パンケーキを毒見する

劇場公開日:

パンケーキを毒見する

解説

「新聞記者」「i 新聞記者ドキュメント」などの社会派作品を送り出してきた映画プロデューサーの河村光庸が企画・製作・エグゼクティブプロデューサーを務め、第99代内閣総理大臣・菅義偉の素顔に迫った政治ドキュメンタリー。ブラックユーモアを交えながらシニカルな視点で日本政治の現在を捉えた。秋田県のイチゴ農家出身で、上京してダンボール工場で働いたのちに国会議員の秘書となり、横浜市議会議員を経て衆議院議員となった菅氏。世襲議員ではない叩き上げの首相として誕生した菅政権は、携帯料金の値下げ要請など一般受けする政策を行う一方で、学術会議の任命拒否や中小企業改革を断行した。映画では、石破茂氏、江田憲司氏らの政治家や元官僚、ジャーナリストや各界の専門家に話を聞き、菅義偉という人物について、そして菅政権が何を目指し、日本がどこへ向かうのかを語る。さらに菅首相のこれまでの国会答弁を徹底的に検証し、ポーカーフェイスの裏に隠された本心を探る。

2021年製作/104分/G/日本
配給:スターサンズ
劇場公開日:2021年7月30日

スタッフ・キャスト

監督
企画
河村光庸
製作
河村光庸
エグゼクティブプロデューサー
河村光庸
音楽
三浦良明
大山純
アニメーション
べんぴねこ
ナレーター
古舘寛治
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(C)2021「パンケーキを毒見する」製作委員会

映画レビュー

3.0第99代内閣総理大臣のスカスカ度

2021年7月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 51件)
マユキ

4.0今、このドキュメンタリーが作られた意味

2021年8月8日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

笑える

悲しい

なぜ、国会や囲み会見で投げかけられた質問に正面から答えないのか?なぜ、官僚から渡されたペーパーを読み間違えたりすっ飛ばしたりするのか?答弁の繋ぎに気が抜けたような「そうして」が多いのか?矢継ぎ早に質問されて瞬ギレした後の言葉が続かず、むにゃむにゃになるのか?G7で飛行機のタラップをひょこひょこ降りてしまうのか?宝塚の大階段を下るようにとまでは言わないが。ボリスが英語でウェルカムしているのに、なぜにやけたまま無言だったのか?なぜ、「国民の命と健康を守るのが使命」と連呼しながら、その命と健康を大事にしないのか?等々、思い浮かぶことを一気に羅列してしまった。今、日本人の多くが感じている菅総理に対する疑問と不信感は恐らく似たり寄ったりだろう。

ここまで国民のフラストレーションが溜まりまくると、菅総理の実像に迫るドキュメンタリーの効力は薄い気がする。事実の方が一歩先を行っているからだ。でも、所縁の政治家や元官僚やジャーナリストや大学教授が分析する総理と現政権の謎めいた実態は、作品のテーマとして魅力的だ。所々に『サウスパーク』みたいなアニメを挿入したりして、日本映画では珍しいブラックユーモアが作品全体を包み込んでいるのだ。悲しいことに悲劇と喜劇は表裏一体と言うか。

溜まった怒りとフラストレーションは秋の衆院選で晴らすしかない。誰かが言っていた、「みんな生き残って投票所に行こうぜ!」と。そこへの繋ぎとして本作が存在するとしたら、作られた意味は物凄くある。

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共感した! 25件)
清藤秀人

4.0現政権をポップに批評する、日本では稀有なドキュメンタリー

2021年8月2日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

大手メディアが政権に忖度し、真っ当な批判さえできない日本において(報道の自由度ランキング2021年版では67位だとか)、菅総理が誕生してから1年足らずで本作のようなドキュメンタリー映画を製作し公開までこぎつけたスタッフ陣の尽力にまずは敬意を表したい。本作の企画・製作などを務めたプロデューサーの河村光庸が手がけた「新聞記者」も、やはり日本では珍しく政権批判の姿勢を鮮明にした政治サスペンスドラマだった(官房長官時代の菅氏との記者会見における“対決”で話題になった東京新聞記者・望月衣塑子の著書が原作という点でも、一貫性を感じさせる)。

マイケル・ムーア監督が当時のブッシュ大統領やトランプ大統領のデタラメぶりに過激なユーモアも交えてぐいぐい切り込むドキュメンタリー諸作に感心し、日本では難しいだろうな…と半ば諦めの境地が長らく続いたが、いやいや捨てたもんじゃないと思わせてくれる。アニメの使い方などは確かに「サウスパーク」の影響も感じさせ、オリジナリティの面では若干物足りないが、人間的魅力が乏しいように思える菅義偉という人物をここまで興味深く映像で伝えてくれた功績は大きい。何よりも“無関心”が民主政治をダメにして、独裁政権を生むのだから。

それから、SNSなどで政治的な発言をいとわない、やはり日本の芸能界では貴重な存在である古舘寛治がナレーターを務めているのも嬉しい。彼に続く人が増えることを心から願う。

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共感した! 33件)
高森 郁哉

3.0☆☆☆★★ 簡単に。 〝 禍福は糾える縄の如し 〟 …とは言うもの...

2024年3月18日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★

簡単に。

〝 禍福は糾える縄の如し 〟

…とは言うものの、この【禍】は一体いつまで続くか?

あ?一応言っておきますが、この場合の【禍】はコロナでは無いんですよね〜!

〝 巨大な《権力》〟を手に入れた俗物共が、その《権力》をかさにしてやりたい放題好き勝手に、、、まあ、これ以上言うのは、【貧乏人のやっかみ】的な野暮な意見になりかねないので辞めておきますが…

〝 羊の国家は狼の政府を生む 〟

前々から気にはなっていた本作品ですが、やっと観る事が出来ました…と言っても、本人は突然の総裁選不出馬宣言。
最早この作品にとっては、なんだか梯子を外された感じになっちゃってますが(´・_・`)

それにしても86億円ですよ!86億円!
「何それ?」って旦那〜!前政権下での国家機密費用の使途不明金ですがな〜!
すんげえな〜!1年で約10億円だもんな〜!
牛丼何杯食べられるんだろう?
まあ貧乏暇なしな我々にはこんな貧相な感覚しか出ないのだから、権力を手にした者にとっては《ちょろい奴等》…と言えるのでしょうねえ。
なにせ投票率が下がれば下がる=自民党圧勝。
逆に投票率が上がる=与党圧勝…の図式。
がしかし、ネット世代の若者には、、、

批判=悪口=悪い人達💧
批判をやり過ごす=ちょっと怪しいのは感じるが(ネット世代には)正しい対応に見える、、、って言う💦

こうなると完全にアリ地獄ですなあʅ(◞‿◟)ʃ

ところで、肝心な映画本編ですが。面白い事は面白いのですが、色々と問題な箇所も、、、と言ったところでしようか。

ドキュメンタリー映画。特に特定の人物であり、事件・出来事・事象・批判・その他諸々。
本来ならば対象となる人達には【満遍なく意見等を聞く姿勢】が必要であり大切だとは思うのですが。本作品の場合は、最初から〝 批判のみ 、の構成になっているのが、果たして《ドキュメンタリー映画として正しいのかどうか?》と言った疑問は少なからず…と(´-`)

…とは言え、面白いところは多いんですよねえ。
特に国会答弁を詳しく説明して貰える場面。

もう政治は完全にコメディー映画で間違いなし…と思ってしまう。
観ながら「全編これで押し切ってくれ」とすら思いましたから(u_u)
まあ、それはそれでまた問題でしょうけど。

そして、観た人の多くが思ったと思えるのですが。アニメーションでの政権批判の場面は、
果たしてこの作品にとって必要だったのか?
どう見てもマイナスにしか感じなかったのですが、、、

更に心配になったのが、、、映画が進むにつれて、どことなく【赤旗】の宣伝映画みたいな雰囲気になって行く辺り。
マスメディア自体がスポンサーに付いて貰って始めて成り立つメディア。
そのスポンサーに権力が圧力を掛けたならどうなるか?
本編ではその圧力を知る前川・古賀の両氏が登場する。
この2人に関して言ってしまえば、「そんなのは氷山の一角」でしか無いのは、実際に死者まで出してしまったのだから明白だろう。
映画本編ではその情報経路の仕組みを詳しく説明してくれる。

スポンサーに頼らない赤旗だからこそ、国家機密費の使途不明金は判明したと言えるし。この様なドキュメンタリーも製作されたのだとも言え、何とも言えない気分に包まれて観終わった次第(u_u)

なお、一方的な批判的な製作姿勢、、、の様に書いたが。本編では自民党の現役議員が登場し、自身の意見をしっかりと述べる。
決して全ての自民党議員が、、、と言う訳では無いのは、しっかりと胸に刻むつけておきたいと思う。
その内の1人が、今現在注目を浴びる【あの人】なのですが。ここ数年本人が浴び続け、派閥の長として冷飯を味わった同士を想い…と。
場合によっては〝 ミイラ取りがミイラになる 〟可能性もあるのでは?と心配になってしまう。

まあ本人にとっては余計なお世話でしょうけど(´・Д・)」

2021年 9月12日 キネマ旬報シアター/スクリーン2

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松井の天井直撃ホームラン