その後「サイン」「アンブレイカブル」、そして「ヴィレッジ」を観たが、正直「つまらない」印象の方が強くなってしまい、それ以降、ずっとM・ナイト・シャマランの映画は敬遠していた(実際、何年も観ていない)
しかし、この「オールド」の予告を劇場で観たとき、「お、久々に面白そうやん」と感じ、観に行くことにした。(以前以上に、ホラー色が強いように思えたし)
果たして、結果的には満足できる内容の映画だった。
まず文句を吐き出しとく。登場人物の職業がなにやら特殊なものばっかりで、そんな偶然タリバン、やなくて、アルカイダ!ってほど、偶然な集団。(ま、あとでそうなるように仕向けられてたことが判明するんやけど。)
で、その各人の特殊能力の叡智を集めて脱出するのかと思いきや、これが、ことごとく失敗。
そうこうしているうちに、数時間もせず子供たちが徐々に成長し、しまいには(しまい、といっても終わりという意味でなく、話の途中であるが)、その子供たちが、そのまた子供まで作って出産の上、死なせてしまうしまう、という、なんかすごい事になってました。
(他のレビューでも触れられているが、成長していく子供~中年の役の俳優陣が似ている、というか違和感がないのがいいですね。)
最後の最後に、ネタバレされるのだが、あれ、ネタバレせんと、姉弟の2人のまま残されていく、というストーリーやったら、どうかなぁ~。救いようがない分、そっちの方が「怖さ」は増すやろうなぁ~、とは思った。
せやけど、それやと内容が謎だらけで、モヤモヤ感が半端なく残ってしまうから。やっぱりタネ明かしは必要やったかな。ま、今回の映画の結末でも、自分としてはOKやけど。
それからタネ明かしの前に、一瞬だけだが崩壊しかけた家族が一つになる瞬間があったのは、少し心温まった。(多分、監督はあれを一番描きたかったんやないかと思う)
ただ1点、お母さんから取り出した、メロン大?の腫瘍? もっとグロく、UPで映してほしかったな(悪趣味?笑)
テレビで放送したら、もちろん観ます。