パリ13区のレビュー・感想・評価
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めんどくさい男と女
近頃よく目にするけれど、ミレニアル世代とはなんぞやと、イマイチよく分からない。
エミリーとカミーユ、ノラとカミーユ、どちらもビミョーに噛み合わない。ほんの数センチ程度なんだけど、ヤキモキするズレ具合。
エミリーは悪口ばかりでヤな女って思っていたけど、カミーユのひと言に乙女のハニカミを見せる。意外に悪い子じゃないのね。
ノラはきっと過去の自分に蓋をしていたんだろう。奇しくも解放したのはアンバー。あぁ多分そういう事だろね。
カミーユは思いやりがあるようでない、意思があるようでない。モテるが故か。
後半につれ、少しずつ噛み合い、絡まったものが解けていく感じが良い。
パリが舞台なのにオシャレな街ではなく、その辺で撮ってもバレなそうなくらい地味なロケーション。それがパリの日常、リアルなんだろう。
すごく面白かったわけじゃないけど、なんか心地よい映画。
ジャーンジャーンって音楽好き。
モノクロームであることを忘れるくらいにカラフル、いつまでも観ていられる痛々しくも愛らしい現代劇
あるワンシーンを除く全編モノクロームの作品ながら、描かれている世界は極めて現代的でシニカルで何より多彩。ゆえにモノクロームであることすら途中で忘れてしまうくらいにカラフルで刺激的。高学歴なのにコールセンターのオペレーターをやっている台湾系のエミリー、高校教師を休職して上級資格取得を目指すアフリカ系のカミーユ、32歳まで暮らしたボルドーを出てソルボンヌ大学で法律を学ぼうとするノラ、それぞれに心に傷を持つ者達がそれぞれの環境でボロボロに傷つき、お互いに慰め合ったり激しく口論したりしながらお互いに必要な距離感を探っていく話に身も蓋もない下ネタと切れ味鋭いエスプリがてんこ盛りで激辛。主要な登場人物が皆個性的で愛らしくて、終幕も爽やか。いつまででも観ていられる美しい作品でした。
確かに性描写は文字通り赤裸々ですが、表現のごく一部を切り取ってR18+っていうレイティングを貼る国ってホント恥ずかしいと思います。そこに確かにあるものを見せなかったり遠ざけたりモザイクをかけたりしたところでなかったことには出来るわけではない、そんな当たり前も解らん国なんかなくなってしまえばいいと激しい怒りに駆られます。
大人の男女が抱えるモヤモヤ感
滑稽で美しい。
モノクロの映像がとても美しい。
オープニングの街を俯瞰するカメラワークに持ってかれた。
ルーツの違う男女が織り成す愛の物語。
モノクロはただそれだけで美しいが、不要な情報を隠す役割もあるだろう。
登場人物だけに焦点を当てる一つの方法だなと思っている。
ハッピーエンドのカタチはそれぞれ違う、そういうもんだ。
考え方の違いは男女やルーツに関係あったりなかったりするもんだ…という当たり前のことを観ながら考える。
セックスをめぐる価値観が最終的に作中のそれぞれを引き寄せたのだろうか…それも一つの重要な感性なのかもな。
自分の中にない価値観を知る。
理解は難しくとも、そういう人たちがいると知ることができるので映画が好きだと改めて思う。
そこから愛は生まれるのか
「洗練」とか「スタイリッシュ」とかを狙っているのかもしれないが、とても、そうとは思えない
登場する男女は、皆、下半身にルーズで、そんな彼(彼女)たちが、満たされない気持ちを抱えて葛藤しても、少しも共感することができない。そして、それを、現代の都会に生きる若者の実像であるかのように描くことにも、納得が行かない。
何が言いたいのかよく分からないが、それがあるとしたら、「心(愛)と体(セックス)は別物」ということだろうか?もし、そうだとしても、余計なエピソードが多すぎないか?スタンダップ(コメディアン)を目指す妹の話とか、認知症の祖母の話とかは、本当に必要だったのだろうか?
モノクロームの映像も、効果を上げているとは思えず、一か所だけカラーになるところも、何を狙っているのかが分からない。
「どうた、格好いいだろう」と、作り手だけが満足している映画のように思えてならなかった。
空虚な映画に浸ってる自分ってどうなんだろう?
この手の映画は最終的にどう受け入れば良いのかが今までわからなかったのですが、どうやら我々観客が登場人物各々の生き方を肯定して見守ってあげるってのが落とし所みたいですね。とは言え上映後に残るのは空虚感のみ。足早に劇場を後にした。エルプラネタ同様、モノクロってだけで空虚感が強調されて映る。そしてその分、合間に入る音楽が気分を浮遊させる。クラブミュージックが人をハイにさせる理由がよくわかる。
これの前に「余命10年」を観ていたので無意識に比較していたのですが、異国の話にも関わらずこちらの恋愛の方がリアルに感じてしまう。余命10年の方がグッとくるのに‥。監督のインタビューを聞いていると、報道番組のコメンテーターが指摘するような社会の空虚感は日本だけではないみたい。
そしてふと、自分自身も心の空虚さを埋める為にこの作品を観に行ったのかなと思ってしまった。ニトラムを観た時同様、映画鑑賞している自分を客観視してしまった訳で、勿論それを自体を否定しているわけではないけど、ずっとこういった映画に浸っていていいのかなとは思ってしまった。
平坦な、ほぼモノクロ─じんわりと・・・
小さな世界だなぁ…
深く共感する
パリって、フランス人の町じゃなくなっている
ノエミを観に行ったのだが
セックスとはなんだろう
今さら凄い事に気がつかされる
パリの匂い
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