「原作に強い思い入れがあるから自分には無理だった」そして、バトンは渡された まるさかさんの映画レビュー(感想・評価)
原作に強い思い入れがあるから自分には無理だった
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監督も脚本家も原作のこと好きじゃないでしょ、たぶん。
原作を読んだ後にはそれぞれのキャラクターが愛おしく思えたけれど、映画のキャラクターたちは原作の要素を表面的にはなぞりつつ、泣かせる要素を山盛りにするために舞台装置としてチグハグな行動をさせられているからハリボテ感がえぐい。
特に森宮さんに優子が理不尽に怒鳴った後に謝らずに結婚式でハッピーエンドでしたって何?原作にない蛇足シーンを追加したなら回収して為人を補強する演出としてくれ。
原作の優子なら絶対に言わないし言ってしまったら謝る。
原作に対する解像度が低すぎて気絶しそうになった。
あとは単純に映画としての出来も微妙。
演出が全体的に古くてダサい、セリフが冗長で何もかもを説明しきるから余韻が全く残らない。
原作の洗練された物語運びが台無しにされてる。
幼少期をみぃちゃんという別人の物語としてミスリードを誘う進行にする必要が本当にあった?
早瀬くんのピアノを初めて聴いた時の光の演出、そういうギャグかと思うほどダサかった。譜面が散らばったシーンは撮影した素材無くしちゃったのかな?とさえ思った。
演出の何もかもが効果的に実行されていない。
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