「恨み心で恨みは消えない。」復讐者たち caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)
恨み心で恨みは消えない。
恨み心で恨みは消えない。
ヒトラー、ナチスが繰り広げたユダヤ人虐殺への恨みが、ドイツ人全体へと向けられていく。
主人公マックスは、人間としての迷いを心に抱きつつ、家族を殺された恨みを晴らすため、ユダヤ人組織「メナム」へと合流する。
そこにいたアンナも子供を救えなかった自分を攻め続け、夜も夢の中でうなされ続ける。
水道に毒薬を混入させ、ドイツ人を大量に殺害する「プランA」は、着実に進められていく。
実行段階に移り、アンナは罪のない子供達が殺されてしまうことに、自分の子供を殺されたことを重ね合わせ、「子供達を殺せない」と涙を流し、組織を去っていく。
アンナの「一緒に来て」という言葉を振り切り、組織に残ったマックスは、「プランA」の最後のピースとなる毒薬の到着を、仲間と一緒に待ち続ける。
「プランA」は“成就“されるのか?マックスの最後の選択は?
この映画は、憎しみを憎しみで返すのか、それとも憎しみを愛の思いで乗り越えていくのか、あなたに問いかける。
映画の中の話ではない。あなたが、もし家族を殺されたとして、その家族を殺した人間を、あなたは許すことができるのか、この映画は問いかける。
この日本では、その問いかけさえも空虚に響く。平和な日本は、いつまで続くのか?
すべては、あなたが選挙で選んだ“ヒトラー”次第なのかもしれない…。
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