「何度でも凡ゆる角度から語られるべき水俣」MINAMATA ミナマタ Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
何度でも凡ゆる角度から語られるべき水俣
水俣病を描く映画はこれが最初ではないかもしれない。私も以前、水俣病資料館を訪ね、映画にもできないくらいの辛い現実があることも多少は知っている。それでも、よく映画にしてくれたと思う。やはり新しい世代には新しい映画で伝えないといけない。今回は写真家の視点から描かれたわけだが、まだまだ色々な角度から語られるべきだ。今日でもチッソの後継企業は水俣にあるし、埋め立てなどで景観も変わったなか、当時の再現は難しかったと思う。このような社会派の映画に出演したジョニー・デップの心意気に敬意を評したい。水俣には残された問題がまだあり、エンドロールのキャプションで2013年に日本の首相がこの問題を克服したと語ったという発言を引いた字幕が流れるが、もちろんこれは安倍晋三のことである。
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