「これはワンダの物語、でもある。」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス mamiさんの映画レビュー(感想・評価)
これはワンダの物語、でもある。
観た。
ワンダ…
え、号泣したんだけど?
こんなに泣くと聞いてなくて、マスク取り替えて帰りましたよ💦
「ワンダヴィジョン」大好きなので、その後が観られてよかった。両親を失い、ピエトロを失い、ヴィジョンすら失ったワンダの深い深い悲しみ。ヒーローだって、悲しみや怒り憎しみで我を忘れてしまうのは理解できる。ワンダが暴走する理由を考えるとほんとにつらくて。
最新の技術とサムライミ監督によって描かれためくるめく映像、MCUでは異色のホラー風味の演出が怒涛のように押し寄せ、あっという間の2時間。
だが、「自分の人生とは」「もし違う生き方ができたなら?」ということをちゃんと登場人物たちに考えさせて、そのことについても話させる。最後にスティーブがウォンに語る「一緒に苦しむ仲間がいる」が印象的だった。そうだよね、「一緒に楽しむ」は簡単だけど、共に苦しんでくれる仲間や家族の存在があれば、人はそれを乗り越えて生きることができる。
この映画単品でも十分楽しめるとは思うけど、これまでのMCU、MCUドラマシリーズ、X-MEN、What if、ファンタスティック4まで…観てる人には興奮と感動がより高まるしかけになってる。やっぱりMCUや周辺のMARVEL作品観てきてよかった😭
ドラマありきだなんて、と批判の声も上がってるけど、ディズプラ加入してドラマ見てすぐ解約すれば990円で全話見られるんだし、そのひと月の間に他のMCUのドラマもすべて見られるし、そんなに批判されることとも思わないなあ。ドラマ未視聴でワンダの動機がわからなかった、と言うのも聞くけど、序盤でスティーブが「息子はいない、君の魔術が作ったものだ」って言ってるし、林檎園?がワンダの作った幻だっていうのも描いてるし、「まったくわからない」ということはないと思う。
ワンダ、生きてる、よね??????
ほんとに、しあわせになってほしい😭
チャベスのパワーの使い方、ワンダと戦わずして事を治めただけでなく彼女を救った。とても素敵なパワーの使い方だ。マルチバースを操り行き来するチャベス、今後の作品の中で重要な役割を演じることになりそう。
「自分でメスを握りたがる」スティーブが、彼女のパワーを奪う事なく彼女を信じて委ねたのも最高すぎて。
ただ今後すべての作品でマルチバースがメインテーマ、「主役」になるのは避けて欲しいかな。世界情勢も変わって「敵」や「悪」が簡単に設定できなくなって(冷戦時代のソ連やテロリスト等)、モラルの観点からもヒーローものが難しくなってるかもだけど。すべてが「ああマルチバースだからね」とならないことは願う。