ディナー・イン・アメリカのレビュー・感想・評価
全34件中、1~20件目を表示
珍作と言わずしてなんと呼ぶ
なかなか手の内を明かさず、突飛すぎるキャラクターを配しながら珍妙なテンションで突き進む作品である。よくいう「世の中で生き辛さを感じながら暮らす人々」というナイーブさは無い。特に主人公の男はかなり攻撃的で、自分の感情の赴くままに全てを発散せずにいられない性格の持ち主。「危険人物」とさえ言える。そんな彼が、これまた一風変わったヒロインと巡り合うことで化学変化が巻き起こるわけだが、そんな変化球版「ロミオとジュリエット」的な流れも、中盤過ぎからようやく主人公らの内面を徐々にあらわにしはじめる。響き渡るパンクロックの叫び。徐々に距離を縮めていく二人。そして打ち明けられる一つの秘密・・・。後半のワンシーンにおいて、これまでのデコボコだらけで刺々しい道のりが、嘘のような繊細さに変わる瞬間が待ち受けていた。ここでグッと強烈に惹かれる。言いようのない、おかしなチャームポイントの沸点を持ち合わせた珍作なのだ。
“Stay Hungry , Stay Foolish , Stay Punk”
“Stay Hungry , Stay Foolish” ---これは2005年にスティーヴ・ジョブスが若者に贈ったエールだ。
それから約15年、90年代のパンクに触発されて、地下室で音楽を作っていたアダム・レーマイヤー監督の『デイナー・イン・アメリカ』には、ジョブスの名言に連なるシンプルで熱烈なメッセージが込められている。
人は外見で判断してはいけない。映画に登場する人物も尚更だ。星条旗柄のワンピースで食卓を囲むパティは『ウェインズ・ワールド』女の子版みたいな眼鏡ルック。カーキのMA-1が似合うサイモンはモヒカン崩れのスリックバックで煙草を手放せない。一見とっつきにくいふたりだけど、観終わった時には得も言われぬ共感に包まれる。
ペットショップで地味に働くパティは、バスでは高校生にからかわれ、同性からも見下されている。唯一の楽しみは覆面ヴォーカリスト、ジョン Q率いるパンクバンド“サイオプス”を聴くこと。ライヴに行きたいが過保護な親から“Stay Home”と反対されている。一方、無軌道な行動で放火犯として追われるサイモンはまさに“Stay Foolish”を地で行く男。
ある日、パティは警察に追われるサイモンを匿うことに。ほどなく彼女が自分の大ファンだと知ったサイモンは、“Stay Hungry”な彼女の型破りスピリットを見出していく。そして…
パティを演じるエミリー・スケッグスは歌って踊れる舞台出身女優。カイル・ガルナーはアダム・レーマイヤー監督が憑依したかのように曲を生み出すサイモンを体現する。
ステイせざるを得ない状況下であってもパンクは貫ける。“Stay Punk”、ふたりが奏でる規格外ラブストーリーは“留まるな”と叫び続ける。
アナーキー!
なかなか尖った感じの作品で、引き込まれました。下品な描写も少なくなく、ちょっと引いてしまうところもなくはなかったのですが、そこが本作の魅力でもあって、コミカルよりの演出がよかったです。見終えてから何故かふと、最近観た「アノーラ」(24)のことを思い出しました。全然違う作品ですが、似ているのは、主人公の女性が報われない境遇にいて、そこに問題ありげの男が現れてっという設定でしょうか。どちらの女性も自らの人生を切り拓いていく物語ですが、アノーラは「現状」の否定から始まる話、本作のパティは「現状」を肯定していく話という、ある意味では対極的な物語だったので、思い出したのかもしれません。終盤にかけて、サイモン(カイル・ガルナー)の表情がどんどん変わっていくところ、とてもよかったです!
ドラマみたい
集団と個人
「ディナーインアメリカ」アメリカの(家庭の)夕食。これが、この映画の主題を伝えているってことに、終わるまで気づかなかった。お恥ずかし。
パンクロック好きのイケてない少女と、彼女が大ファンであるバンド「サイオプス」の覆面リーダージョンQを演じているサイモンの出会いとラブストーリー(?!)
いや、これは、家族愛の象徴と見られているアメリカの家族で囲む食卓が、必ずしも万人に幸せな場所ではない、ということを、本当に一所懸命訴えた映画なんだろうな。
たしかに、主人公二人にとって、その場はまるでお白州のようであり、かつ自分の意見は全く顧みられない場所でしかない。普通って何? みんなに合わせろよって何? 日本は(今、急速に変わり始めているが)「集団が第一に大切にすべきもので、個人は二の次という雰囲気」だと感じてはいたが、米国でもそのように感じる人もいるんだねえ。
表現に癖が強くて、大好きな映画とは言えないけれど、観て、拾い物をした感じ。観てよかった。
薄氷のような声はパンクロックがよく似合う。
ダメダメな話を作り流す意味はあるのか?
そして、そのような作品には
何か本来伝えたいメッセージはあるのか?
アル アル アル アル
黙っているだけじゃ面白くないだろ
ナイ ない ナイ ない
生きてても死んでるような日々なら
ドウ どう ドウ どう
駄目なもんはダメそんなのわかってる
ハイ ハイ はい はい
寝てるだけじゃつまんないだろ
イヤ いや イヤ いや
腹から声出せんのか叫べるのか
ムリ むり ムリ むり
突っ込んで突っ込んで突っ込んで
ダメ ダメ ダメ ダメ
ずぶとくのぶとくぐっとぐっと
ホレ ホレ ほれ ほれ
いいだろういいじゃんいいじゃん
まず マズ まず マズ
グッと下から眺めグッと差し上げます
それ それ それ それ
今は今明日は明日昨日は昨日
アツ アツ アツ アツ
胸焼けするほどの熱さではじめるぜ
田舎っぺパンクが、痛いし浮くしで。
いっや、それは臭いだろうよw
その辺の大学生が思いつきそうな物語り。なんですが、下手にクオリティが高いんどす。先ず、役者さんがAクラスと言っても過言じゃ無い。撮影も演出もAで通用する。大学運動部のショボさなんかは低予算の潔さが、逆に笑いを誘います。
なんと言っても。
ヒロインのパティが、リアルにイケてない。セクシー度ゼロ。演じるエミリー・スケッグスは、なんと30歳?見えないんですけど?と言うか、彼女のテンションの分からなさ加減が雰囲気を支配する、この物語り。すっとぼけたアメリカ田舎っぺ天然女子振りが最高だった。大竹しのぶさん的で、親近感も湧きますしw
この上なく痛いコンビの純愛は、やっぱり痛い。世間からも家族からも、完全に浮いてます。と言うか、鼻ツマミ。パンクに生きれば、そうなるよね、必然的に。この二人を両親に持つ子供の物語りなんかも、楽しそうなんですけどw
みずみずしい、いや、ちょっと濁ってる感や酸っぱさは感じるけれど、アンチハリウッドの愉しさに溢れてて好き。
良かった。
かなり、きたねーけどw
パンクな純愛ラブストーリー
クソみたいな日常に音楽を♪。
なんという事でしょう。
もっとハードな内容かと思ってたら
マンガみたいな恋愛ものだった♡
パンク魂を内に秘めているなんてもったいない!
ラジカセでハチャメチャに踊るパティ
気持ちいっぱい詰め込んで手紙書くとか…
やってる事は確実に凡人とは思えないんだけどね。
サイモンと出会って、Qと分かって、
想いが届くなんてちょ〜ラブコメじゃん!
親からも期待されなくて
周りからも馬鹿にされる毎日で
自分に自信が持てないパティを
お前はパンクなんだ!と励ますサイモン
ちょ〜馬鹿っプル。2人とも可愛い♡
曲の感じから80〜90年代かな?と。
家族での食卓の風景とかも今っぽくは無いし
その頃の曲調だから聴いてて楽しかった!
パティのは、、菊池桃子みたいな可愛いパンクね
夜遅い回でしたが
観たらめちゃ元気出た!
思わず徒歩で帰宅してしまう程
ずっと余韻に浸っていたかった〜
汚いぜベイベー!
[Alexandros]の川上洋平さんがコラムにて執筆されていた作品なので、気になり鑑賞しました。
序盤から吐瀉物を吐きまくり、フ○ラに不倫、ベロチュー、セ○クスと性に奔放な人間の汚さを全開に見せていきます。少々嫌悪感を覚える場面もありましたが、それを貫き通す姿勢はかなり好印象です。
パティは謎に虐められているのか、性対象として見られているのか割と謎なキャラです。そこに放火に薬の売買と何重にも重ねてヤベー奴、サイモンが混ざってくるのでカオスになっていきます。
そんな2人の珍道中がメインな今作ですが、パティが過保護な家族のまとわりの反動で、パンクロックを狂うほど好きになってしまい、曲を聴きながらオナ○ーをし、イッたあとの光景を撮影して、撮影した写真をそのパンクロックのヴォーカル宛てに送るという過激な愛を見せます。その送り主こそヤベー奴サイモンに届いており、そしてインスピレーションまでも与えていたという、奇跡のような展開を見せつけてきます。
パティを虐めていた側への人間に対する復讐もとってもユニークで、真っ向から挑んだらボッコボコにされたのに、パティを囮にして性欲真っ盛りの学生2人をホイホイ呼んで、サイモンがバットで気絶させたあとに2人を裸にし、猫の死骸を2人の間に挟むという究極の悪趣味さを見せつけてきます。こんなん笑うしかなかったです。
サイモンの正体が分かったところで2人はセックスをして、曲を生み出すという(パティの作った曲はなんだかポップでしたが)、イカれたオリジンが見れます。その後サイモンのライブに行き、興奮し、サイモンが逮捕させられ、窓越しにベロチューをして、友達にバンドに誘われるという超高速な展開で物語が進んでいきます。
その後獄中に投獄されたサイモン宛てにノートやペンを送ったりして作曲活動の手伝いをするパティ、作曲活動に勤しみ、その間に自分の股間を写した写真を送付するなど、不思議な愛を育んでいきます。最後パティを虐めていた女学生を思いっきりぶっ飛ばすという爽快っな状態で物語は終わります。エンドロールの大半が無音なのはなんだか新鮮でした。
とっても偏屈で、とっても変わり者同士の恋愛なのですが、とっても楽しいコメディに仕上がっていました。うん、とっても良作。
鑑賞日 10/12
鑑賞時間 21:00〜22:55
座席 E-7
USAでは刑務所の飯(メシ)が一番まとも❗️
🎵タン、タン、タン 耳の奥で、まだ鳴ってる
タンキスが、パンク、ハングリー?
タイトルからすると
白人家庭の夕食は、ある種のフォーマルなのかなぁ?
分かりやすくて、くどくもなく、嫌味もない
気持ちで作った作品!!
小気味良くて、編集が上手いです。
なかなか良いラブストーリーです。
【"どのような境遇でも、パンク魂を忘れるな!"冴えない女の子とある男とのパンキッシュラブストーリー。ユルーイ、ユーモアセンスも抜群です。】
- 冴えなくて、皆から浮いているいじめられっこの女の子パティと、何だかアヤシイ警察に追われるサイモンとが徐々に惹かれ合って行き、パンキッシュな恋愛に落ちる姿が良い。-
◆感想
・世間から、浮いた二人パティ(エミリー・スケッグス)とサイモン(カイル・ガルナー)が自分の姿勢を曲げず、妥協せずに徐々に恋に落ちる姿が良い。
・大人しいと思っていたパティが、実はパンクバンド”サイオプス”のファンで、特に覆面ボーカルの”ジョンQ”には、可愛い手紙を定期的に出すほどのファン。
ー パンクだからねえ・・。自分の冴えない境遇をパンクを聴くことで、発散していたんだね・・。でも、ポラロイドカメラで撮るのは、どうでしょうか・・。あー、可笑しい・・。
・パティの憧れのパンクロッカー”ジョンQ”が、実は・・。
そして、かなーりエロティックなキス・・。
ー 義理の弟と練習していたって・・。ー
・そして、男子高校生2人から苛められていたパティのために、サイモンが仕返ししてあげた事。
ー 女の子を2人で苛める時点で、君たちは男として、駄目だ!ー
・恋に落ちた二人は、自分達の世間から浮いた状況をきちんと受け入れ、パティも、意地悪をする女の子たちに強烈なパンチを食らわせるシーンの爽快さ。
ー パンクだなあ・・。ー
<アナーキー・イン・ザ・"アメリカのツマラナイ夕食を食べる常識的な人々”。
パティが作詞し、サイモンが作曲した楽曲も良いね!
ユニークセンスがとても良い、パンキッシュラブストーリー。>
面白かったけども、時代感が分からず。
アカン、最高やん!
誰やねん、この二人!?っていうような主役たちなんだけど、
めっちゃ魅力的なんだよなー。
パティは、地なの?演技なの??
若干イラつくのよ、クラスにいたら、マジで。
私服とかヒドイし(笑)
口の周りの動き?あれ、演技なの??
気持ちワルいのよ(笑)
絶対、同じペットボトル飲めない!みたいな…。
でも、怖いもの見たさで目が離せないの。
サイモンも、めっちゃカッコいいわけじゃないのに惹かれちゃうのよ。
ケンカ弱いし、仕返しの方法ダサいし。
ただ、バンドマンってねぇ…
モテるよねぇ…
バンドマンに弱かった、自分の若かりし頃を思い出して、
若干、苦笑いしながら見ちゃった。
やっぱ、全部の楽器、目の前で演奏されて、
曲作られたら、どんだけクレイジーでも、三割マシマシで惚れちゃうな(笑)
パンクでポップでシュールでホットな音楽ラブストーリーでしたな。
全34件中、1~20件目を表示