劇場公開日 2022年7月1日

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「ただ、本能のままに突き進んだだけ……それって最悪ですか?」わたしは最悪。 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ただ、本能のままに突き進んだだけ……それって最悪ですか?

2022年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

「わたしは最悪。」というタイトルを聞いて、どんな最悪な人間の物語かと思うかもしれないが、ただ自由に、自分の思う方向に突き進んだ女性の物語である。

男性の場合は、自由に生きることは許される社会なのに、女性が自由に生きようとすると、結婚して子育てしないで生きることが、最悪とまでは言わないかもしれないが、イレギュラーな人間と思われてしまう風潮にある。

これも必ずしもそうとは限らないが、風潮的だったり、社会からの目的なことをいえば、浮気であっても男性り場合は許されるのに、女性の場合は許されない。

ただ本能のままに、ただ自由に生きただけなのに……そんな社会からの女性の見え方、見られ方を捉えた邦題となっている。

人生の中の選択によって、それなりの幸せな生活ができたかもしれない。家族が作れたチャンスもあった。しかし、彼女は自分の本能と直感を信じ、素直に生きただけ。結果的なそれが誰かを傷つけ、不幸になる人がいたとしても。

人間というのは、群れる生き物でもありなら、同時に個々の生き物でもある。他社のことを考えないで自分のために突き進むことが、果たして「最悪」なことなのだろうか……。

そんな究極の問いを、全編を通して訴えかけてくる。だからこそ、観る人にとっては身勝手な女性だと思うかもしれないし、一方では自由に生きて何が悪いと思うかもしれない。

観る人にとって、価値観が真っ二つに分かれるだろうが、それこそが人間というもの。すごくシンプルな物語でもあるのだ。

バフィー吉川(Buffys Movie)