「過疎の島と殺人と…」ノイズ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
過疎の島と殺人と…
二転三転する新感覚サスペンス・ムービーということで、随分と番宣やCMでも流れていた作品。それぞれが主演を張れる藤原竜也、松山ケンイチ、神木隆之介の3人が主演ということで、間違いないと思い、楽しみにしていましたが…?
悪くはないけど、サスペンス的なハラハラやドキドキは感じなかったのが正直な感想。
ストーリーは、過疎化が進む島に、黒イチジク栽培が起爆剤となって、希望の光が見えた折りに、殺人事件の元受刑者が、島にノイズとなって登場する。イチジク栽培の救世主として、持て囃されていた島の青年・圭太と同級生の純、そして、新しい駐在員として島に戻った真が、その元受刑者に関わったばかりに、殺人事件の犯人となって巻き込まれていく。そして、島の再生という大義の元に、その殺人の隠蔽を謀ることに決めた3人の心の葛藤が描かれていく。
最初から犯人が分かっているサスペンスは、犯人のアリバイを刑事や探偵が、いかに崩していくかが見どころ。その役どころを演じたのが、永瀬正敏。鋭い眼光で、アウトロー的な畠山刑事を演じているが、推理は鋭いが事件の後手に回ってしまい、失態を繰り返すのはいただけない。それに、トレンチコートを靡かせ、ポマードでオールバック、ガムをクチャクチャなんていう風貌は、昭和観満載。
また、主役の3人が島の再生の為に、罪を被り合う友情ごっこは、今一つリアリティーがない。松山ケンイチと藤原竜也は演技には定評があるが、藤原の娘に対する表現は、あまりにもワザとらしく、ウザささえ感じたし、蜷川演劇の名残なのだろう。しかもそこに、島民までも巻き込むのは、ちょっと無理もあり、短絡的な脚本の様な気がする。まあ、最後に一ひねりあったが、メールを配信したのは、こちらも直ぐに分かり、それほどのサプライズにはならなかった。
その中でも、神木隆之介は、これまでにない汚れ役に、体当たりで演じていた。また、あまり目立たなかったが、島の平凡な主婦役の黒木華は、あのまま島の住人としても遜色ない溶け込み様。そして、余貴美子のあのシーンでの異様なほどの存在感ある演技は、主役3人を呑み込むほどの凄味を感じた。
mamiさん^_^コメントありがとうございます😊共感していただき、嬉しいコメントを頂きました。期待していた分、何となく物足りなさを感じたのは、他の方々のレビューを見ても、同様な事が書かれていますね。
はじめまして。すごく的確な感想で読み入ってしまいました。
そこそこ面白く見られたのですが、ちょっと物足りなさを感じたのはこの辺りだったか、とスッキリしました☆
イイねありがとうございます😊😭余貴美子、黒木華、世代は違えども「ハズレのない」名優ですねぇ。余貴美子はバイプレイヤーの最古参の名優ですし。ありがとうございました😊。