サイコ・ゴアマン

劇場公開日:

解説

カナダの過激映像集団「アストロン6」のメンバーで、「マンボーグ」「ザ・ヴォイド」の監督として知られるスティーブン・コスタンスキが監督・脚本を手がけたSFスプラッターアドベンチャー。庭で遊んでいた8歳の少女ミミと10歳の兄ルークは、太古の昔より地底に埋められていた悪魔「残虐宇宙人」をよみがえらせてしまう。銀河中から恐れられる残虐宇宙人の復活により地球は絶体絶命の危機に陥るが、光る謎の宝石をミミが手にしたことで、残虐宇宙人は彼女に絶対服従せざるを得なくなる。「サイコ・ゴアマン」と名付けられた残虐宇宙人は、子どものいたずらに付き合うハメに。その頃、残虐宇宙人の復活を察知した銀河系の怪人たちが、抹殺のため地球へと向かっていた。

2020年製作/95分/PG12/カナダ
原題または英題:Psycho Goreman
配給:アンプラグド
劇場公開日:2021年7月30日

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映画レビュー

3.5こんなに邪悪な少女を見たのは初めてかもなピカレスクコメディ

2021年8月27日
PCから投稿

ゴミ扱いされながらも、レンタルビデオ店で地道に回転し続ける80年代B級C級ホラーの空気を詰め込んだような、バカバカしくも可愛いゴアSFホラーコメディ。すべてが確信犯的で、ツッコむことすらナンセンスなほどバカバカしい。基本的にはどこかで観たようなノリを再現しているのだが、主人公の少女の造形はこわいくらい突出していて、結果、懐かしいけど観たことない気がするヘンな魅力が生まれている。

もう少し説明すると、とにかく主人公の少女が邪悪。完全にイタズラのレベルを超えているし、家族や兄貴や邪神サイコ・ゴアマンに対してもパワハラし放題。倫理的にも礼儀作法としても絶対に間違っているのに、いや、間違っているからこその爽快さがある。みごとなピカレスク映画。この主演の子役を連れてきた時点で、凡百のパロディを凌駕することは決まっていたのだと思う。

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村山章

4.0掛け合わせの妙を超えた化学反応

2021年7月30日
PCから投稿

なんだこりゃ!と久々に声を上げて笑ってしまった。地獄の使者のごとき異星人が残虐の限りを尽くす、かと思いきや、ワンパクな子供達との出会いによって立場が逆転。すっかり主導権を握られ、ブツブツ文句を言いながら彼らに付き従うことになる。しまいには「サイコ・ゴアマン、略してPG」という名までつけられ・・・。目を見張るのはなんと言っても造形美術だ。CG全盛のこの時代に徹底して着ぐるみ造形にこだわり、特殊メイクで表現されるゴアな血みどろぶりにも深い愛がいっぱい。その上、PGだけだとグロいスプラッター物に特化しそうなところを、子供たちを絡ませることでPGが恐ろしければ恐ろしいほどフリとなって、丁寧かつ粋のいいコメディの形が生まれていく。対極にあるものの掛け合わせはある種の定番セオリーとは言え、両者の相性の良さには眼からうろこだ。80年代テイストも懐かしく、この時代を知る世代にはたまらないものがあるのでは。

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牛津厚信

3.5残虐宇宙人なのに8歳少女の言いなりになるサイコ・ゴアマン、その関係性が楽しい

2021年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

手作り感はあるがチープじゃない。特撮愛あふれる快作にして珍作だ。

8歳の少女ミミと10歳の兄ルークが庭を深く掘っていて、怪しげな埋蔵物を発見。適当に操作したらあっさり封印が解かれ、残虐宇宙人がよみがえる。しかしミミが赤く光る宝石を手にしたことで、2人が勝手に「サイコ・ゴアマン」(Psycho Goreman、略してPG)と名付けた彼は、ミミの言いなりになってしまうのだ!

ミミは子供なので別に世界征服をたくらむでもなく、しょうもないレベルのいたずらをPGに実行させては喜んでいる。他愛なくて馬鹿馬鹿しいけれど、それがいい。

監督のスティーブン・コスタンスキはまだ少年っぽさの残る風貌で、カナダの過激映像作家5人組「アストロン6」の1人。特殊メイクアーティストとしても活躍し、「スーサイド・スクワッド」「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」などメジャーな作品にも参加したとか。本作は低予算の部類に入るが、ビッグバジェットの企画を任されたらどんな映画を作るのだろうか、と将来が楽しみな作り手だ。

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高森 郁哉

3.0ブラックジョークとメタを詰め込んだB級映画

2024年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

B級な割にはCGと着ぐるみ頑張ってる

日本の特撮をベースとしてネタが多いので特撮好きならより楽しめる
ジョークがブラックすぎてシュールになっている面もあるのでシュールギャグも楽しめる

途中間延びした場面もあったがギャグの間の取り方が絶妙なのでニヤニヤできた

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高い坂