「つまらなくはないけど・・・」オールド NO FAPMANさんの映画レビュー(感想・評価)
つまらなくはないけど・・・
それぞれ病人が一人はいる家族が時間の進みがめっちゃ早いビーチに連れてこられて・・・。
身体の変化が起きやすい老人とこども達に真っ先に異常が表れるところはリアルで
老いていく(成長)描写(メイクや演出)も見事だった。
最初に男の子だったトレントは4人の役者が入れ替わり演じており、それぞれ顔つきもよく似ていて
「よくこんなによく似た役者を集められたなぁ」と感心する。
ガイとその奥さんは顔にシワが増える程度だったが、ガリガリ金髪の美女は背中が大きく曲がって目の周りもくぼんでいて、人によって老け方のカタチが違うのも丁寧だ。
おそらくどのように老けていくのかはその人のメンタルによるのだと思う。
金髪美女は自分が老いていく姿に耐えられなかったし娘を失ったショックもあって醜く老けて死んでいった。 対照的にガイとその奥さんはお互いのことを許し合い、こども二人とのつながりもあって穏やかに老けてあまり苦しまずに死んでいった。
理不尽に急速に老いていくところやそれに対する苦しみがメンタル的に怖く感じたが、オチ(ビーチの真相)が弱い気がする。 普通の治験よりもあのビーチを舞台とした治験のほうがはるかにデータを得るスピードが速く、その結果を元にライバル企業よりも速く新薬をつくって儲ける、という流れなのだろうがそれにかかる手間がめんどくさいような・・・複数の家族が同時期に消えるのだからいつか絶対にバレると思う。
あとビーチから脱出した二人はなぜホテルのウェルカムドリンクに薬が入ってるとわかったのだろうか? ホテル側が怪しいと思うのは当然だが『ウェルカムドリンクに薬が入っている=何か仕組まれている』という発想にいたるのは強引だと思う。
ただの『ホテル側の何もかもが怪しいと思っての行動』ということかな?
軽いミステリーホラーとしては楽しめたので良かった。