すべてが変わった日のレビュー・感想・評価
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正義に固執する老夫婦VS辛酸を舐めてきた凶悪一家
1960年代を舞台にしているが、映画のテイストは完全に激渋な西部劇。息子を亡くした老夫婦が、未亡人になった息子の妻が再婚相手と一緒に引っ越したと知り、孫のことが心配になって取り戻しに行く。ところが再婚相手の実家がかなり凶悪で、両者は凄惨なバトルになだれ込んでいく。 と、プロットはバイオレンス西部劇なのだが、この再婚相手の一家が、開拓民の辛い歴史と田舎のきな臭さを凝縮したような深い闇を抱えていて、トキシックな家父長制で結束をキープしている。しかも家長として暴力の連鎖を生んでいるのが、辛酸を嘗めながら生きてきた女性であるという歪み構造に着眼したのは、映画の功績なのか原作小説の功績なのか。 ただ、英国俳優のレスリー・マンヴィル演じるこのビッグバッドママ的存在は強烈なのだが、そちらを深堀りするより、自分たちの正義を貫こうとする主人公の老夫婦の方に比重が置かれているのは、少々勿体ないようにも感じた。とはいえこれだけ硬派でいぶし銀の映画がちゃんと今も作られて、日本の映画館にまで届いているのは、映画ファンとしてはとてもありがたいことでした。
魅惑の顔合わせで描く西部劇&サイコスリラーの妙味
不慮の事故によって最愛の息子を亡くした老夫婦が、嫁の再婚相手が暴力夫だと知って、親の手元から可愛い孫を連れ戻そうとする。夫婦を待ち受けていたのは、狂気じみた母親に支配されたならず者一家だった、なんて、設定はまるで西部劇のよう。まして、父親は元保安官である。時代は西部劇の人気がすでに下降していた1961年。そんな時代の転換期に、もしも、善人と無法者の対決が場所と形を変えて存在したとしたら?と語りかける本作。同時に、息子の尊厳のため、孫の命を守るため、危険を冒して州境を越える老夫婦に件のヤバい一家が襲いかかるサイコパス・スリラーの要素が加わる。感傷的な前半と凄まじいバイオレンスにシフトする後半の対比が予想外で面白いし、何よりも、ケビン・コスナーとダイアン・レインというかつての青春スター同士が、理不尽に立ち向かう老夫婦を演じる姿が愛おしい。それは、多くの映画ファンがそれぞれの映画体験を振り返る時間でもある。ハリウッドスターには珍しく、いい塩梅に歳を重ねた2人の今後が一層楽しみになってきた。
原題の「LET HIM GO」考えました
ダイアン・レインとケビン・コスナーという事で正統派作品と思って観ました 途中までは正統派なサスペンス、そうかと思いきや、敵のボス登場からちょっと直視できないシーンも 敵のボスが見た目からもう魔女レベルのこわさ そこに立ち向かうダイアン・レインとケビン・コスナー夫婦 なのにこの夫婦がそんなに強くないのです 正義の味方のはずの保安官も全く頼りにならず 普通あんな状態ならブランチの話を疑うよねって思うけど そこからなかなか強引に思えた勧善懲悪 なのにこの夫婦愛に涙でした ラストのダイアン・レインの表情にやっぱり良い女優さんだなぁと思ったり、ケビン・コスナーはやっぱりステキだと思ったりで満足でした アメリカの雄大なロケーションもこの作品にぴったりでした 「人生はなくしたものの長いリスト」、そうかもしれないけど、手に入れたものの長いリストだと思いたいです
ベテラン俳優の共演作の割に厳しいテーマ
ダイアンレイン扮するマーガレットブラックリッジは孫のもりにいそしんでいたが、一人息子が落馬して亡くなってしまった。息子の妻は直ぐに再婚したが直ぐ暴力を振るう夫であった。 マーガレットの夫役でケヴィンコスナーだったが、ダイアンレインとともにおじいさんおばあさん役が似合う様になったね。 いくら内孫と言っても 再婚だから関与するのが難しくなるね。マーガレットが強く主張しても厳しいな。 ベテラン俳優の共演作の割に厳しいテーマだったね。
男は辛いよ。強い男が滅んで強い女が男を繋ぐ。
『最初に感じたように嫌な奴だった。
あなたの孫でしょう!』
『捜索者』ジョン・ウェイン主演
ダネッ!
ケビン・コスナーはジョン・ウェイン見たいなタイプジャなし、
探しに行くのはナタリー・ウッドの方かなぁ。つまり、ダイアン・レインが主導権を握っている。そのダイアン・レインが格好いい。
分かりやすくて良いね!
アンバランスと緊張感で全編押し通す
ブランチの家に招かれ皆が一堂に会するシーンの緊張感は、西部劇の酒場かマフィアの会合だ。
時代設定が60年代なこともあり全体的にも西部劇のおもむきはある。
要は、わりと雰囲気映画なのだが、その雰囲気が最高だ。
まだ女性の立場が弱かった時代。その時代を象徴するようにローナがいる。ローナは周りに翻弄されるばかりでなんの力もない。
そのローナと対になるように、マーガレットとブランチがいる。
マーガレットは物語を牽引する存在で、夫ジョージの力がなくとも孫を取り戻すときかない。
ジョージが現代的な価値観を有するいい奴なこともあるだろうが、ブラックリッジ家を動かしているのはマーガレットだ。
そして西部の悪役一家のようなウィーボーイ家を取り仕切っているのは、やはり女性であるブランチだ。
60年代に女性と女性の戦いをやっている構図になるところが面白い。
しかし、現代的な、直接殴り合っちゃうようなことにはならず、戦うのは夫や息子、つまり男なのだ。
この、なんていうか、バランスがとれてるようなとれてないような絶妙な60年代感がいい。
ジャケットやあらすじの雰囲気以上にバイオレンスな作品なので苦手な人には注意が必要。
命を守ること、固執すること、、、
失ってしまったものの長いリスト、それが人生。
今時は、grandpa を字幕でじいじとするのだな。そのじいじが、ばあばであるダイアンレインに語る言葉。
ダイアンレイン演じるマーガレットばあばは、愛馬を失い、息子を失い、孫も失おうとしていて、失ったものの長いリストに、孫のジミーだけは含めたくない。
諦めたり、争わないことも必要と思いながらも孫の人生、孫の生を左右する、人命の大切さ、そして妻への愛のため、じいじは最期ひとり、孫と嫁を救出にいく。
ヒロインであるはずのダイアンレインは素敵なヒロインには描かれていない。と私は思う。馬の調教師として一流で、夫は保安官で、料理がうまく、なんでもできる。なんでも決めることができ、マイティマザーだが、息子が落馬事故で死んでしまう。善意と、こうあるべきという立ち居振る舞い、息子の嫁にも同じ立ち居振る舞いをそれとなく強制するようにも見えるが、牧場のマイティマザー、ブランチのように悪と悪意の支配ではない。
孫を救い息子の元妻を救ったことは正しい行為だが、先住民の孤独な若者のところに小屋を建てて住もうと提案したりして、人命を守る観点から離れれば、この善のマイティマザーも支配的で自己中心的だと思う。ケーキを焼き、ケーキを切りわたす、すかさずのタイミングで赤いアラジンポットでコーヒーを渡す。全てこうあるべきというところをしっかり気になるように捉え描いていて、西部開拓史からの闇を抱えるプアホワイトの誰にもわかりやすい悪意や闇とは違う、私たちの中にある他人への善意に包まれた圧も感じてしまった。
ダイアンレインが完璧に美しすぎるからかもしれない。
荒野の孤独な青年ピーターに、先住民狩り親から引き離され先住民の言葉や文化を捨てさせる強制的な学校、脱走したら社会では生きていけなくなり、また学校に収容されたためおばあちゃんの話す言葉がわからなくなった、ということをしっかり語らせており、
苦労と暴力の上にある悪意の家族より、establish側の悪意に気持ちがいく、、、せっかくのケビンコスナーとダイアンレインの名優ぶりにも感情移入できず。というところが素晴らしい映画。
ちなみに英語原題タイトルは、let him g
これも邦題がだめなやつ。
すごく面白い
老夫婦が、孫と義理の娘を取り返すために、田舎の牧場経営の一家に殴り込む。しかも、旦那のケビン・コスナーは指を切られて利き腕で銃が撃てない。奥さんのダイアン・レインはインディアンの若者と馬で後から乗り込む。彼女の意思の強さがかっこいい。
最初に家に行ったときに、夕食に誘われているのに食事に手を付けずに帰るし、もうちょっと懐柔する方法もあったのではないだろうか。別に毒を盛られているわけでもないだろうし、いくら感じが悪くても食事を出されて断るのはよくない。決定的に関係を壊すやり方だ。時折、そんな場面をアメリカ映画で見るのだけど、様式としてあるのだろうか。
敵の親分である、おばあちゃんがおっかないのだけど、彼女は結局のところ子どもと自分の命を失い、家も焼かれる。高くついたものだ。
夫は常に妻の後始末…
格好良い。言葉は少なくとも互いの考えが通じ合う、まるで本当に長年連れ添った夫婦のように自然に演じる二人の名演が光る。しかし、とんでもない一家に巻き込まれたものだ。。湯婆婆のような出で立ちのブラントに支配される子供たち。多勢に無勢で、こちらは年寄では勝てない。ネイティブアメリカンのピーターがもう少し活躍するかと思ったけど、こちらも体よく巻き込まれたか。近代の西部劇のように目には目をで復讐を果たしに戻るケビン・コスナーはいくつになっても格好良い。孫と義娘は取り戻したが夫は失ってしまった。人生は失ったものの長いリストだ。
失ったものの長いリスト、それが人生ってものだ
あーこんな義母はイヤだなぁと思って見ていたが、直ぐに息子が亡くなり、嫁が再婚する事により孫とも離れる事に。二人がDVに合っているのを目撃、報せもせずいなくなった事から夫婦二人で探して連れ帰る事にする。相手の家族は母親をボスに息子達が狂犬のような輩。痛い痛いで一度はあきらめかけるが猛反撃、夫の命を失うものの一家殲滅。
もうなんだか途中からみるのが嫌で嫌で、何とか見終わったもののなんかしっくりこないし気分が悪い。
胸糞映画
妻の正義感のせいで旦那が割を食う。 やってる事は正しいし、 正義のために行動出来る人間は素晴らしい。 だけど、自分の年齢層、体力、判断力を加味しないと! もっと考えて動いてよ! 人を信じ過ぎだし、無謀過ぎるよ! とイライラしっぱなしだった。 ラストこうなる事も読めたし、 こうなるなら自分から手を出さなきゃ甘過ぎるよ! 助かってああ良かったって、失った物が大き過ぎて 喜べませんでした。 悔しいよ、俺は!おばさん! ゲームなら最初からやり直したいよ!
【素敵な夫婦の姿と子供の育成環境の大切さとハラハラを「感じる」ドラマ映画】
・2020年公開のアメリカのドラマ映画。 ・1960年代のアメリカの田舎町。元保安官のジョージと妻マーガレットは、息子ジェームズとその妻ローナと孫ジミーと5人で平穏な生活を送っていた。しかし、ある日息子ジェームズが落馬事故で亡くなってしまう。その後、ローナはドニーという男と再婚し、ジミーと共に3人で生活を始める。ある日、マーガレットは再婚相手のドニーがローナと孫ジミーに暴力をふるっているところを見かけ、とても心配になる。しかしその後、ジョージ達になんの連絡もなく、ドニー・ローナ・ジミーは姿を消してしまう。一体、3人はどこへ行ったのか。そして、孫ジミーはどうなってしまうのか。心配するマーガレットはジョージを説得して2人でジミーを取り戻す旅に出る。 という大枠ストーリー。 [お勧めのポイント] ・(子を持つ親御さんなら特に)子供を育てる環境を大切にしたい!と決意強くなります ・老夫婦になっても仲の良くいれる2人の像が羨ましくも、理想になって心地よい。これぞパートナー(同士)! ・中盤以降のハラハラが止まらない ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ [物語] ・とある家庭に偶然起こった出来事をドラマチックに描いた物語。それをハラハラ要素と愛というヒューマンドラマで彩った物語。 ・何かを「学ぶ」というよりは「感じる」物語でした。年をとっても仲睦まじいジョージとマーガレットの姿を見て「いいなぁ。自分もこんな風に夫婦で年を取っていきたい」とか、悪環境におかれるジミーを見て「子供を育てる環境を大切にしてあげないと!」などなど。 ・結末は何とも言えない悲しみもありますが、そこにいきつくまでに描かれたロードムービー的な物語の端々に日常生活に落とし込みたくなると感じる要素が沢山あります。 ・一つ、哲学的に刺さった言葉を。 「失ったものの長いリスト、それが人生ってもんだろう」byジョージ [演出] ・ジョージとマーガレットの絆、をとても魅力的に魅せてくれています。ご結婚されている方、恋人のいる方などは特に、共感と言いますか、こうありたいなぁと思えるのではないでしょうか。私は漏れなく「素敵だなぁ」と心底感じました。 ・特に、マーガレットの強さ、がかなり素敵です。これが見事に表現されているからこそ一層強い魅力を感じたのだと思います。 [映像] ・田舎町の風景が素敵でした。自分もこんな場所で過ごしたらゆったりできそうだなぁ~、とか妄想が膨らみます。 [音楽] ・際立って感じたことはありません。 [演技・配役] ・ジョージ役のケビン・コスナーさん、マーガレット役のダイアン・レインさん。お二方ともナイスすぎるミドルでした。祖父母という役柄上、おじいちゃんおばあちゃんなんですが、内側に潜むカッコよさと美しさがにじみ出てしまう。そんな魅力がふんだんです。 ・一方、ブランチ役のレスリー・マンヴィルさん。怖すぎます。笑 本当に嫌な奴!と思えるほどの演技でした。 [全体] ・単に「どうなるの?」と物語を楽しむのもよし、「夫婦の素敵な姿を見る」ために観るのも良し、ハラハラするために観るのも良し。何かを学ぶために観るというよりは、肌で感じれる何かを得るために観る。そんな感じの作品でした。ありがとうございました。 #映画 #アメリカ映画 #すべてが変わった日 #LET-HIM-GO #2020年 #ヒューマンドラマ #愛 #子供 #トーマス・ベズーチャ監督 #ダイアン・レイン #ケビン・コスナー #レスリー・マンヴィル #何かを学ぶというより何かを感じる映画 #全体3.5 #物語3.4 #演出3.5 #演技3.6 #配役3.6 #映像3.5 #音楽3.4
レスリー・マンビルの不気味さといったら・・・
事故死した息子の子供を、DVをはたらく継父から救うべく旅に出る老夫婦を描く物語。 ダイアン・レインとケビン・コスナーが主演を務めるスリラーです。 枯れた老夫婦を演じた主演二人が秀逸ですね。孫に息子の面影を追い必死に探すダイアン。そのダイアンに寄り添い、諫め、そして助けるケビン。アメリカ南西部の広大な自然の中で、二人の旅路が感傷的、情緒的に描かれています。 そして、敵役を演じるレスリー・マンビルも素晴らしかった。過酷な自然の中で生き抜いてきた家族。その家長として、絶大な権力を欲する母親役をものの見事に演じ切りました。 彼女とその息子たちの不気味さと救いのなさは秀逸で、下手なホラーよりも恐怖を感じることが出来るものでした。 派手さはありませんし、大向こう受け出来る作品でもありませんが、一見の価値がある映画だったと思います。 私的評価は4にしました。
特にサイコでもスリラーでもなく(笑)、
中盤までは「これからどーなるんだろ」と見入ってたけど、終盤に「あのバアさん」が出てきてからはきな臭いような展開。
なぜかアホみたいにそのバアさんに言うこときく息子どももよくわからんけど、終盤のオチはコントのようで笑ってしまった。
なんにせよ、銃を持ってるやつが強くなる、という。
ケビン・コスナーもトシとったなあとも思ったけど、子供がかわいく癒された。
ディテールが雑なのでどうしても物語が繋がらない。1960年代、指を...
ディテールが雑なのでどうしても物語が繋がらない。1960年代、指を切り落としても警察が動かないなんて。最後は皆殺し、その後家族はどうなるんだろうと思ったらあっけないthe END。ケビン・コスナーとダイアン・レインの存在だけが輝いていた。
ダイアン・レインとケヴィン・コスナーの魅力に平伏す至福。
ダイアン・レインとケヴィン・コスナー。 ハリウッド全盛期を彩った2大スター。 お二人が40年経ても美しく、渋く、素敵に歳を重ねているのが、とても嬉しい。 内容はほぼウェスタン・・・西部劇です。 孫を取り戻したいと、嫁の姑(アバズレの無法者一家の長)のアジトへ突入します。 負けると分かってる戦いです。 相手がヤバすぎる。 それでもケヴィン・コスナー。 惚れた女の頼みは断りません。 ケヴィンは元祖ジャジャ馬の妻ダイアンの望みを叶えるため命を掛けます。 命を捨てます。 負けを覚悟で戦います。 いつだってケヴィンは「ボディガード」 好きな女の「我儘」を、寡黙に、身を捨てても、叶えてくれるのです。 ラストが悲しいし虚しい。 でも2大スターが、個性を発揮して躍動する姿。 しっかり胸に刻み込みました。 ブラボー!! ありがとう!
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