「表情で語らせるカット割り」かそけきサンカヨウ ちゃーるすとんさんの映画レビュー(感想・評価)
表情で語らせるカット割り
若い頃にどんなことを考えていたかなんて本当に記憶にないんだけれど、そんな年頃を家族の問題に悩まされて生きることでどんな風に思い、生きるのだろうか。
この映画を見ていると、自分が学生時代にタイムスリップしたような感覚に陥る。
少女目線で終始描かれるからなのか、少年たちのたむろするシーンが多いからなのか、監督の狙い通りに感情移入してしまう。
そこであの志田彩良さんの表情で語らせるカット割り。素敵。
ストーリー自体はありふれてはいないけど想像の範囲内で進んでいくし、それほど起伏もなく単調で美談すぎるのだが、表情で語らせるカット割りがあまりにも効果的で印象に残る。
儚く過ぎ去る青春の時間、サンカヨウのように神秘的で脆い時間。
そんな時間を体験したい人は見るべき1作。
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