復讐者たちのレビュー・感想・評価
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この映画を鑑賞し、変わって欲しい。
この映画は、「実話に基づいた映画」です。
原題「PLAN A」は、ユダヤ人たちがドイツ人たちを大量毒殺する計画のことです。
邦題「復讐者たち」は、ドイツ人に復讐するユダヤ人たちのことです。
「NAKAM(ナカム)」は、ヘブライ語で「復讐」という意味です。
ユダヤ人は、ヘブライ語を公用語としています。
「PLAN A」の首謀者は、アッパ・コブナーで実在の人物です。
アッパ・コブナー以外の登場人物は、実在した人々から想像して、作り上げられた人物です。
冒頭と最後に、もし、あなたが、何の罪もない兄弟、姉妹、親、子供たちが殺されたらどうするか、
自問してほしいと問いかけられます。
「二度と繰り返してはならない」という言葉で終わります。
東京オリンピックの開催中でも、戦争をしていて、何の罪もない兄弟、姉妹、親、子供たちが殺されます。
映画を鑑賞する前は、相手を殺害することで復讐すると答えるということです。
映画を鑑賞する後は、いい人生を送り、新しい家族を作り、恐怖を知らない子供を育てることで復讐すると答えるように変わるということです。
日本人にとって、ホロコーストは遠い昔、遥か彼方のヨーロッパでのことなので理解しにくいと思います。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所やイスラエルの建国についての知識がないと理解できません。
1942年1月25日、ヒトラーは、ユダヤ人をドイツ占領地のポーランド南部オシフィエンチム市にある
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所への移送を命令しました。
ナチス・ドイツは、強制収容所で、600万人ものユダヤ人を虐殺しました。
1945年1月27日、ソ連軍がアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を解放しました。
1945年4月30日、ヒトラーは、総督官邸の地下壕で自殺しました。
1945年5月2日、ソ連は、ベルリンを占領しました。
1945年5月8日、ドイツは、降伏しました。
1945年8月15日、日本は、昭和天皇による玉音放送をもって、ポツダム宣言受諾
を全国民と全軍に表明し、連合国に降伏しました。
1948年5月14日、ユダヤ人たちは、イスラエル独立宣言を行いました。
ユダヤ人マックスは、ドイツ人に密告され、妻と息子と引き離されて、アウシュヴィッツ=ビルケナウ
強制収容所に収容され、住んでいた家を密告したドイツ人に奪われ、ゾンダーコマンドとして働き、
開放されました。
強制収容所とゾンダーコマンドについては、「ヒトラーと戦った22日間」を鑑賞すると理解できます。
マックスは、住んでいた家に戻りますが、ドイツ人が住んでいて、追い返されます。
マックスは、アブラハムというユダヤ人が話しかけてきて、行動を共にして、英国軍隊のユダヤ旅団に保護され、
避難所にたどり着きます。
マックスは、妻と息子の似顔絵を描いて、避難所で妻と息子に関する情報提供を呼びかけ、ドイツ人に殺されたことを知らされます。
マックスは、イスラエルを建国するためにイスラエルに向かうアブラハムと別れ、死を閉じ込めた開けてはならない袋を受け取り、
英国軍隊のユダヤ旅団の兵士ミハイルに参加を願い出て、認められ、ドイツ人に復讐を始めます。
恨み心で恨みは消えない。
恨み心で恨みは消えない。
ヒトラー、ナチスが繰り広げたユダヤ人虐殺への恨みが、ドイツ人全体へと向けられていく。
主人公マックスは、人間としての迷いを心に抱きつつ、家族を殺された恨みを晴らすため、ユダヤ人組織「メナム」へと合流する。
そこにいたアンナも子供を救えなかった自分を攻め続け、夜も夢の中でうなされ続ける。
水道に毒薬を混入させ、ドイツ人を大量に殺害する「プランA」は、着実に進められていく。
実行段階に移り、アンナは罪のない子供達が殺されてしまうことに、自分の子供を殺されたことを重ね合わせ、「子供達を殺せない」と涙を流し、組織を去っていく。
アンナの「一緒に来て」という言葉を振り切り、組織に残ったマックスは、「プランA」の最後のピースとなる毒薬の到着を、仲間と一緒に待ち続ける。
「プランA」は“成就“されるのか?マックスの最後の選択は?
この映画は、憎しみを憎しみで返すのか、それとも憎しみを愛の思いで乗り越えていくのか、あなたに問いかける。
映画の中の話ではない。あなたが、もし家族を殺されたとして、その家族を殺した人間を、あなたは許すことができるのか、この映画は問いかける。
この日本では、その問いかけさえも空虚に響く。平和な日本は、いつまで続くのか?
すべては、あなたが選挙で選んだ“ヒトラー”次第なのかもしれない…。
「復讐=正義」なのか?
ユダヤ人によるナチスドイツ殺害と聞けば、真っ先に思いつくのがタランティーノの『イングロリアス・バスターズ』や、そのタランティーノがリスペクトを捧げた『追想』があるけど、本作は実在したナチ残党暗殺に動いていたユダヤ人旅団や、さらに過激な集団「ナカム(ヘブライ語で「復讐」の意)」を描く。
暗殺する上でも、ある種のルールに則って行動する旅団に対し、ナカムは一般のドイツ人さえも無差別に殺そうとする。かつてナチが無差別にユダヤ人を殺したように。
当初は旅団側のスパイとしてナカムに潜入した主人公も、ナチに妻子を殺された恨みをたぎらせ…というあたりが本作のキーポイント。
復讐は「正義」とイコールになるのか?それは観る者の判断に委ねられるが、主人公を含む旅団やナカムたちが最終的にたどり着く、ナチスへの最大の復讐方法に注目。
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