MINAMATA ミナマタのレビュー・感想・評価
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ユージンとアイリーンが、会社の病院に侵入して写真を撮り、病気の証拠...
ユージンとアイリーンが、会社の病院に侵入して写真を撮り、病気の証拠を探すシーンがありますが、あれもフィクションです。 彼らが来たときはすでにその病院は廃墟になっていました。私が小学生の高学年だったかな、その会社病院に入って備品などで遊んでいた時に、多数の骨を見つけました。 今思うとあれは、水銀で冒された実験用のネコちゃんだったのですね。 小学校には、体の不自由の生徒が20人ぐらいいました。 最後の写真のお二人も亡くなりました。 ユージンの写真集は昔から知っていましたが、ほんとのところ見たくなかったのです。 映画もよかったのですが、写真も素晴らしいかったですね。 命を懸けて撮ったものという意味が付されていました。 警察がリーダーの家で暴れて、女の子が泣いていましたが、あの当時、彼女は小学生の5年生ぐらいです。 若干年代がずれていますね。 水俣病は複雑です。 だれにも語れませんよ。 何も知らない外国人だからこそ語り、映画も撮れたのだと思います。 感動でもなく、泣くでもなく、心に染みる作品です。
日本人が「過去」にした、水俣
深い愛と悲しみがこもる被写体で悪意を閉ざす。
演じる人物には特別の思い入れを持って挑む彼のことだ、此方も心して見届ける。即興と緻密さ、さながらChick Coreaの様に、感情と魂が吹き込まれた画の連続には息を呑む。今も変わらずに続いている「争いを好まない民による争い」を如何にして知れ渡らせるのか?これは飛躍した解釈ではなく、それを成し得る事こそ写真家が担える力の一部であり、“千の言葉よりも一枚で”なのであろう。役者個々の力が渾然一体であった、Johnny Depp一人の存在が浮いてしまっていたならば、この作品は美談に終わっていただろう。“教えるとは、押しつけることでなく、自分の情熱を伝えること”というユージンの言葉に忠実だったのだ。日本「公害の原点」を、取り糺さず冷静に人間を描いた秀作だろう。
アメリカ映画なんだ。
水俣病、いつの間にか忘れられていた。それを思い起こさせてくれたのが、ジョニー・デップとは。当時の映像とこの度の撮影映像上手く融合させてました。
今なら撮影した写真は瞬時にアメリカへ送信できます、当時はフィルムを守るのも命がけだったんだなあ。
犠牲の上に成り立つ便利
私たちが便利さを求めれば求めるほど、世界中のどこかで誰かが犠牲になっている。
写真だから伝えられること。映画だから伝えられること。教科書で習った程度の水俣病。私も含め、日本人は日本で起きたことなのに無関心過ぎる。
この映画を撮ったのが日本人ではないのも、その一つ。でも、だからこそ、観てもらえる機会は広がっている。
権力は強い権力につき、どんどん拡大していく。いつでも辛い想いを抱えるのは弱者である。弱者にならないように…ではなく、全ての人が幸せになる権利を持っていることを忘れないようにしたい。
なかなか興味深い
低予算B級洋画専門の配給会社・アルバトロスフィルムとロングライドの共同配給ということで、あまり期待せずに見た。
でも、なかなかどうして見応えある内容になっていた。
一番、大きいのは国内の問題を取り扱ったという事。そして、現在進行形の問題であるということもあるだろう。
ただ、写真というその瞬間の姿を形に留めるというメディアの力を映画という映像メディアの中でどう伝えるべきかに腐心しているのが良く伝わってきた。
名のある俳優が多く出演しているが、あくまでも主役は写真なんだ、という事が皆の共有事項であったのだろう。
それにしても國村隼の英語力は流石。
若い頃から海外志向が強く、あの松田優作の遺作・ブラックレインでも(セリフは日本語のみだったが)起用されたのも納得の流暢さ。
真田広之や加瀬亮など国際派と言われる俳優陣の中でも群を抜いていて、ハーフ女優の美波にも引けを取らないレベルと言っては大袈裟か?
ジョニーの想い、無関心ではいられない名作。
名優ジョニーデップが世界に放ちたかったという企画・主演を務めた作品。映画ってやっぱり素晴らしい、見えてなかったものを心に訴えられるメッセージ性。子供の頃、社会科の授業で学んだ日本の高度成長社会の歪の4大公害病。それは未だ終わってはなかったということ。世界の公害病は今も後を絶たないことがエンドロールで紹介される。今を生きる我々はそれをどう受け止めてどう声を上げるべきなのか、真鍋淑郎さんが受賞した地球温暖化を警鐘するノーベル賞、ジョニーの想い、無関心ではいられない名作。
再びの黒船来航
「アウシュヴィッツ・レポート」に続けて観たヘビーなテーマの作品。こちらも人間の尊厳を守るために戦った人々、主人公は言わずと知れたユージン・スミスの物語。史実にどれだけ沿っているのかはわからないが、被告企業チッソがそのまま登場していて好印象。被害者支援団体の内紛、警察権力の介入といったエピソードも挟む一方、悪人顔の國村隼社長が自ら札びら切るとか、LIFE誌が出てすぐに補償を決めるっていうわかりやすい展開は、まあ映画だからしゃあないね。
しかし全体としてよくできた映画だと思う。人間性の回復という重いテーマを扱いながら、ちゃんとエンターテイメントとして成立してる。抑制された演出とカメラ、美術も素晴らしい。音楽は、ラスト・エンペラーが飛び出して驚いたけど、いい感じに坂本教授の味。
「アウシュヴィッツ〜」もそうだけど、今も続いてるぞというエンドロールのメッセージが効いた。そっとしておいてほしい、という声は今も水俣にあるそうだが、世界の耳目を集めたのはユージン・スミスだし、再び光を当てたのはジョニー・デップだし、やはり外圧に弱い日本は黒船が来ないと動けないのかね。
………
今でも、各企業で違反を暗黙し、公になるまで黙っていると言うケースが多くある。化学しかり、車しかり。製造業でなくても、不動産ら販売業でも。音楽会社でも、スポーツ関係でも。いったら切りがないけど、ただ、この作品の様に、責任を取りようもないものもあるけど、最大限の責任をとるのがその集団の最高責任者だ。
と思う。
今の日本の政治体制がこれの最たるもんだ
。集団が大きくなればなるほど責任者は責任ではなく頭同士だけで暗黙の了解をとるハッキリいってクソヤロウだ………。
…切りがないので映画の話だけどこの作品
凄いかった。ただの感動作品や娯楽作品じゃない。きめ…や、あな…より代々的にロングラン上映をしていただきたい。
映画館でみて良かった
表現が正しいのかは分かりませんが、あの母娘の入浴写真はとても美しかった。
人間の尊厳が詰まってるようだった。
涙が溢れてきた。
尊厳を守るために戦わなければならないのは、やっぱり不幸だと思う。
音楽がいいなぁ、と思っていたら坂本龍一だった。
よくぞ水俣を題材にした劇映画を企画・制作・主演したジョニー・ディッ...
よくぞ水俣を題材にした劇映画を企画・制作・主演したジョニー・ディップに脱帽。ユージン・スミスが乗り移ったかのような熱演に魂が震え、共演した日本の役者たちも文句なし。明日、もう一度見ようとスケジュールを調べたら、既に1日2回上映になっている。園子温の糞映画は早く打ち切り、こういう映画こそロングランで上映して欲しい。
世界の公害問題を無くしたい
エイリーン役の美波さんの話をラジオで偶然、聞き以前から興味のあった水俣病を
題材にした映画と言うことで、観たいと思いました。ジョニーデップや真田広之など世界的な
俳優を起用して、かなり気合いが入ってる映画だと思って鑑賞に行きました。
映画自体は、まあまあのできだと思います。大切なのは、公害問題をハリウッドを代表する
映画会社が、取り上げた事だと思います。
持続可能な地球環境が、国連でも叫ばれています。
温暖化問題も大切ですが、公害問題も同じです。
今も発展途上国などで、悲惨な公害が続いているようです。
被害者の悲惨さも問題ですが、地球全体が、汚染されれば、先進国も同じ目に遭います。
報道の力で水俣が、救われたように、映画の力で、地球を救えれば素晴らしいと思います。
今後の映画界の方向性を示す映画だと思います。
史実なのだが・・
アラ還の自分は小中学校の歴史の中で、水俣病やイタイイタイ病は知っているつもりだった。しかし、あらためて映画を観ると、こんな事があったのだと、当事者には申し訳ないが関心して観てしまった。
ただ、こういう映画に恋愛を絡めるのはどうかと。
大丈夫、観ても恐くないよ
暗いドキュメンタリーなどではなく、現実を元にしたストーリー映画 工業国は負の遺産を背負っている 人の生命よりも大切なモノはないということ それを蔑ろにした産業なんてあり得ない 水質汚濁防止法ではアルキル水銀化合物の基準値は「検出されないこと」です
社会派ガチガチでちょっと退屈な映画かと思いきや!
全然違いました。観てよかったです。
セリフ少なめで、ビジュアルに訴える場面が多く、泣きました。
そして、あのはちゃけた海賊だったジョニー・デップが、今ではこんなに熟成されているなんて!
デップのチャーミングなところは残しつつ、見事に繊細で優しい人ユージン・スミスを演じきっていました。
戦後、経済発展を急ぐ日本の陰で、そのために命や人生を踏みにじられた人々がどれほど家族で支え合い、そのことを訴え、闘ってきたか…
胸に迫りました。
でも、そのことを世界に伝えてくれた写真家がいたことは初めて知りました。
徐々に住人に溶け込み、自らも暴力に傷つきながら、人生最後の仕事として、命をかけて水俣の事実を写真に込めてくれたユージン・スミス。
やり遂げてくれてありがとう。
人は全力疾走しているときには、踏みつけてしまったものの存在に気付けないかもしれない。
でも、過ちに気付いたときに立ち止まり、次にどう行動するかが何より大切だと思いました。
人間の手によって、失われていい命なんてこの世界に存在しないはず。
それなのに、現在もまだ水俣病はじめ、環境汚染が原因で苦しむ人達がいる。
そんな現実にも、改めて気づかされました。
ラストに流れた坂本龍一の音楽がまたしみるー
しばしの放心状態となりました
ギラギラしつつもギスギスしていた時代
丁度自分が生まれた頃の出来事。小学校の頃には四大公害の一つとして学び、自身は慢性喘息持ちだった。
世界に波紋を広げるきっかけとなった写真家の物語。なので、あくまでも視点はフォーリナーとしてのものだから、我々には違和感があったりもするだろう。でも、そう見えていたのだろうな位が丁度良い。我々が見ている海外も、その土地の人からすれば似たような印象だろうしね。
中々に面倒なキャラクターのユージーンさん。そんな彼だからこその巡り合わせだろうし、きっと必然だったのだと思う。相手側も合わせて、少し綺麗にし過ぎなきらいもあるが、ラストテロップではきちんと「終わってない」と伝えている。
苦しさと優しさの共存する、素晴らしい映画でした。
MITEMITA
社会の授業で学んだ時以来で忘れていた水俣公害問題をあらためて考える機会となっただけでも、この映画の存在意義は大きかったと思います。
正義のために未来のために権力に立ち向かい闘わなければならないこともあるのだと教えてくれました。
ぜひひとりでも多くの人にこの映画を観てほしいですね。人間のエゴが生む公害被害という人災は今もなお世界のどこかで繰り返されているのだから。
カメラワーク、映像、音楽、脚本も素晴らしかったですし、ジョニー・デップの演技は上手さを超えて凄みさえも感じました。
カメラがあると勇気が出る。
ユージン・スミスのストーリーを真ん中に持ってくることで、水俣の闘争話に多少物足りなさはあるものの、全体がいい感じにコンパクトに収まった感がある。
水俣のことをよく知らない人にも観てほしいし、数多あるドキュメンタリーなどでよく知っている人達にも、デリカシーない撮り方はしてないから安心して観てほしい。
デップがデップに見えなかった。その演技力にも感心した。
プロデューサーとして、勇気を持ってカメラを据えた、そのことにも称賛を。
ジョニー、やっぱり大好きだ。
ユージン・スミスとジョニー・デップ ユージンに迫ろうとしたデップと...
ユージン・スミスとジョニー・デップ
ユージンに迫ろうとしたデップという役者の迫力を画面全体から感じました。
ユージンの生涯で2度にわたり致命的な重傷を負わせたのは、どちらも日本人だった。
マグナムフォトの人気フォトグラファーの左目を失明させたのはチッソの社員。その責任は問われぬまま。
それでも日本人を恨むことがなかったというユージン。
いろいろな意味でこの人と、演じた役者と、問題の深さを探りたくなるきっかけを作ってくれた映画でした。
思ったよりいいじゃない
正直退屈な映画かな?と思いつつ熊本出身なんで見てきた🎦ネイティブからすると熊本弁がなんか変とは思うしかなり脚色もあるだろうが事実を元にした話には変わらないし、水俣病はすでに終わったものだと思ってる人多いんじゃないかな?終わってないよ!
日本語字幕付きで耳が不自由な人にも見てもらえる回を見てみました。水俣病の事がよくわかる映画なんで学生さん達若い人達にみてほしいな
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