パリ13区のレビュー・感想・評価
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今まで観たことのない全く新しいタイプのフランス映画多分女性向け
日替わりで男と寝るワケあり中国人女子×軟派でクールを装うも中身は保守系な男子×トラウマ持ちインテリ硬派系女子。以上3名がこの作品の主人公。
どちらかと言えば女性向けの映画です。
男性というほぼ生まれつき保守的な生き物に対し、柔軟性に富むが故に時として謎めいた行動を取る女性という生き物の本質をよく捉えています。
唖然とするほどによく捉えています。
選ぶ側と思っていたはずの男の方が、女に棄てられるし、たまに拾われるようなこともある。
まあざっくり言うとそういう映画です。
ただしそこに人種の違いや文化の違い、パリ13区という独特な場所がもたらすパリピ感をさりげなく織り交ぜてくる。
うまい。
うますぎる。
全体的に中弛みもなく、テンポも非常に良かったです。
まさに今まで観たことのない全く新しいタイプのフランス映画、というべき作品だと思います。
なんせフランス映画が苦手な私が面白かったと思うくらいなので。はい。
あまり、新しいところはない
『パリ13区』と言われると、パリの美しい街並みがたっぷり味わえるかと思ったが、そんなことはない。原題『Le Olympiades』。団地の名前なのでしょうか?高島平のような。『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の様な観光成分はほぼ無い。
人種の多様性があったり、失業していてもそれなりに生きていけるのは、フランスっぽい。
Sexが先で、恋愛が後という話は、別にミレニアム世代とは関係なく。ずっと、取り上げられているテーマ。昭和のロマンポルノだってそういうの有るでしょう。
若者のメディアの使い方だって、ビデオチャットは別に普通のこと。ポケベルを使ったり、伝言ダイアル使ったり、ダイアル0990使ったり、駅の掲示板使ったり、時代に応じて何でもするさ。
昨年公開された、『扉を閉めた女教師』とか『欲しがり奈々ちゃん』の方がよっぽど、ずっと面白かった。何なら、ベッドの周りはアクアリウムで囲うと良いよ。
観光地でないパリの日常
いわゆる我々が知っているパリとは違うパリ。
東京都葛飾区と言ってもわからない、街の構造物。
しかし、美しく撮れている。俳優陣がイキイキしていることが、そういう風に魅せているのかもしれない。
大人になりかけの大人の、交差と、衝突と、交差と、衝突が描かれている。
人物像に深掘りしていないが、共感できるのは、良い脚本があるからだと思う。
皮肉と常識の交流
セックスを交えての交流。
風俗嬢の女神性による心の救済。
人種の多様性。
テンポ良い進行。
白黒映画。
これらが混じって日常を描いているので、感動と表現していいかわからない、共感に心の震えた。
皮肉と常識の掛け合い台詞を良く見たいので、もう一度見に行きたい。
追伸
珍しく二回目を見ました。
初回は、エミリーとカミーユの物語が気になってましたが、二回目はノラとカミーユの物語が印象に残りました。
ノラの聖女性と現実、アンバースィートの現実と聖女性、カミーユの理想と本当の気持ちの軸も楽しめました。
なかなかに評価は難しい…
今年117本目(合計391本目/今月(2022年4月度)27本目)。
※ 「劇場版free 後編」もみましたが、こちらにレビュー需要はないと思うので飛ばします。
まず他の方も書いている通り「13区」の「13」の意味は最低限調べていないと本当に???になります(ただ、普通にネットに落ちている範囲です)。
まぁR18というカテゴリなので大半というか6割以上は「大人の営み」なのですが、こちらはモノクロということと、明確な「無理やり」ではないので、そこまで「目のやり場がない」(どうにも目のやり場がない「DAUナターシャ」とは本質的に違う)。
一方で「13区」というのは多民族・人種の区とは呼ばれます。映画内で登場する人物を見ればそれは明らかですね。ただその説明はなく、6割近くは大人の営みがどうだのこうだのという話になる上、映画ってだいたい、物語中盤くらいに何か大きな出来事ができてそれを解決するために立ち上がるというようなものが多いですが、この映画ではそれはなし(まったくないわけではないですが、アクションものでもドラえもんでもないですし…)。
趣旨自体は理解はできるし、R18だから見られる人も限定はされると思うけど「13区」の「13」の意味を正しく理解していないと、描写はそれでもR18といっても俗にいう「成人映画館」の類とも違うレベルで抑えられていますが、DAUナターシャほどに「目のやり場がない」とは言えないとしても「????」という点は避けられないかな、と思います。
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(減点0.8) この「大人の営み」というのは6割くらい占めるのですが、普通だったら自然の「なれいき」でそうなるとか、何とかあると思うのですが、所かまわず(といっても、さすがに場所は選んでますが…)行為を始めるし、その「理由」、換言すれば「大人同士の営み」にも理由はあって、すなわちそれは、実際に子供が欲しいというものが頂点で、結婚した夫婦の愛や、不倫での愛だの色々、そういうものはあるのですが、それらが大半登場しない一方、突然政治思想か何かを話すシーンもあったり(ただ、ここは明確には聞き取れず)、話が飛び飛びです。
せめて「13区」の「13区」の意味すらわからないと、本当にどうしようもないです。
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単調、モノクロだから尚更
感情のぶつけ合い
持論の主張しあい
快楽の求め合い
個人的にはそれ以外は何も感じなかった。
今どき雑多な人種が混じり合うのも珍しくないし・・
パリ13区はこんな族ばかり住んでるわけじゃなかろうに・・
表裏一体のタペストリー
ミニシアター系が好きな面倒くさい映画ファンが好きそうなヤツでしょ?なんて思ってましたすんません。完敗です。20年位前に観ていたらもっとグラグラしてたかもなぁ。50歳にもなるとそこそこ俯瞰して観られたので、侵食はそこまでじゃなかったかな(苦笑)。
予告編の音楽が好きで鑑賞に至りましたが、上手いですね。そして絶妙な嫌悪感。これが終始続くので当初は「しまった…」と思いましたが、絶妙な牽引力で最後まで引っ張られて、エンドロールには撃沈しておりました。カミーユの事は最後まであんまり好きになれませんでしたけどね。
引っ掛かるポイントのアリナシで受け取り方は大分違いそうですが、体験する価値はあるんじゃないかなー?って思いました。デートではやめたほうが良いけども(笑)。
追記:勢いで書いた気持ち悪い感想の補足をば…。女性陣の演技が素敵過ぎました。微細な感情の起伏がそこにあって、美しい肢体と共に釘付けさせて頂けました。
よーわからん
きっと頭の良い人には理解できるのでしょうけど、頭の悪い自分にはサッパリな映画でした。
倒れてキスしてって、何なん?
中国人の過剰性欲者で性格もスタイルも悪い女、何なん?
その最悪女が好きな男も、何なん?
だから、何なん?
おフランス映画はやっぱ性に合わないわ。
本当の愛とは何か…。
コールセンターで働く台湾系の女の子、高校教師を辞め不動産屋になった黒人男、アダルト系サイトの有名人に間違われ、それが原因で大学を辞めたアラサー女、パリに生きる3人の人生が交錯し、愛を求め合い、本当の愛とは何かに気付く…、という感じのドラマではあるが、実際には、雰囲気で観る映画と言えるだろう。
特にモノクロではなく、カラーであっても問題ないが、アーティスティックな雰囲気を出したいんだとは思う。
パリの13区が、どのような雰囲気かはわからないし、パリに住む若者が、この映画に出てきたような考え方なのかもわからない。
性的な描写が多めの、R18+映画を観たい方は、劇場でご覧ください。
セリーヌ・シアマが脚本なので見てみた
人種が異なるパリ13区に暮らすミレニアル世代の人たちの恋愛事情
セックスのシーンが多そうだなと思ったしその通りだったけど、シアマが脚本のせいか女性から見ても嫌な感じはなく、スッと入り込め安心して観られた。
あの決めつけや思い込みで嘘がSNSでどんどん拡散していく様子が恐ろしかった。
僅かな時間でも好きな人と触れ合い、身も心も踊り出したくなるエミリーのあの気持ちや、
本当の自分に向き合い、緊張と安堵と喜びといろんな感情が一度に押し寄せてきた時のノラのあの感じは、
誰もがとても心にしみる素晴らしいシーンだと思う。
グローバル都市に佇む個人
高層住宅が立ち並び、大学も近く、中華街もあるパリの13区で、中国系、アフリカ系を含む、いずれも都会でフランス的知性を身につけながら、仕事には恵まれず、それぞれに私生活に悩みを抱えた若い男女が出会い、身体でも繋がりながら、微妙な心のすれ違いから別れたり思い出したりするストーリー。都会の教養ある人たちはなんと面倒くさい人間関係なのだろうとやきもきもするが、刹那的なようでたまらなく愛おしい感情の往き来に感じ入り、フランス映画って、やっぱりこうだよな、と思わせてくれる。藤原帰一先生もツイートで書いておられたが、「ベルファスト」といい、この映画といい、ここに来て敢えて白黒で撮った秀作が続けて見られるのはなぜだろう。白黒のほうが感情が豊かに出るのか、それだけでなく、裸体もカラー以上に美しく見える気さえする。
ただsexするだけの映画
試写会で観ましたががっかりでした。オシャレなパリのオシャレな恋愛ストーリーだと思っていたのでがっかりでした。「ふーん、それで?」…とうい印象で。何も残らなかった。あまりのつまらなさに途中退出されている人もいました。時間の無駄でした。
大人ならではのつながり
若い時の恋愛ではない、大人ならではの、さまざまな、事情が、絡み合うそんな恋愛模様。
お洒落なパリのなかでも、寂しさを感じながら生活し、常に誰かを求めている。
求めるものを不器用に探していく、そんな物語。
いまいちヒロインに共感できないが、共感できる日が来るのだろうか。
苦手な要素がたくさんでも悪くない感想なのは群像劇だから?
フランス映画でモノクロ。自分の苦手な要素が多いのだが、なぜか予告編が気になってしまい鑑賞することに。観てみると群像劇であることがわかった。これならいける。
ルームメイトとして知り合いセックスするようになる男女と、30歳を過ぎてから大学に復学した女性の物語。
2人の女性が黒人のカミーユと繰り広げる恋物語って感じなのだが、この女性2人がどうにも厄介だった。とりあえずセックスって考え方なのにカミーユにハマっていくエミリーと、カミーユから相当好かれているのにごちゃごちゃと考え受け入れることをためらうノラ。どちらも結構厄介な女性(ノラは自分でも厄介な女って自戒していたし)だが、カミーユはいい距離感で接していく。なんかモテる男の見本だな。
セックスのシーンは多いのだが、そんなにやらしくない。モノクロだからというのもあるが、セックスにいたるプロセスが軽いからというのも理由かもしれない。
ものすごい山場が待っているわけではないし、衝撃的な結末でもない。少し意外だったけど。でも、群像劇としてはこんな感じでも平気。悪くなかった。モノクロのフランス映画でも群像劇なら大丈夫ってことがわかった(ジャック・オディアールが俺の映画だからだよ!って叱ってきそうだけど)。
体でつながるのは簡単でも心でつながるのは難しい
夢物語じゃない人間らしさが詰まっていた気がする、それはときに厄介でときに愛しい。
セックスでしか関係を築けない女性と、ある体験からセックスに対して恐怖心が芽生え誰かと関係を築くことに消極的になっている女性。対照的な2人の女性と、そばにある愛に(気づけないというよりは)蓋をして遠ざけていた男性。白黒の世界がグラフィックノベルの世界をしっかりと、色がないからこそ、鮮明に生き生きと描いていた。エイドリアン・トミネの原作をジャック・オディアールが映画化するという最高すぎる組み合わせで楽しみにしていた本作!しっかりと原作の空気やエイドリアン・トミネらしさが出ていたと思う。主人公女性の絵が頭に浮かんできそうなほど。
あなたの性生活は?一時的なつながり。現代らしい活発な13区の多様性の中に、リアルな感情の揺れ動きや人間観察・描写があった。だからこその最後のあの美しく晴れやかな、少し報われたような気持ち。みんな素直になれたらどれだけいいだろうか…。お互いを本当に理解するのには時間がかかるけど、その回り道も決して意味がないわけじゃない。一歩一歩と歩み寄ってはまた少し離れてくっつく。
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