「ロケット好きのレビュー」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 懺悔さんの映画レビュー(感想・評価)
ロケット好きのレビュー
テンポ、ギャグ、アクションのバランスが秀逸だったと感じます。上映時間が2時間半ありましたが、たるんだシーンが1秒もありませんでした。
個人的に好きだったのはキャラクターへの解像度が高いなぁと感じる部分が多かった所ですね。キャラクターの長所短所の両面性が、短いシーンにねじ込める腕は流石だなと思いました。
細かい部分になりますが、ロケットが回復したことを知ったネビュラが心底安心したように息を吐いたシーンには、指パッチン後の2人の5年間を感じられて嬉しかったです。
終盤、半壊状態の船で逃げるなら今という場面、捕らえられた子供の存在を知り助けに向かうロケットに対し、仲間達が何も聞かずについて行くシーンはグッときました。今作では一貫してロケットの過去は本人の口から仲間に語られず、視聴者だけが追体験出来るようにした良さがこの一瞬に詰め込まれていたと思います。
そしてチームの共闘シーン、もう言葉に出来ません。最高。文句無し。
結末に関して。正直解散は見たくなかったと、観る前は思っていましたが、作中の時間をガーディアンズと共有した後だと「ずっと一緒にいることだけが家族の形じゃないよね」と納得しました。少し寂しいですが、各々が欲のまま動くのは今まで通りな気がして、良い結末だったと思います。
もう少し求めてもいいなら、またクイルとガモーラの関係が戻るといいなぁなんて思ってしまいました。ありのままの過去ガモーラを受け止めるクイルに否定的な気持ちがある訳ではないんですが、IWで悔しい気持ちがあった分MCUファンとして心残りがあります。
あとは、ヴィランが死に役だったかなぁと感じました。gotgファンへのサービスシーンが多い分敵役の魅力を増す時間が足りない気がしました。
ですが、ここもここも!とか言い出したらもう三部作作らないといけなくなっちゃうと思うので、その取捨選択を加味して最終作として最高の作品だったと思います。
最後に。私はMCUキャラの中でロケットが一番好きでした。
主人公クイルの横にいる凶暴な脇役として愛していた分、メインキャラとして扱われる彼を自分自身が受け入れられるか不安でした。
が!前述の通り、今までと同じロケットが描かれていてジェームズ・ガン監督にはロケットファンとして本当に感謝したい。
見た目こそアライグマだが、心は人間らしく人間臭い、そんなロケットが大好きです。これで解散か?と寂しそうにしていたロケットには意外と保守的で寂しがり屋な所がしっかり現れていたと思います。
イキイキと銃をぶっぱなすロケットのあの顔をまた見せてくれてありがとう。本当に今まで見てきて良かった。
最終作をいい気持ちで見終われるか不安でしたが、ロケットファンとして満点です。ありがとう。ガーディアンズよ永遠に。