「殺人が明るみに出るハラハラと、その影で仕組まれている罠を楽しむ新感覚の作品」ノイズ きんぴらさんの映画レビュー(感想・評価)
殺人が明るみに出るハラハラと、その影で仕組まれている罠を楽しむ新感覚の作品
テレビでも取り上げられていたし、劇場予告でも興味を引かれていたので公開初日に鑑賞。
キャストの演技力に舌を巻いた。多くの映画で鑑賞してきている俳優陣だが、毎度疲れる。表現力が高すぎて、強烈な感情移入をしてしまうからだ。特に藤原竜也さんが叫んでいる時は自然と拳に力が入ってしまい、帰る頃には肩こりが。俳優陣の演技としては素晴らしい映画だと感じた。
本作は予告の通り、幼馴染の3人が島に来た犯罪者を殺害してしまって物語が動き出す。
鑑賞者は殺人シーンを目撃しているので、犯人をもちろん知っている。それが警察官に「バレるかバレないか」の焦燥感を楽しむ作品。警察官が序盤からいいところを突いているのが、スピード感があって良かった。これが1つ目の楽しみ。
そして、とある島の住人が暗躍し、罠を仕掛けていた。これは公式にも書かれている情報なので書いても問題ないはず。誰が罠を仕掛けているのか、その罠とはなんなのか。これを見破るのが2つ目の楽しみだろう。
そんな凝った作品ではあるものの、高評価をつけられなかった理由として、2つ目の楽しみである「罠」が分かりやすかったことが挙げられる。これは多くの人が気づいてしまったと思う。大オチの部分が透けてしまっているのは、少し残念に感じてしまった。
とはいえ、作品そのものとしては藤原竜也さんの演技は迫力があるし、作品の中で心を締め付けられるような悲しいシーンもある。見どころが多いのは事実なのでその点をオススメしたい。
PS 藤原さんがとあるシーンでスライディング土下座をするのだが、声が出そうになるほど面白かった。