「不条理と存在意義は対なのかもしれない。」MINAMATA ミナマタ 大粒 まろんさんの映画レビュー(感想・評価)
不条理と存在意義は対なのかもしれない。
これが社会問題を映画にするということだと思う。
社会派などという耳障りの良い言葉ではなく。感動お涙や共感できるか出来ないでもなく、ただただ訴えてくる真実を物語にすることで伝わる強さ。
音楽と映像が非常に良く、言葉にならないところを上手く伝え、映画というその役割を遺憾なく果たしている。あそこで「Forever Young」を流すのは、本当に坂本龍一さんは天才的な人だね。泣かずにいれるわけがない。
演者さんもとても良く、本気で50年以上年取り組んだ内容だと、もはや誰が出ている、上手く演じてるかではなく、演者が演者に見えない時が一番素晴らしいんだと。
企業が地域や人を助ける。それは事実。だから、少しの有害は黙認しろ!ではなく、問題があるなら、開示してそれらも共に解決する道を探ることがなぜこの現代でも尚、出来ないのか、助けるのも助けられるのも人なのに。いつどこで逆転してもおかしくないということが理解できないのが、不思議でならない。資本主義は人を人で無くしてしまう。
人は自分以外の人の苦しみを何度も何度も聞かされないと理解できない。その他人ごとだと思ってるその人が企業の下支えになってるとわかってるはずなのに。
この映画は何度も何度も取り上げてほしい。
不条理な美しさでさえも、生命には感動する。
「Forever Young」は 本当に沁みる曲です 毎日がきみの始まりという意味に勇気が出ます。
ちなみに 私はベタに「Blowin' in the Wind」が好きだったりします。