「【”幸せな人生を送る事が、”彼ら”に対する復讐である”と、愛する家族をナチスに殺された男は、血を吐くように言った。その男が、”PLAN A"に加担する逡巡する過程を描いた作品。】」復讐者たち NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”幸せな人生を送る事が、”彼ら”に対する復讐である”と、愛する家族をナチスに殺された男は、血を吐くように言った。その男が、”PLAN A"に加担する逡巡する過程を描いた作品。】
ー ナチスの残党狩りは、イスラエルのモサドを中心にした作品を数々見て来たが、”PLAN A"については、全く知らず。
しかも、”PLAN A"とはナチスに加担していなかった、ドイツの一般市民600万人を標的にしたユダヤ人による復讐計画であったことに驚愕する。-
■1945年、敗戦直後のドイツ。
ユダヤ人のマックス(アウグスト・ディール)は、強制収容所で離ればなれになった妻子がナチスに殺された事実を知る。
復讐心を煮えたぎらせるマックスは、ナチスの残党をひそかに処刑しているユダヤ旅団の兵士・ミハイルと行動を共にすることに・・。
◆感想
・悪は悪を来すという言葉があるが、今作はまさにそれを実行しようとしたメンバーが懊悩し、計画を実行しようとする姿が描かれている。
・妻子を、ナチスに殺されたマックス(アウグスト・ディール:テレンス・マリックの「名もなき生涯」の抑制した演技で注目した俳優である。)が、今作でも哀しみを抱えた男を好演している。
・彼と心を通わすアンナを、シルヴィア・フークスが同じく抑制した演技で魅せる。
<復讐心は、何も生み出さない。
マックスが、後半に、血を吐くように言った”幸せな人生を送る事が、”彼ら”に対する復讐である”という言葉が、微かな希望を感じさせる作品である。>
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