リトル・シングスのレビュー・感想・評価
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結末をどう消化したらいいのか
タイトルの意味が最後にわかるんだけど、わかったからといって結末が消化できるかというと、全くそれはない。余韻があるといえばあるが、演技派の役者たちに引き込まれただけに、ガッカリ感の方が大きい。
過去を引きずる保安官役のデンゼル・ワシントン。心証が真っ黒の容疑者役のジャレッド・レト。壊れてしまった人間同士の胃がキリキリするくらい緊張感溢れる駆け引きを楽しんでいたのに、最終盤でのあっけない幕切れは、落とし穴に足を踏み込んでしまった感すらある。
劇場公開しなかったのは、そこに理由があるかも。
独自の雰囲気をしっかりと持った映画
アカデミー賞俳優で固めてるにも関わらず日本では劇場未公開と聞いていたので、よくある「出演者は豪華だけど内容は・・・」的な映画なのかなと鑑賞前はそう捉えてました。そういった事前の期待値の低さもあって、実際鑑賞してみると全然悪くない作品だと思います。
お話自体に斬新さは無いものの、タイトな演出とそれを邪魔せずに寄り添う音楽、そして何より出演者のハイレベルな演技が作品をしっかりと支えている印象でした。
不気味なジャレッド・レトもいいですが、やはりデンゼル・ワシントン。この人の細かい所作みたいなところが個人的にツボで、リップを塗ったり、カチカチとボールペンを操作したり、わずかに目や唇を震わせたりと行き届いた演技がプロフェッショナルだなぁといつも思います。イコライザーも派手なアクションよりも主人公の日常シーンが印象に残っていて、彼の緻密で違和感の無い演技には心奪われます。
後世にいつまでも残る名作とは言いませんが、観て損は無かった、そんな作品でした。
3人の役者がものすごく良くて見応えがある
良くも悪くも昔からよくあるクライムスリラーであり、それ以上の特別な何かを期待して観ると肩透かしを食うかも。
ただ3人の役者はもの凄く良いし、演出には独特の緊張感と重みがあり、見応えがある。ジャレット・レトの芝居も不気味で凄い。
トーマス・ニューマンの音楽も効果的で素晴らしい。
アクションや驚くようなどんでん返しは無く、物語の主題は、犯人逮捕に取り憑かれて仕事に執念を燃やす男の心象描写と運命である。これが観たい人、または中年男性にはフィットすると思うが、興行的には見せ場が少なくて厳しそう。
だんだんずれる
The Blind Side(2009年、邦題:しあわせの隠れ場所)やThe Founder(2016)やWalt Disney's Promise(2013)のJohn Lee Hancockが監督。
デンゼル、ラミマレック、ジャレットレト──キャストも渋いので見た。
映画内の役をつうじてデンゼルワシントンを知っているけれど、普段の人となりを知らない。──にもかかわらずデンゼルワシントンには大きな人間性をかんじる。かんじませんか。
なんていうか──外見声音抑揚態度仕草あらゆる部位から──にじみ出てくる美質が立派な人だと確信させる因子をもっている。
米大学における著名人の卒業祝辞──といえば定番の人気動画だが、デンゼルのも、胸に響くものがあった。
(こじんてきにさらにDenzel Washington impressionで動画検索すると小一時間はたのしい。)
(デンゼルは)白人女優とベッドシーンはもちろんキスもしないと声明していて、けっきょく人種平等といえども、映画内表現は、様様な謬見を引き連れてくる──わけであって、そのスタンスは賢明だと思っている。
本作での役どころは、どことなく哀しげな老保安官。腹も出ている。ヒロイックな役回りはおそらくイコライザーまでで、今後は初老な配役にシフトしていく──ような気がした。
ラミマレックといえばボヘミアン~で、すっかり代名詞だが、演じたフレディマーキュリーは特殊なじんぶつだったので、あまりに象徴的な役は、俳優にとって一長一短なばあいもある。
──というのも映画内でふつうの人を演じるラミレマックにボヘミアン~のフレディを重ねてしまうと、じっさいの資質がわからなくなってしまうから。
本作では、若手の有能な刑事役。悪くないが、別のことが気になった。
別のこと──とは口まわり。ボクシングでマウスピースをして口を閉じた顔──というのがあるが、ラミマレックはまさにあの顔をする。もっと言うと、ハロウィーンかなにかの仮装で(おもちゃの)ドラキュラの牙をつけて・・・そんな気配値のある口まわりが(やたら)気になった。
鑑みればフレディの口髭は上顎前突を隠すためだったとか。マレックにとってボヘミアン~はつくづく運命的な配役だった──わけである。
ジャレットレトはいつもどおり歪んだ人を演じていた。w。
内容は長すぎ。そして話をひねりすぎ。
終局はほとんど「エッ!そんなことになっちゃうの!」みたいな感じ。違和感が残った。
導入も、撮影も、役者もいい。だが、しだいに倦んでいき、やがて「なんでそうなるの」になる。The Little Thingsのタイトルも反映されていたとは思えなかった。
こじんてきな意見だがデンゼルならば勧善懲悪でも大丈夫。たとえばイコライザーでデンゼルが演じたRobert McCallは、かんぜんなる善で、圧倒的に強かった。
ふつう、善で強い役回りは、うさんくさくなるもの──なのにデンゼルが演るとはまる。
演じる役としてもデンゼルはたんじゅんなほうがむしろはまる──本作を見ていてそんなことを思った。
いいサスペンス?
後味悪い!デンゼル最高!犯人うざ!
犯人役の人がいい意味で極悪すぎてまじでイライラした。この映画のMVP
デンゼルワシントンの顔芸最高
ラミマレックは今回の被害者
サスペンスって感じで捜査パートは面白かったし、後半の犯人とのやり取りもハラハラした
全然関係ないけど、デンゼルが元妻?と喋ってる時「フライト」のアル中デンゼルを思い出して笑った。
そんなに目立ちたいかな。父親としては失格だ
映画「リトル・シングス」(ジョン・リー・ハンコック監督)から。
タイトルの「小さなこと」は、何度か会話に出てくる。
「ジュリーは何を食べた?」「ローストビーフだ、なぜ?」
「小さなことが重要なんだ。小さなことが命取りに」というシーン。
また、作品のラストシーン。
「二度と家に来るな。名前も口にしたり、資料を見たりするな。
奴は甦り、君を破滅させる。
覚えとけ、小さなことが君を追い詰める。命取りになる」。
ただ、あまりインパクトがなく、心に残らなかった。
逆に、物語とは関係ないが、主人公の1人である、
ロサンゼルス郡保安局の巡査部長バクスターに、
取調べを受けている連続殺人事件の犯人が投げかけた台詞。
「言い忘れた。家族の写真を見たよ。なんで人前に出すかな。
そんなに目立ちたいかな。父親としては失格だ。
一体どうやって2人の娘を守る?。女性1人とその家族も救えないのに」
この台詞には、正直、ドッキリした。
連続殺人の犯人らは、こういったSNSなどの写真から、
次なるターゲットを決めたりすることがあるということ。
自分たちから、俺たちみたいな人間に、これが私の家族です、
どうぞ、誘拐してください・・って言っているみたいだ、
そんなニュアンスの言葉と受け止めた。
だから「そんなに目立ちたいかな。父親としては失格だ」が、
心に刺さった。
ネット情報を見ているのは、いい人ばかりじゃないってこと。
犯罪者の心情、肝に銘じたい。
あ、そういう話…?
予告編を観て想像してたのとは全然違いました。
デンゼル・ワシントンだけに、イコライザー的なものを勝手にイメージしてしまってたんですよね…
まぁそれはこちらの思い込みなので作品に罪はないし、これはこれでテーマとしてはありだと思いますが、それにしてはちょっと浅いなという印象。
単調で盛り上がりに欠ける展開に中途半端な伏線。なんか惜しい。
終盤で物語は一気に動きますが、どうせならその先をもっと丁寧に描いても良かったんじゃないかなと。
「こいつ絶対犯人だろ」と思わせるサイコ野郎ジャレッド・レトの演技はさすがでした。
些細な事か、否か
実にオールド・タイプのクライム・サスペンス。
それもその筈。Wikipediaによると、ジョン・リー・ハンコックが脚本を書いたのは1993年。舞台設定も1990年。
当初はスピルバーグが監督候補に挙がっていたらしいが、「話がダーク過ぎる」と離脱。その後名だたるビッグネームが挙がるも、実現せず。
28年後、自らの手で。まるで劇中の刑事さながらの執念!
3大オスカー俳優豪華共演ながら、日本劇場未公開。アメリカでは今年1月コロナ禍の公開故大ヒットには至らず、批評も鈍く。幾つかの映画賞にノミネートされたレトは超サプライズなんて言われたり…。
かと言って、凡作ではない。じっくりタイプのサスペンス。
こういう作風が好きな方、自分もじっくり系サスペンスは好きなので、傑作ではないにせよ、そうつまらなくはなかった。
カリフォルニア州カーン郡の保安官代理ディーコンは、事件の証拠集めの為LAへ。そこで連続殺人事件に遭遇、その手口が5年前に担当していた事件に酷似していた。ディーコンは指揮を執る巡査部長バクスターに協力を求められ、捜査に参加。やがて、一人の男スパーマに目を付ける…。
改めて言うが、じっくり系サスペンス。別の言い方をすれば、静かで地味。
ドンパチ派手なアクション・シーンや心臓バクバクの緊迫スリルもない。今風のグロやバイオレンスも。
ディーコンはキレッキレのアクションも見せないし、バクスターはロックを歌わないし、スパーマはハイテンション怪人でもない。
その分ストーリーで魅せる…かと思いきや、結構穴や粗がある。管轄外の保安官の意見が通ったり、張り込み中の刑事が容疑者らしき人物の車に同乗したり。
徐々に明らかになるディーコンの暗い過去は分からなかったが、バクスターの顛末は何となく予想出来た。
もし本作、ダーク・サスペンスならお手の物!…の韓国だったら、KO級になっていたかもしれない。
しかしながら、デンゼル・ワシントン、ラミ・マレック、ジャレット・レトの3大オスカー俳優の演技対決は、確かに見応えあり!
保安官、ワシントン。渋さと苦味の、いつもながらの安定の名演。
刑事、マレック。エリートで嫌味、熱い面もあり、若さ故の脆い面も兼ね備えた複雑な役所。
容疑者、レト。黒か白か、怪しさ満点。捜査側や見てるこちらも苛々させる。
かつては優秀だったディーコン。
が、捜査に没頭する余り、“些細な事”を犯す。
地方に飛ばされ、仕事への情熱も失う。
そんな時、この事件に遭遇。再び仕事へ情熱を燃やし、のめり込んでいく。
ディーコンを最初は見下していたバクスター。
彼も今回の捜査にのめり込んでいく。
バディを組み、スパーマに目星を付け、決定的な証拠を掴もうとしていた時…、バクスターが“些細な事”を犯す。
それは、かつてのディーコンと同じ。
ディーコンの“些細な事”=暗い過去とは実は…。
エリートでまだ若く、血気盛んだったばかりに、バクスターの精神面のダメージは激しい。
その為に取ったディーコンの行動は人として、いち法の番人として、許されるものではない。
果たして、スパーマは本当に犯人だったのか…?
何とも曖昧。もやもや感が残る。
スピルバーグが難色を示したのも分かる気がする。
ラスト、ディーコンがバクスターに送った“ある物”。
俺のようになるな、些細な事だ。
しかし、本当は些細な事では片付けられない。
後味悪い結末。
もし本作が、28年前の1993年に作られていたら、衝撃のダーク・サスペンスになっていたかもしれない。
映画の世界ではよくある。“些細な事”だ。
引っかかる箇所、多過ぎ
殺人現場に、警官とはいえ、管轄外の部外者入れたり、捜査の指揮官がそいつに意見聞いたり、段々とそいつの発言力が増してったりと、えらいご都合主義の、ユルい指揮系統。
張り込みが2人やったり、容疑者が丸腰とはいえ、手錠もせず、それの運転する車に警官が同乗したり、それらを監視する警官達がいなかったり、容疑者の言うことに従って、警官が地面を掘り返したり~等々、いちいち「それはないで」と、引っかかる箇所が多過ぎ。
まあ、スリラーやらホラーやらも、ある程度リアリティがないと、おとぎ話になって、あんま「ゾッ」とする感がなくなるけど、これもその典型作品。
謎解き的なものは無し
残念! デンゼルワシントン物で期待してたんだけど...年齢的にアクションは出来ないのはしょうがないとしても、もっと理詰めで追い詰めて欲しかった。役者の演技だけの映画でストーリーとしては╳
3大俳優の演技力の賜物
デンゼル・ワシントン、 ラミ・マレック、 ジャレッド・レトのオスカー俳優3人が共演の作品が
日本で劇場公開されないなんて、なんてもったいない。
DVDレンタルでじっくり観させてもらいました。
何とも言えない、落ち着いた雰囲気のまま作品は進んでいき
刑事・推理モノだけど銃撃シーンはなく、
連続殺人事件だけどグロいシーンもない。
一歩間違えば、あくびモノになる可能性があるが
そこはさすがの3大俳優の演技力。
途中だれることもなく、最後の最後まで引っ張り込んでくれました。
ラストに向かって進む中で、「あら、これは!? もしかして?」と
気持ちが落ちていく流れに持っていかれて、
若干モヤモヤ感は残りますが、それはそれでこの作品の終わり方として
心の中に残して観終わるということで自分に納得させました。
彼は、・・
稀有な俳優だと思う。
彼が出演する映画のほとんどは、そう「いい映画」でどの映画も彼の雰囲気やアメリカの「自由と責任」と「信仰と正義」を背負っている。米国のハリウッドの遺産だ。その悲しみを含めて。とくにいまのようなハリウッドにとっても特別だと思う。ただ映画として「特別」というわけではない。
いつばんすきな彼の映画は「マイ・ボディ・ガード」(2004)で、「 THE WALKER」(2011)もわりとすきだ。
いつまでも「彼」であってほしい。
デンゼル・ワシントンへそう願っている。
ジミーなセブン?
3大有名俳優が出演!
デンゼルとレミがジャレットレトを追い詰める!!
なんて想像してたが実際は地味な展開、途中までは面白いがそもそもジャンルが想像していたものと違っていて犯人探しのサスペンスではなかったのね。
ジャレットレトがいかにも怪しい役柄でこいつは黒に違いない!なんてレミみたいになっちゃうよね、最後はセブンの如く煽る煽る。
なんだか微妙なラストになってしまったがやはり俳優が豪華だとそれなりに見れてしまう。
デンゼル・ワシントンが貫録の存在感でした。 少しだけモヤモヤが残り...
デンゼル・ワシントンが貫録の存在感でした。
少しだけモヤモヤが残りますが、じっくりと展開する内容は
実に見ごたえがありました。
ラミ・マレック役の下の娘のCalliah Sophie Estradaという
子役がとっても可愛らしかったです。
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