「現実的には思えない空気に渋さを覚える、役者は安定感アリ」かそけきサンカヨウ たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
現実的には思えない空気に渋さを覚える、役者は安定感アリ
インフルワクチンを打った後だからか、眠くなってしまった自分に凹む。子供が苦手なので導入にのれず…。家族の形を誰かに投影してみる美しさは感じられた。
今泉力哉監督の作品は好きだから本作も観たのだが、自分は引き込まれるような会話とそこにある明瞭な心模様が好き。本作はその空白を長回しすることで家族だからこそという温度を感じさせてくれる。だが、そこが眠くなってしまって…。
しかも、割と序盤にすれ違いの修復が終わったこともあって、何か優しい家族像をぬくぬく味わう程度に感じた。まだ若いから、なんて言うとあれだけど、凄く経験をしてきた人が観る景色に写った。つまり、渋いのである。
志田彩良の魅力を知っている今泉力哉監督だからこそ、凄く瞬間的な熱量を引き出していると感じる。彼女が主役ではあるんだけど、鈴鹿央士から見る家族像も何か掴めそうで掴みにくい。複雑が故に届かない「好き」は自分の未熟さから共感へと形を変えていった。
つい数日前にこの監督さんからブロックされていることを知り、ちゃんと真っ向から観れたのかもビミョー。だが、やはり刺さらなかった部分があった訳で、この評価になるのも仕方ないのだと思う。
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