「自分も通ってきた時代だろうけど」かそけきサンカヨウ chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)
自分も通ってきた時代だろうけど
今泉監督というだけでざわつき、期待の高まりを感じます
親や同級生、異性の友人など、どこか共感できる似た体験を思い出せそうな、観ていて懐かしさ、つらさ、残酷さ、入り交じった思いがありました
自分で選ぶことのできない親子や家族関係の中で、よその家庭が自分のところとは違うことを知り、その与えられた環境の中で折り合いをつけて生きていく、主人公の陽の父との二人暮らしも、いなくなった母親とのことも、思うことはあったろうに彼女なりに折り合いをつけていたであろう
それが父の再婚を機に、新たな家族を作っていく過程の中で、悩み苦しみ、そして同級生陸への思いとも重なって、前向きに生きていこうとする陽の姿に、娘を持つ自身としては自分の幼かった過去と親として子を見る思いを重ねていました 原作は未読ですが、原作と違うところがあったとしても、志田さん鈴鹿さんの気持ちの揺れは、年取った今の私が観ても時めくものがありました
他の方も指摘されている同級生役の中井さん、ああいった役回りもほろ苦く感じるものでありました (10月21日 京都シネマにて鑑賞)
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