「異常なスピードで時間が流れる場所があるなら、何しますか?」オールド アクション大魔王さんの映画レビュー(感想・評価)
異常なスピードで時間が流れる場所があるなら、何しますか?
テーマ自体は、ドリフのもしもシリーズにありそうな『もしも、異常なスピードで時間が流れる場所があったなら』な感じですが、サイコパスが答えたなら『治験やればいいじゃん』みたいな感じで、もう設定だけでワクワクしながら初日に鑑賞。
最初に、シャマラン監督の挨拶から始まり、作中の所々の美味しいシーンで登場するという『代打オレ!』的映画でしょうか。
この、コロナ禍を見据えていたのか、製薬会社の治験だったり、後半の子供たちの『卒業式や楽しい思い出がないまま…』みたいな(だいぶ違っていたら申し訳)会話も、非常にタイムリーなんではないでしょうか…って思った時に、シャマラン監督最初の挨拶を思い出しまして、やはりコロナ禍で大きなスクリーンで観る重要性を説いていたなぁと、おかえりなさいって言ってましたねぇシャマラン監督。
もし、本作がコロナ禍前に完成していたなら、それこそ一番恐ろしいのは、アノ場所でも、アノ製薬会社でもなく、アノ支配人でもなく、シャマラン監督自身ですよ!
実際に、あんな場所があったら科学もものすごい進歩を遂げますよね。朽ちにくい素材とか作れそうだし。
ただ、最後の暗号謎解きについては若干消化不良を感じました。設定が良かっただけに、謎解きの部分がちょっとだけ残念に感じました。
でもでも、終盤の畳み掛けるような種明かしは爽快でしたねぇ…欲を言えば、悪人がもう少し痛い目にあって『ザマァ!』感が欲しかったかなぁ。例えば、アノ場所に5時間放置の後に事情聴取とか…まだまだ足りんけど、もう少し終盤も丁寧に時間をかけて描いて欲しかったところ。時間的には108分なので、まだ長い作品に出来たと思うんだけどなぁ…ディレクターズカット180分とか出ないかなぁ。
あと、過去作のオマージュ的サービスカットもあったと思いますよ。
アノ場所から逃げる際の、なんとも言えないイヤ〜な感じは、映画館の大画面&音響で体験するべき一本だと思います。
2022.8.25 prime video鑑賞の追記
序盤の名前と職業を聞いて回る子どもたちの伏線は、終盤にガチッと回収されるのも、ウマイのひと言につきました。