「俺たちはガーディアンズ・オブ・ギャラクシー!」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
俺たちはガーディアンズ・オブ・ギャラクシー!
俺はグルート。
(マーベル・コミックの中でも存在が忘れられるほどマイナーだったのに、映画化されて今やMCU屈指の人気作に。
確かに他の作品とは違う魅力たっぷり。
ヒーロー主人公が一人なのではなく、ならず者、お尋ね者、訳あり連中がひょんな事からチームを組む。当初は減らず口、憎まれ口、バラバラだったが、やがて…言わずもがな。『アントマン』もファミリー色濃いが、こちらは“家族”であり“仲間”。結束力が強くなっていくほど皆のやり取りも絶好調。
幾多の危機も乗り越えてきた。
出会いがあった。マンティスや敵対していたネビュラが仲間に。
別れも…。ピーターの育ての親のヨンドゥ、そして最愛のガモーラ…。
また大きな別れの時が。皆を率いてきた“リーダー”が“別船”に移籍。
よって、彼らとも…。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第3作目にして、完結編)
俺はグルート。
(一時雷神様が加わっていたが、あちらはあちらで旅立ち。
またまたいつもの面子になったガーディアンズ。
…いや、“いつも通り”ではない。『アベンジャーズ/エンドゲーム』後。『~インフィニティ・ウォー』でサノスがストーンを手に入れる為に娘ガモーラを犠牲にし、今居るガモーラは過去から来た“別人”。ガーディアンズやピーターの事を知らないのは当然なのだけれど…。
それを認めたくないピーター。ガモーラはガモーラ。きっと…。
が、酒に溺れ、宇宙の守護者の仕事や冒険はお預け状態。ガーディアンズの本部の星で燻る日々…。
そんな時、謎の金ピカ男が襲撃。ロケットが瀕死の重傷を負う。
この金ピカ男の目的は、端からロケット。何故、ロケットが狙われた…?
明かされるロケットの過去…。それは、我々の予想を絶するものだった…)
俺はグルート…。
(様々な生命体が共存する『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の世界。
ピーターは元々地球人だが、ガモーラやドラックスのような人間体、ネビュラのような半分サイボーグ。グルートのような樹木型ヒューマノイドもユニークだが、中でも異彩放つのが、ロケット。だって、喋るアライグマ。
宇宙は広いから喋るアライグマが居てもおかしくはない…と自分に納得させていたが、そうではなかった。
ロケットもまた、地球生まれ。
元々は普通のアライグマだった。だがある者に捕まり、生体改造され、今の姿に…。
この時ロケットはまだ子供で、怖くて、痛くて、怯える毎日…。
そんな彼を勇気付けたのは、同じく囚われ、生体改造された動物たち。中でもメスカワウソ。
彼らとの触れ合いが、唯一の心の拠り所だった。
夢を語り合う。いつか船に乗って、美しく青い空へ自由に…。
“番号”で呼ばれていた彼ら。各々名前を付ける。夢への憧れから“ロケット”としたのもこの時。
極めて高い知能を持つロケット。“創造主”からも寵愛されていたが…。
しかし、結局彼らは“実験台”。
“創造主”の意思一つで理由され、用ナシとなれば…。
彼らに、あまりにも悲劇的な別れが…)
俺はグルート。
(ロケットにこんな過去があったとは…!
これまではあらゆるハイテクに通じ、口悪く暴れん坊。
そんな彼から想像も出来ない壮絶過去。『1』でそれとなく言及していたとは言え…。
思い出したくないほど、暗く、重く、悲しく…。
だが、彼らの事を忘れはしなかった。今の仲間の事も。
重傷を負い、生死をさ迷うロケットの姿は見ていて痛々しい。
そんな彼を是が非でも救おうとするガーディアンズ。
もう二度と、大切な存在を失いたくない。
いつも憎まれ口叩き合うピーターとロケット。
しかし、いざ相手がピンチになれば…。
ロケットだけじゃない。誰一人欠ける事など出来ない。
それが、彼ら“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”なのだ)
俺はグルート!
(ロケット中心の今回だが、勿論単にそれだけじゃない。チーム一人一人もしっかりと。
話は、ロケットを救おうとするガーディアンズの闘いと冒険、瀕死のロケットが走馬灯(?)で見る過去が交錯。
ロケットの過去パートはシリーズ史上最もシリアスだが、ガーディアンズのパートはちゃんといつものスリルやアクションやユーモアたっぷり。変に路線変更や極端にシリアスになったりせず、そこが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の素晴らしい所。
ピーターは喧嘩相手のロケットが伏せってはいても、ネビュラ、マンティス、ドラックスらと絶妙な掛け合い。
ドラックスは突っ込まれ役、ガモーラが居ない分ネビュラの姉御肌が増した。
ピーターとマンティスが異母兄妹…!? ディズニープラスの配信ドラマ『~ホリデー・スペシャル』で明らかになったとか。(未見)
グルートは相棒不在で寂しそうだけど、やっぱり頼りになる!
そして、ピーターとガモーラの新たな恋路…。
亡き主の口笛矢を引き継いだクラグリンや超能力犬ら、変わらずのキャラの宝庫!)
俺はグルート。
(ライバルチームの悪党軍団を過激に率いたからか、今回はこれまでよりちと過激&イケイケなアクション。
ノリノリな音楽チョイスも勿論。
アッと驚くような未知の宇宙世界。生体のようは星がキモッ…。地球そっきりの“カウンター・アース”と住人たちが(笑)。ユニーク過ぎるキャラやクリーチャーたち。
シリアスとアクションと世界観とユーモアと音楽の見事な融合バランス。
ジェームズ・ガンの才とセンスは古巣に戻っても尚炸裂)
俺はグルート!(怒)
(シリーズ完結を飾る今回の敵は、はっきり言ってサノスほど強敵ではない。
でもサノスは凶悪であっても己の信念やカリスマ性があったのに対し、今回の敵はムカつき度ではMCU屈指。
ハイ・エボリューショナリー。自らを“創造主”や“神”と自負し、この宇宙を創り直そうとする。
遺伝子操作に長けたマッド・サイエンティストでもあり、ロケットらを創り出したのも彼。
性格は傲慢。今また、ロケットを狙い、捕らえようとする。弱き者の身体や命を弄び、不要になったら命一つどころか星丸々一つ消し去ろうともする。
映画あるある。自らを高尚な存在と言う輩に限って、愚かで惨めな最期。
ガーディアンズがそんな畜生野郎を、文字通り“叩きのめす”。
やれ!やっちまえ!ここはスカッとした!
あ、そうそう。もう一人。例の金ピカ男。どんな強敵かと思ったら、前作の敵ボス(ソヴリン人女王)がガーディアンズ討伐の為造り出した人造人間。原作コミックの人気キャラらしいが、居ても居なくても良かったような…? 最後はちゃっかり…原作通りなのかな?)
俺はグルート。
(これまでは危機や脅威と闘ってきたガーディアンズだが、今回は“命を救った”。
仲間の命、弱き者の命…。畜生野郎から。
クレイジーだけど、頼もしくて心優しい、“守護者”なのだ。
宇宙に彼らが居る限り。護り続けられる。
…否。
それぞれの終着。新たな歩み、人生、旅立ち…。
故郷へ、父親として、新たなチームを率いて。
何も今生の別れではない。
いつかまたきっと。集う時がやって来る。
宇宙にノリノリの地球音楽を轟かせ、守護者として)
俺たちは“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”!
グルート語のレビュー、お疲れ様です(笑)
上映開始まで90分の隙間時間が出来たので大急ぎで「~ホリデー・スペシャル」を視聴してから鑑賞しました。観てなくても影響はなかったです。あとから観ても大丈夫な内容でした。
金ピカウォーロックは60年代末からマーベルで活躍してる古いヒーロー。
サノスや神であるソーに匹敵するツヨツヨキャラです。
今回は「生まれたばかりで精神と社会性がまだ子供」だとご理解下さい。(原作では彼を造ったのはアイシャ女王じゃありません。)
MCUでは今後の成長がどう描かれていくのかに期待ですー。
教えてもらった件で、グルートのラストのセリフ、いつもと違うのは、ロケット以外もグルートの気持ちが分かったという意味らしいですね。
近大さんの気持ちが分かって良かった🤣説明付きだけど。
全文拝見させていただきました勉強になります。そうですよね貴殿ほど詳しい方でも星⭐️⭐️⭐️⭐️4つかと・・なんか手放しでの最高の❗️コメントの連打に 恐ろしさを感じてしまいました。私の邪推のどちらに転んでも怖いです。イイね本当にありがとうございました😊