劇場公開日 2021年9月23日

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MINAMATA ミナマタのレビュー・感想・評価

全258件中、1~20件目を表示

3.5古風なハリウッドナイズだけど実直さと本気がみなぎっている。

2021年11月30日
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水俣病の問題について詳しいわけではないが、実際に起きたことをかなりハリウッド風に脚色してることは映画を観ていても感じ取れるし、実際、物語的な面白さを優先して、史実を変えたところも多く、メインの登場人物のモデルになった方が、正確ではなくとも水俣病のことを知ってもらえるからという理由から映画を支持されているインタビュー記事も読んだ。 近年では、白人男性を一種のヒーローにして異文化を描くことを批判する声も高まっていて、その轍を踏んでいないとは言えないと思う。しかし、それでもこの映画に見応えがあるのは、作り手のこの事実を世界に知らしめたいという気持ちと、生半可なものは作れないという日本人キャストの本気が感じ取れるから。 被害者の声を届けるための情熱的なリーダーを演じる真田広之、被害者の悲しみと葛藤を過去最高の熱演で体現する加瀬亮、出番はわずかながら一瞬で凄みを感じさせる浅野忠信など、第一線の演者たちの気迫もすごいし、それに煽られるような熱気が映像に宿っているように感じられるのだ。 当事者の方々には複雑な胸中があると思うし、この映画を観て、当事者の声に耳を傾けないのは現実をエンタメとして消費したと謗られてもしょうがないだろう。しかし、この映画の実直さは否定できないし、それゆえに力のある作品に仕上がっていると思っている。

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村山章

4.5今のデップだからこそ表現しえた境地

2021年9月26日
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写真家ユージン・スミスの瞳を通じて語られるこの物語は、我々が常識として知る水俣病に関する知識や記憶にまた新たな情景をもたらしてくれる。外国から引き寄せられるようにやってきた彼は、ファインダー越しに何を見つめ、何を感じたのか。本作の起点が「海外から見つめる瞳」である意味は大きい。赤く照らされた現像液の中でじわりと像を浮かび上がらせていくのは、決して水俣だけにとどまらぬ、世界中に共通する普遍的な怒りと悲しみと、家族と愛情の物語なのかもしれない。それは同時にスミスと我々が「最後の一枚」へと導かれていく荘厳な道行きでもあるかのようだ。これで感動しておしまい、ではなく、本作をきっかけに公害問題のこと、発展の名の下に個を抑圧する社会のこと、それからスミスの生涯をもっと紐解きたくなる。ジョニー・デップだからこそ表現しえた力強い境地がそこにはあった。日本人キャスト一人ひとりにも深い感銘を覚える作品である。

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牛津厚信

4.5知らないことが多く、印象に残った。こういう歴史的事件の掘り起こしは重要と感じさせた。

2024年8月15日
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興奮

知的

萌える

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Kazu Ann

3.0お勉強している自分

2024年2月11日
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決して悪い映画ではないと思う、観ても損はないよ、という感じ。 水俣病について、お勉強している自分がおりました。 主役がイマイチかな。 "FOREVER YOUNG"のシーンは良かったです。

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ぜん

5.0この世界に希望を持てる映画

2024年1月6日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

知的

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あふろざむらい

3.5写真が伝える力…

2023年9月18日
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KEI

4.5裁判に勝っても気持ちは晴れぬ

2023年9月16日
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ジョニーデップの気合いを感じる。 トモコのお風呂の写真は初めてみたとき衝撃であった。 ハリウッド映画で水俣病をここまで詳らかに撮ってくれたことへの感謝と感動しかない。 素敵なアメリカの表現者たち、音楽や新聞や雑誌を作る華やかな始まりから、日本の中でもとびきり美しいランドスケープだがとびきり質素な生活をする水俣の集落での苛立ち、出会い、闘い。 ユージーンも妥協しない、水俣の人々も妥協しない。 トモコのお風呂の写真を撮影するシーンは静寂で尊厳に満ちている。誰もが彼の写真集を手にした時トモコの写真に惹かれる、美しいトモコに震える、そのことを映画にした、できたことがとにかく凄い。 黒旗むしろ旗で闘う水俣の姿が、しっかり取られているのもよい。日本の俳優たちもみな真に迫る演技。 然れども、 裁判に勝っても気持ち晴れぬのだ。当時もそれでも大きな変化も望む言葉もなかったし、今もなお。失われた海も命も集落も元には戻らない。 アメリカさんがこのような映画を撮ってくれるなんてね。

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redir

5.0これは観ておくべきでしょう

2023年9月8日
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・映像作品として 前半は脚本、演出ともに、ややカメラマンの迷いと苦悩に寄り過ぎたきらいがあり、またTomatoesにもあるとおり若干散漫な印象をかんじますが、1時間半を過ぎたあたりからの終盤、「とも子と母親の入浴」撮影シーンからLife誌掲載、裁判所勝訴にかけてのシーンは力強く、圧倒的な感動を提供します。 ・個人的な感想として 何十年も前から断片的に繰り返し見てきたにも関わらず、所詮他人事のニュースの一つとしてしか捉えていませんでした。 当作によって、おのれの無知蒙昧をひたすら恥じ入ります、 自らの反省と、全被害者へ敬意を表して満点です。

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越後屋

5.0処理水放出は別であって欲しい

2023年8月30日
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時と共に忘れ去られる過去を映画として残してくれた製作者に感謝 80年後処理水で苦しむ人が現れませんように願うばかりです

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keisuke

4.5水俣の悲劇を私たちは忘れてはならない

2023年8月28日
PCから投稿

【鑑賞のきっかけ】 公開時から気になっていた本作品。 動画配信が始まったという情報を得て、早速鑑賞してみました。 【率直な感想】 <冒頭のシーンに注目> MINAMATAのタイトルに続き、冒頭のシーンは、子守歌を口ずさんでいるかのような、母親と、その子どもらしき姿が、ほんの30秒くらい流れるのですが、ここは、しっかりと頭に刻んでおくことをお薦めします。 ラスト近くになって、大きな感銘を受けることになるでしょう。 <公害は70年代、国民全体の不安の象徴でした> 本作品の時代設定は、1971年なのですけれど、この年には、日本製のある映画が公開されています。 その題名は、「ゴジラ対へドラ」。 水俣病というのは、作中でも触れられていますが、チッソ株式会社が放出した、工場排水の中に、水銀が混ざっていて、その水銀を摂取した魚を食べた人や、その人から生まれた子どもが、水銀中毒となってしまったものです。 70年代当時は、この水俣病以外にも、四日市ぜんそくや、イタイイタイ病など公害病が多発。 こうした公害病の発生以外にも、工場の排水で海が汚染され、有機物の泥が堆積する事態が発生しました。この堆積物は「ヘドロ」と呼ばれ、「へドラ」は、この「ヘドロ」を題材としたもの。 つまり、この時代は、「公害」による環境汚染の恐ろしさが、子どもたちの間にも伝わっていて、この環境汚染がどこまで広がるのか、国民の多くが不安を感じていたことと思います。 <環境汚染は人類の大きなテーマ> 本作品では、水銀を工場排水として流していたチッソ株式会社(これは、実名です)が、巨悪の根源として描かれていますが、こうした工場排水の放出に規制をかけなかった政府にも責任があるのではないかと思います。 折も折、2023年8月現在、福島第一原発からの処理水の放出が始まり、福島産の海産物が風評被害で売れなくなるのでは、というニュースが駆け巡っています。 その安全性の有無についての意見は差し控えますが、少なくとも、あの水俣病などの公害の時代の教訓を活かした万全な安全対策を取る責任が政府にあると考えています。 なお、本作品では、エンドロールの途中、何枚もの写真が映し出されます。 そこには、日本以外での、環境汚染による被害状況を伝えるもので、環境汚染は、人類の大きなテーマなのだということを実感させられました。 【全体評価】 最後になりましたが、主人公のフォトジャーナリストを演じたジョニー・デップと、チッソ株式会社の責任を追及する団体のリーダーを演じた真田広之の両者の演技には、目を奪われるものがありました。 水俣に住む人々を襲った悲劇的な事件を、私たちは決して忘れてはいけない、というメッセージが強く伝わる良作でした。

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悶

1.0事実でない事をあたかも事実のように作るのは卑怯

2023年8月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

半分は事実だが半分は嘘で、嘘が水俣の本質を濁らせている。

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アンチ

3.5苦しくなるほどの重さ

2023年8月23日
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鑑賞方法:VOD

今頃になって見たのでジョニデに申し訳なかった

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mamagamasako2

4.0後世に継ぐべきもの

2023年8月20日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

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odeonza

5.0素晴らしい映画

2023年7月21日
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 写真の持つ伝える力、それを現代の映像で更に奥深く次世代へ。水俣病という大公害の実態を次世代へ伝えてくれました。  素晴らしい役者たちの力もあり視聴者の心へ強く響いたと思います。  この映画を通して感じたことを活かしてこの様なことが二度と起きないように、世界中で起きている公害にも目を向けながら日々出来ることを考えて生きていこうと思います。

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ゴブリン

1.0文字通りの「蛇足」で快心の台無し

2023年7月17日
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鑑賞方法:映画館
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zem_movie_review

3.0写真

2023年6月25日
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名のあるスター俳優がほぼ単身で日本にやってくる題材で、日本の俳優と共演するというタイプの映画はこれまでも時々あったが、漂流記のようなジャンルなんだろうか。異国情緒を効かせすぎているキライはあるが、ジョニーデップのやさぐれた演技は、抑制されていて実に画にはまっている。 アイリーンとのなりそめ含め、かなり省略された感じがあって、彼個人の私小説的な面は控えめ。公害がメインでそれ自体は取り扱うべき題材であるが、巨悪と弱者の構図の方が際立つ。少年との交流がよかったな。人生終盤において仕事に出会ってしまった状況。本人の動機にもっとフォーカスして欲しかったところ。 構図を際立たせるやり取りや事件が起きるが、リアリティに欠けるくだりも多く、脳内で疑問符がたつ。固有名詞の話なので、盛っているのであれば、メッセージも減じるのだが。

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Kj

3.0映画としては可もなく不可もなく

2023年6月17日
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ちょっと國村隼がカッコ良すぎるんですよね。志がありげに見えるというか。短絡的だけどもっと下品な銭ゲバ社長みたいな役者の方が良かった気がします。2013年に安倍さんが水俣病は克服したって発言をしてたことはまったく知りませんでした。日本のことをアメリカ映画で教えてもらうとは。

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三毛猫泣太郎

4.5ジョニーデップの迫力

2023年5月6日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1971年、ジョニーデップ扮するユージンスミスは、写真機材も売り払ったニューヨークの落ちぶれた写真家だった。そんなユージンのところに富士フイルムの来客があり日本企業のチッソが公害をまき散らしており日本で写真を撮って欲しいと言われた。 水俣病患者の父親に浅野忠信、反対派リーダーに真田広之、チッソ社長に國村隼。 写真家の覚悟が随所に演じられてジョニーデップの迫力を感じたよ。

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重

3.0表現の自由「cinema de 憲法」

2023年5月3日
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鑑賞方法:映画館

<映画のことば> 写真というものは、写す者の魂の一部も切り取るのだ。 時は高度成長期。急速な国民経済の伸長に伴う人口増加を背景に、食糧の増産は不可避の課題。狭い国土で効率よく農産物を栽培するための化学肥料の生産は国策だともいえたのでしょう。その「国策」の陰を暴こうとする一枚の写真―。 表現の自由は、常に「異端者のため」という不思議な権利です。時の権力に迎合する表現は、その保障に値しない―なぜなら、そのような表現が時の権力から弾圧されることは、あり得ないから。 表現の自由は、いつの世にも時の権力にとって都合の悪い表現のための保障でなければならない本質を、鋭く言い表したことばだと思います。 「cinema de 憲法」としても、優れた一本だったと思います。評論子は。

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talkie

3.5人災

2023年3月25日
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なぜジョニーデップが‥と思ったけど、調べてみて理由がわかった。 自分も詳しく知らなかった話を海外の作品によって知るとは。 何とも胸の詰まる、評価のし難い映画だった。『あん』的な。 評価:3.5

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bigsuke