わたしは最悪。のレビュー・感想・評価
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ユリヤのチャーミングたるや。
ノルウェーのお国柄もあるのかもしれないけど、振り返ってみると「子供」が真ん中にあったドラマだったようにも思う。だからこそ、あくまでも女性起点で描いたということなのだろう。楽しかった。
時間が止まりオスロの街中を入るユリヤのランニングフォームは力みがなく、とてもキレイだった。手足も長くカッコいい‼︎いち一般ランナーとして見惚れたしまった。
“私の映画”では無かったけれど
本作も凄く評判が良いので観たかった作品です。
何故、評判が良いのかは観終わってよく分かりました。所謂映画好きが、観終わって色々な事を語り合いたくなる様な作品だと思います。
ジャンルは30代になった女性の自分探しの作品であり、それを時代性と普遍性を見事に重ね合わせ表現した優れた作品でした。
しかし、充分に優れた作品と認めながらも“私の映画”とは思えませんでした(苦笑)
まあ基本“女性映画”ですし、描かれているのは才能も容姿もの上層の(“上の下”か“中の上”)意識の人達の物語であって、中以下の意識の私の層ではない時点で“私の映画”にはなり得ないのは仕方ないのでしょうね。
この程度で“最悪”と言ってる時点で意識高い系の人達であり、特に欧米文化的な(パーティーからの煙草・アルコール・ドラッグ・SEX)シーンが必ず入るというのも“私の映画”から引き離す要素の一つになっています。
ただ面白いと思ったのは、よくあるこの手の“女性映画”にある成長(覚醒)物語というより、諦観というかあるがままの自覚というか(まあ、これも一種の成長であり覚醒なんだけど)そちら方向の作品だったのが、ある意味新鮮で面白かったです。一つでも強烈な個人的共感があれば、もっと好きになれた作品だったと思います。
秀逸な会話劇!
「俺って最悪」・・・口には出さないが心密かに“自分って最悪”と思うことがある人に寄り添う秀れたコメディ(人生悲喜劇&讃歌)
①大変感心した。人生の色んな断面・人間の心の揺れ動きを様々な映像手法を駆使して綴っている。例えば、周りの全てが静止している中でユリアがアイヴァンに向かって走ってゆく(そして戻ってくる)一幕。今まで色んな映画で観たことのある手法だけれども、ここではスイッチが入ったらもう恋に向かって走ってゆくしかない(物理的な距離という意味だけではなく)気持ちを見事に伝えている。ホント、恋のスイッチが入っちゃったら周りの人も目に入らないし周りで話していること(それも私に対して話しているのにですよ)耳に入らない。恋する相手の事しか頭になくなるんだもの(経験者は語る)。“俺って最悪”と思いながらも、その裏で一生でそんな恋に巡り合えた自分は実はとても幸せ者だと思っている・・・ってやっぱり俺って最悪だわ。②お互いの放尿を観察したり(屁もこくし)、相手の腋臭を嗅いだり、吐き出した煙草の煙を吸い込んだり等々結構変態ちっくな描写が却ってリアリティーがある。どんな人間だって1つか二つフェチは持っているもの(実は自分の腋臭や足の匂いが好きだったり。人には言わないけどね)。そういうところを然り気無く挿入してくるのが巧いね。③ヨーロッパ映画らしく考えることは結構しつこい。「#Me Too時代のオーラルセックス」なんて笑っちゃうけど、なかなか日本ではこういう発想は出てこない。「ボブキャット クリスマスをぶち壊す」のアクセルとフェミニズム活動家(?)のラジオでの応酬合戦もなんか面白い。人間を描くと言うことでは(人間を描くということと人間社会を描くということとは違います)、昔から日本映画やアメリカ映画と比べて一日の長があるヨーロッパ映画だけれども今でもそうみたいだな。特に最近の日本映画ってマンガの実写化かTVのヒット番組をスクリーンに引き伸ばしたようなものばかりで、その時その時楽しかったら良いというものばかり。まあ、それも活動写真の一つの形だけど。④近代高等教育を受けて“自我”と言うものを教えられた我々は否応なく自意識過剰になっちゃうし、ミスしたりポカしたり空回りしても(仕事だけじゃなく)周りの人は自分が思うほど注目してくれていないのに“自分て最悪”だと勝手に内省しちゃうもの。⑤さて、話は変わって自分が「大人」というものになったと疑いもなく言える人ってどのくらいいるのだろう。仕事を持っているから、家庭を持っているから、親だから、社会というものの規範の中にちゃんと収まっているから、常識(これもよくわからん言葉ながら)があるから・・・だから「大人」なのか?でもこういうものって結構簡単にひっくり返るし、私の周りでも上のような人々が“いい大人(ここパラドックスですけど)が”ということを時々しやはります。⑥ユリアは(視覚の人らしいから)映画のラストにスチール専門の写真家になるが、それまであっちを見たりこっちを見たり軸が定まらない生き方をするけれども、私も日本社会という暗に同調圧力で人を枠に嵌めようとする社会に生きていなかったら、もう少しフラフラしていたかもしれない。(日本は失業者保険が最大1年しか出ないけれども、スウェーデンは最大600日、フランスは最大36か月月、デンマークも最大2年、そら人生に少し余裕はあるわ)。同調圧力社会のお陰で世間的には良い大学・良い会社に入って30数年模範的な社員として真面目に働いて来ましたけど(社会にどれだけ貢献できたかどうかわからないけれど)、それなりの性体験も積んだけど果たして自分が所謂「大人」というものになれたのか未だに良く分かりません。⑦ただ、「自分探し」は学生時代から引き続き社会人になってからも続けていたので、同期の中の何人かの様に“趣味もなく、定年後何をしたらよいか分からない”と言う風にはなっていないだけマシかと。「自分探し」なんて何歳になっても出きるもんだし。日本の様に圧倒的大多数が「先ずは就職、先ずは結婚、先ずは・・・」、と言うような同調圧力が暗にかかってくる社会になら、定年して子育ても終わってから本当の「自分探し」が始められるのかも。俺もこの歳までまだ独りなのはまだ自分探しを続けているのかも知れないし、此れが俺の自分探しの終点かもしれない(結局独りが好き)。⑧人生は幾つになっても選択の連続、一見運命や周囲に決められているようでも結局決めるのは自分。誰も責められないし自分で選択したのだから受け入れるしかない。それで良いんじゃない。⑨それに、もしかしたら、“自分は最悪だわ”と自分を冷静に見つめられる人こそが真の「大人」というものかも。⑩ヒロインの女優さんは、ダコダ・ジョンソンとジュリアン・ムーアを足して2で割ったような感じだけど、アバのフリーダといいこういう顔がノルウェー美人なのかしらね。⑪映画館が激減しちゃった奈良県だけど、もう少し上映してくれるみたいだから又観に行かなくちゃ。
《2022.08.21 ユナイテッド・シネマ橿原にて2回目の鑑賞》
⑫やはり良くできた映画だと思う。どの台詞もとてもリアル。その中で、アクセルの友人夫婦達との家族パーティで子供以外で雑談をしていた時の会話も好き(自然に男女の性の話を出きるなんて羨ましいな。それも下品じゃなくて知的な猥談みたいな・・・その中で耳慣れない単語があったのでWikipediaで調べたので少し長いけれど下にそのまま引用。)読んでみると、俺も無意識でやっているみい(蘊蓄たれるの好きなんで)・・・やっぱり俺って最悪だわ・・・
※「マンスプレイニング(英語: mansplaining」男(man)と説明する(explain)という動詞の非公式な形のsplainingのブレンド語)は、「(男の)見下したような、自信過剰な、そしてしばしば不正確な、または過度に単純化された方法で女性や子どもに何かについてコメントしたり、説明したりする」という意味の批判的な用語である。作家のレベッカ・ソルニットは、この現象を「自信過剰と無知」の組み合わせだとしている。『アトランティック』紙のリリー・ロスマンは、この現象を「説明を受ける者が説明者よりも多くのことを知っているという事実を無視して説明すること、多くの場合、男性が女性に行うこと」と定義している。
本来の使い方では、男性が女性よりも知識が豊富であることを前提にしていると言われていた点で、他の見下しとは異なっていた。しかし、現在ではより広く使われるようになり、年齢や性別を問わず、男性が誰に対しても見下したような口調で説明することを指すことが多くなっている。
⑬人間って自分の考えている事や言いたい事の半分も言葉に出来ないか、伝えられないよね。逆にいま言わねばならない事を言えなかったり言わないでも良い事を言って“なぜ言って上げなかったのだろう。何故あんなこと言ってしまったのだろう。相手はどう思っているだろうか。”なんてくよくよと悩んだり。私も若い頃はそれを大分苦にしたものだが(歳を取ってくると人はそれ程他人の言うことに気を配っていないということが分かって悩むのが馬鹿馬鹿しくなってくるけど)、レナーテ・レインスベは、そういう言葉にはなかなか出来ない想いを表情で上手く表現していたと思う。⑭それと、アクセルの出版記念パーティからユリアが先に一人で帰ったとき、途中で街の風景を眺めながら涙ぐむシーンがある。ああいう事って・・・あるよね。
人間って迷うもの。
女は上書き保存、男は別名保存
嘘に背中を押される
わたし
映像、展開、音楽が素晴らしい。ただ主人公の「自分探し」にはついていけない。大人になろうね。
時間が止まったような主人公だけ動く映像【有料パンフの受け売り】古典的手法らしいのにビックリ‼️
オスロ、北欧の街の美しさ、誰でもついていける画面展開の快適さ、音楽のノリの良さ、大自然のトナカイの不思議感
ヨガの不思議感、漫画家の主張の機転も大変良い、飽きさせない大人の作品。
ただこの掲示板の「萌える、楽しい・・とか」絵文字の全てに当てはまらない不思議な作風。
基本全てが高水準。12章に分けた構成も素晴らしい、サクサク進行。
ただ30過ぎて未だに「自分探し」してる、恋人もフラフラ変える、元恋人の危篤に駆けつけない?駆けつけたが逃げてしまう
主人公には全く共感できない。
「少子化を憂うるワシとしてはとても肯定できない作品」
女性の総理大臣、社長大いに大歓迎だけれども
「お母さん」が一番「強くて、偉大」なんだよ。
屁理屈ジジイのワシも、とっくのとうに亡くなっているお袋お母さん思うと
たまらない。いまだに崇拝状態だ。今の家族が基準では無くて
全ては「死んだおふくろがこれ見たらどう思うだろう?」がジジイの行動規範。
それほど、母親は偉大なのだ。
トリッキーに大学の専攻を変える、職業も恋人もフラフラ変えるのも良い
ただ「30過ぎて自分探しも無いだろよ」と言いたくなる。
映像的には最善。素晴らしい。北欧の美しさ満喫。テンポも最高
音楽もGOOD👍。
最後の最後に恋人に裏切られる【少しネタバレ】のは因果応報。
元カレとは言え死の直前にあれほど濃厚なやり取りがあったのだから・・最後まで完璧に看取るのは当然だと思うが・・・
技術的にもテンポ的にもなかなかの秀作。
少し考えさせる後味も良い。男性と女性、キャリアハイの女性とご家庭の偉大なるお母さんでは感想が異なる作品。
ただ、「偉大なるお母さん」は子供と「アンパンマン」の鑑賞はあっても
こういう作品には費用的に来れないだろう。お母さんは偉大だから・・・
イヤ、いいと思うよ、職業を極める女性も。それはそれで・・時代は急速に変わっているから・・・。
前半のパーティシーンは最高。
次々に飽きない映像がくるので最後まで楽しい 人生の選択肢をこんなか...
自分探しのお年頃
アカデミー賞ノミネート…
タイトルなし
説明的でない脚本、セリフの質、映像などレベルの高い映画だけど、あまりに独りよがり。私的てあることが悪いわけではないけど、主人公の女性のあまりの自己中、受け身等に共感はできない。俳優としての彼女もそういいとは思えない。
ただ、下品で女性差別者の彼が年下の彼女を支配しようとして支配しきれないのは小気味がいいというか、だからこそ彼は彼女に惹かれたわけで、といっても、そういう症状を介する関係性は稀なわけではない。
彼女は、自分を支配することのない新しい彼と出会うけれど、その彼は、彼女の子どもを引き受けることはない。そういうタイプの男性だったわけで、なので彼女は子どもを欲しがった漫画家の彼に、答えを求めて会いに行く。そういうストーリーの流れは人生のようでいいと思う。
彼女は求めていたものを必死で追い求めていく。その格闘はいいなと思う。ラスト近くの彼女のあり方。子どもを欲しがらなかった彼が誰かと子どもとともにいるのを見つけたときの表情がい。
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