かそけきサンカヨウのレビュー・感想・評価
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幽けき山荷葉
漢字にするとこうなりますね
サンカヨウという植物は知りませんでした
幽けきはこの花にもかかっているのですね
最初主人公の漢字も「葉」なのかと思いましたがそうではありませんでした
志田彩良さん、ドラゴン桜で初めて演技を見たんですが良い役者さんだなと思いこの映画も観る事にしました
もちろん共演していた鈴鹿央士くんが出演しているのも大きかったのだけれど、2人ともまごう事なく若手トップ俳優でしょう
家族との関係、同級生との関係、揺れる心情の機微も儚い雰囲気の中に凛とした演技を見せてくれます
彼女の演技がぼやけるとそれこそ本当に消えてしまい、物語も途端に凡庸となってしまう類のストーリーだったので非常に良かったです
反面、同年代で同じレベル感の俳優を揃えるのは大変なんだろうなぁという点で少しもったいない面もありました
ただ、父親役の井浦新さんがこの映画の一つの山場をしっかり表現しており、西田尚美さんもまたもう一つの側面をきっちり支えてくれていて良かったです
最後は淡い恋物語に甘酸っぱさを感じて温かい気持ちになりました
志田彩良の為の映画。
TBS「ドラゴン桜」はドラマの素晴らしさの他に
志田彩良 という女優に衝撃を喰らった。
そのドラ桜の小杉&藤井主演作品。
上手い役者で固めた無添加なアオハル物語。
志田さんの創る時間は“間”ではなく“空気”。
そこに物凄い可愛さがMIXされるので
本気で将来性を感じる。暖かい映画だ。
【記憶/菊池亜希子さんとレシピ】
僕の一番古い記憶は、実家が現在の場所に引っ越す前に住んでいた家で飼っていた犬、日本スピッツと玄関先で遊んでいたことだ。
よく吠える犬だったが、真っ白で無茶苦茶美人の犬だった(と記憶にある)。
事情があって引っ越しの際に手放すことになった犬だったが、3歳の僕の唯一の記憶らしい記憶で、随分経ってから、僕がその犬の名前も覚えていたことに、僕の両親は感慨深げだった。
少し視点を変えるだけで、少し踏み出すだけで、ちょっと辛い記憶も、優しい記憶に甦るかもしれない。
それは、生きている今も同じだ。
ちょっと考えてみたり、ポジティブなスパイスを振りかけるだけで、前向きな気持ちを後押しして、良い記憶として残り続けることはあるのだ。
映画のレビューだって同じだと思う。
シュートしたボールが、失速して手前に落下するように、想いが届かないようなこともきっとあるだろう。
でも、チャンスは一回だけじゃない。
バスケのゲームだって、4つのQで合計40分は続くし、人生のゲームも一瞬で終わりなんてことは決してない。
だから、可能な限り何度でも繰り返してみたら良いと思う。
サンカヨウの花言葉は幸せだ。
※ この作品で、菊池亜希子さん演じる美子が、陽の大切にしてるレシピノートを手に取る場面がある。
随分前に、「問題のあるレストラン」というドラマがあって、レストラン企業で働く菊池亜希子さん演じる五月が、ハラスメントの末、そこを辞め失意のうちに実家に帰る際、両親から受け継いだ手書きのレシピノートを仲間に残し、その中でも特に格別なポトフのレシピを中心に、近くのビルの屋上で仲間たちが青空レストランを始め、このハラスメントのレストランに一矢を報いるという物語だった。
これを思い出した。
坂元裕二さん脚本で、僕は、このドラマで初めて菊池亜希子さんを知った。
キャストはそうそうたるメンツで、僕の大好きなドラマでもある。
今回、わざわざテアトルの舞台挨拶をの回を予約したのは、菊池亜希子さん見たさだった。
やっぱり素敵な女性だった。
マイペースでも着実に作品に出続けて欲しい。
いろんな意味で、大好きな作品。
青春映画。大人の側の事情はあまり描かれず、大人を子どもかどう見て...
青春映画。大人の側の事情はあまり描かれず、大人を子どもかどう見てるかの視点から。前のお母さんとのやり取りを尊重する新しいお母さん。その距離感がいい。井浦が娘に夫婦のことを語る語り口、西田尚美が息子に自分のことを語る語り口。ただし、高校生だとすれば、ちょっと子どもっぽ過ぎる。
辿れる記憶は、精神分析的にはある種の抑圧記憶だ。
男の子にとって恋愛はアイデンティティと分かちがたくあるのだろうかと思った。
3枚の絵が、彼女の部屋に並んでいるシーンは美しい。
お気に入りの監督の作品だっただけに物足りなさを感じたけど志田彩良さんがとても良かった!
意味不明のタイトル(笑)
その意味だけ調べて鑑賞。
志田彩良さん演じる陽。
鈴鹿央士さん演じる陸。
この二組の変則的な家族を中心に進むストーリー。
これに加え陽と陸の微妙な関係が歯痒い。
志田彩良さんの演技がとても良い!
本作のキャストの皆さんの中でもずば抜けて良かった印象。
最近観た東大を目指す学園ドラマからかなり成長した感じ(笑)
家族の愛情や友情などを表現していた感じで暖かく鑑賞できた印象。
山荷葉を見に行きたくなります。
因みに花言葉は親愛の情、幸せらしいです( ´∀`)
千葉県でもちゃんと公開して
イオンエンターテインメント配給ですよね?
千葉県にもイオンシネマ多いのにどこもやらない。イオンの本社は千葉県ですよー。
ここ数ヶ月〜半年、千葉県でやらない映画多すぎです。簡単に県外には行きにくいので困りました。
悩みましたが、やっぱり今泉監督作品はスクリーンで観たいので久しぶりの県外遠征です。
今泉監督らしくとても優しい映画でした。
中高生同士の恋愛や悩みなど淡い懐かしい物語と、親から見た子供たちへの愛情の物語の二通りの面があります。
私は年齢的に、やっぱり親の立場からの部分に涙。
多分、ストリーを文字に起こせば普通の話かもしれません。
それを演者はもちろんですが、絶妙な間とセリフのない所の目線とかで優しく描かれています。
さすが今泉監督という感じです。
子供たちにそんな早足で大人にならなくても、、、という気持ちと、大人たちが正面から問題に向き合って、自分の弱さを正直にさらけ出すところが良かった。
葉が小さいのに花が大きいのがサンカヨウという花なのですね。
細かいセリフや設定が、「そういう事か」と切なくなった。
セリフの意味や、小さな伏線回収?みたいなものがボディブローのように効いてきます。
「かそけき」も「サンカヨウ」も初めて聞く日本語で、有人の窓口で困りましたが。
今泉監督の良さ健在
最初に言っておきますと自分は今泉力哉監督のファンなので、どうしてもひいき目にはなってしまうのですが、今作は義理の親と本当の親との関係と、高校生の恋愛といった自分が知る限りではまだ扱っていない所を描いたのかなと思います。本当の初期作品は観ていないのであったらすみません。
同じ「好き」を描いても大人だとこういう「遠慮」みたいなのはないよな、と思いながら観ていて、まあ正直自分の青春にはこんな恋愛イベント起きませんでしたけど、分かる分かるとなるのが今泉監督のすごい所だと思っています。
若手の中でも今自分がすごいなと思っている鈴鹿央士の演技も「蜜蜂と遠雷」「ドラゴン桜」とはまた全然違った演技で、なんか分かりやすいキャラクターではないのだけどちゃんと行動に説得力のある演技をしていて良かったです。
幽(かそ)けき存在の愛おしさ
サンカヨウがどんな花なのか。
映画を見る前に、是非Google先生で確認しておいてください。写真もたくさん載ってます。
映画は原作よりも、陽、陸、沙樹の三人の感性がキュッと詰まって描かれます。また、原作では新しい母である美子さんの少し不器用だけどその分、お釣りがくるほどの包容力と優しさがさり気なく描かれていましたが、映画ではそれほど強調されていません。
父、母との関係性は大人の働きかけよりも陽本人の心の移ろいを通して描かれ、高校一年生の陽、陸、沙樹の個々の心への寄り添いを重視して描いているように感じました。
今泉監督の独特の間はこの映画でも健在で、鑑賞者の想像力を微妙に刺激してきます。明瞭さを求めてしまう方にとってはもしかしたら退屈さに感じてしまう演出なのかもしれませんが、陽、陸、沙樹それぞれの内面を想像するだけで、とても愛おしくて、暖かく抱きしめたくなります。
サンカヨウを見て思い浮かべるさまざまなイメージ。
淡さや透明感やその出現頻度や儚さ…
人それぞれが思い浮かべるイメージと陽や陸や沙樹が抱えるものはどこかで重なるけれど、絶えず移ろってもいる。
強い絆で描かれる家族もいいけれど、サンカヨウに象徴されるかそけき(幽けき)関係性のほうが、〝居場所〟としては心地良いこともあるのだと思います。
陽と沙樹の、現実を受け止める力と覚悟と決意。
陸のアイデンティティ模索の葛藤。
うん⁈ なんだか、この男女の精神性の違いは、大人になってもあまり変わらないような気がしますね。
基本、男は甘ったれなのでしょうか。
燦然と瞳輝く“中井友望”という逸材を見逃すな!
とにもかくにもかわいい映画。愛でる映画。
今泉監督の過去作でいうと、「mellow」がタッチとしては一番近いかもしれない。当事者にとっては大きな恋愛、家族愛、生活の激変のように見えて、鑑賞者にとってはすごくミニマムな問題で、それだからこそ共感したり、応援したりできるタイプの映画。
それでいて今泉組3本目にして初主演の志田彩良さんの透明度がこの作品の魅力を増している。ドラゴン桜の共演前だったという鈴鹿央士さんとのピュアピュアなやり取りにおじさんほっこり。
とはいえ、一番語るべきは贔屓目たっぷりですが中井友望ちゃんの魅力でしょう。なんですかあの水晶体の吸引力は。感情がのってないように見えて、語尾の上げ下げで余韻を残す声の演技もグッド。テンカラット○周年(忘れました)記念作品だから抜擢されたのかな?また今泉監督の作品で見たいです。稀有な逸材ですよ。
今泉監督が家族愛を描くとこうなるのか。根底にある「好きってなんだろう」は変わらず。好きの種類に悩む2人を魅せるシーンはかなり酷で粋な配置だった。
予告編でも印象的なセリフを中井友望さんが言うシーン、鈴鹿央士さんは雨の中座って自分には何もないと語る、中井友望さんは立ってどことなく上から目線で語るという構図の作り方も好きでした。大切だから言えない。あの後のバスケットゴールに向かってのシュートでも確実に映像としては語れている。
自分にとっては完全に異種な子どもと急な共同生活が始まったところでの感情の揺れ動き、「ただいま」という前の扉の前での決心のシーンなど、さらっとやってるけど重かった。「またっていつ?」っていうセリフもさらっと核心を。
ファーストカットがここに繋がるんだという驚き。「街の上で」でもやってたようなタイプのスマートさ。
芹澤さんは今後今泉組のいくつの店舗のカフェの店員をやるんだろう(笑)
エンドカット、ちょっと蛇足だったような気もするけど、二人の関係を言葉で説明しなかったことは○
シアタス心斎橋の初日レイトショーが貸し切りとは何事だ!観に行ってください!!
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