「傑作!「バットマンvsスーパーマン」の不満を見事払拭してくれた☺️」ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカット もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0傑作!「バットマンvsスーパーマン」の不満を見事払拭してくれた☺️

2021年7月10日
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鑑賞方法:VOD

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①面白かった。4時間の長尺なのに少しも飽きない。まあ4時間もあればキャラクターの深掘りも出来るしサイドストーリーも盛り込めるので話としてかなり筋が通るのは当たり前だが、それでも4時間の間少しもだれないのは凄い。②「バットマンvsスーパーマン」での『スーパーマンが死んだのはバットマンのせいやんけ。どうしてくれんね!』との憤りは2時間バージョンの「ジャスティス・リーグ」では納まらなかったが、こちらバージョンではちゃんと落とし前を付けてくれていて良かったです。③敢えて違いを出しているのかも知れないが、比べるとやはりMARVEL映画の方が明るいし軽い。映画ではあってもコミック調。悲壮感溢れる筈のシーンでも重みがない。「エンドゲーム」で『Whatever it takes』と言いながら深刻な表情で生き残ったナンバーがタイムワープに臨むシーンでも何か倉庫の中を行列して歩いているだけみたいだったし。キャラクターも子供っぽい。世界の危機だというのに仲間割れというか内輪喧嘩するし、宇宙の危機をあと少しで回避できたところを恋人が死んだことで逆上してワヤにしてしまう単細胞野郎もいるし(宇宙の平和を任せられません)。でもまぁ、こっちの方が国際的にはヒットしているんだから、こういうテイストが好きな人の方が多いんでしょうね。④DC映画の方がダークで重い。だがその分、深くて直載的である。MARVEL映画の方が突き詰めればお気楽であるのに対してDC映画の方はどこか不穏感が付きまとう。大人っぽいというと語弊があるが、例えば時間軸を戻すに当たり『エンドゲーム』はようわからん理屈を捏ねたけれど、本作でのフラッシュが光速を超えることで時間を巻き戻す方が分かりやすくて直載的だ。とまあ、MARVEL映画と比べるのはこのくらいにしておいて。⑤4時間の長尺だけあって2時間バージョンでは脇キャラの扱いであったアクアマンとサイボーグのサイドストーリーがグッと膨らんでいる。アクアマンは先に単独の『アクアマン』が製作・公開されたので本作とは多少細部に矛盾が有るにせよ既に彼の物語は分かっているが、サイボーグは本作で初めてバックグラウンドが理解出来たといって良い。彼がマザーボックスの力で再生でき且つそのパワーを持つに至ったため、マザーボックスの具体的な力を誰よりも理解している、というのは出来すぎの話ではあるが、元はコミックなので多めに見ましょう(MARVEL映画をくさしながらこんなことを言っている私って自己矛盾しているかしら)。⑥善と悪とがはっきりしていて典型的な勧善懲悪ものではあるのだが、二ヶ所で挿入されるバットマンが見る別の展開もあったかも知れない世界を描くことで話に重層感が出ている。一体化する寸前のマザーボックスを切り離すところや、チームで力を合わせてステッペンウルフを倒すところは、2時間バージョンより丹念に描いていて大変宜し。⑦不満な点とすれば、最初の闘いの時にはゼウスをはじめ天上の神も参戦していたのに(マザーボックスも人類ではなく彼らが持っておくべきだったのでは?)、後は出てこなかったところ。最終決戦の時にまた出てくるのかな。

もーさん