「わたしは最高。。」わたしは最悪。 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
わたしは最高。。
自分自身が最悪なのか、それとも自分の周りが最悪なのか、浮ついて将来や男もコロコロと変えながら決め兼ねる人生があっという間に若くもなく、でも嫌な女性に思えないし感じが悪いのは父親くらいか。
時が止まったり幻覚症状に陥る場面はヨアキム・トリアーらしい演出描写でありながら『母の残像』や『テルマ』と比べると清々しいロマンティック・コメディでありながらのダークな雰囲気はチラつく。
ポール・トーマス・アンダーソンの『リコリス・ピザ』とセットにみたいな?ジャック・オーディアールの『パリ13区』とのセットでも、確かに『フランシス・ハ』でもフランス映画の『プレイリスト』もミランダ・ジュライの『ザ・フューチャー』も良い。
漫画家の彼の件はロバート・クラムを参考にしているように『フリッツ・ザ・キャット』の映画化の話と似ているナイスな展開。
職場の本屋で女性の客を相手に再会する場面の演出に驚かされ、彼女の人生に於ける意味ありげな圧倒的映像に陰鬱さが醸し出される雰囲気とそれに相反するように街並みや空の色が綺麗で、そんな両極端で難解にも取れる世界観が印象的でもある。
コメントする
Bacchusさんのコメント
2022年8月1日
リコリス・ピザはタイミングが合いませんでした。
個人的には主人公のヌルさには正直共感できませんでしたが、これはこれでなかなか面白かったです。
お薦めされなかったら飛ばしていました。
ありがとうございました。