「上杉君も五等分」映画 五等分の花嫁 Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
上杉君も五等分
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マンガ原作で人気作品と言うのは感じていました。しかし予告編は見てなかったし、予習もしないで観に行きました。それで魔法ものだと思っていたのです。分身の術的な……
全くハズレ。しかし、押し付けがましさのない上質な作品だったと思います。五つ子さんたちが蠱惑的な魅力も山盛りなのに、実に上品で、愛くるしい。
5回繰り返された文化祭の3日間は、見ようによってはタイムスリップの不思議な空間でもありました。私的には文化祭や体育祭開催中の高校なんて幻想と妄想の国。そこに上杉風太郎を放り込んで、5回もウロウロさせる、正にこの作品の見せ場だと思いましたね。
風太郎の方が、自分を五等分していた訳です。
5人の女子の真ん中に据えられて、我を通せずにじれったくて、結局は素気なくなる上杉君。でも、そうしてでも中野家の女子と一緒に居たい上杉君を眺めている物語。
原作ではたっぷりある家庭教師時代が、映画では描かれていませんでしたが、そこは女子たちの思い出語りのセリフから、必死に想像力を働かせました。それも愉しかった。
しっかりと、でもソフトに風太郎が「四葉」と言う結論を出す、物語の展開が本当に心地よかったです。子供時代に出会った少女探しの旅がここで完結すると言うストーリーはやや安易感も漂うけれど、騒がしいハピネスは続く。
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