劇場公開日 2021年10月29日

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「いい話なんだなー。」そして、バトンは渡された masako_tsuchiyaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0いい話なんだなー。

2021年11月1日
iPhoneアプリから投稿

最初に。
すごい個人的な感想なので「この感動を共有したい!」という人向けではないでーす。
「そして、バトンは渡された」というタイトルからして期待していたこの作品。
お話としてはとても素敵で個人的には好きなのですが、
どうしても気になっちゃって乗れなかったのです。

劇中の二つの物語の連携はすぐにわかるし伏線もベタベタなので、この種明かしをどう演出で見せるのかというところに注目しましたが、後半はほぼ口で説明。という最近の日本映画のそれでした。ナレーションベースで種明かしの前に出てきた同じシーンを答えを知ってから見てみると、、、あるいはちょっと画面を引いてみるとというようなよくある感じ。「あーはいはい。そうですよね。」とあまり驚きはありませんでした。前半は女の子目線、事後の後半は、お金持ちの男性目線でしたが、やはりここは自由人のあの女性の目線でどれほどの気持ちで行動をしたのかが語られないと感情は伝わらないし心が揺さぶられません。この説明する人もバトンが渡されてるのです。この映画では最後まであの女性の口から本当のことを語るシーンは出てきません。○人に口なし。そこが他と違っていいのかもしれませんが、故に感動味が薄かったです。あの女性の手記や手紙はなかったのか?全てを知っているあの男性に話すシーンは?
そして、なぜあの男性だけにほんとのことを話したのか?ほんとのほんとは彼女しか知らなくていい!それを入れるのは野暮ってもんなのかな?
そんなことを考えながら映画館を後にしました。

途中、いじめっ子が出てきます。これはあの女性と同様、人はその人の背景や事情を知ると見方が変わるということの伏線に使われているのですが、態度がいきなり変わるのがなんかすんなりすぎて「これは裏がありそうだ」とずっと思っていました。しかし最後までいい子のままでした。虐めっ子役はもう少し他にいなかったのかな?
永野芽郁ちゃんも田中圭さんもハマり役でホリプロ制作ですが石原さとみも市村正親もピッタリで主要の配役は良かったです。
お話自体は大好きなので本を読んでみようと思います。

ちなみにピアノの上手な男の子、早瀬の家、今「リッチウーマン」で松田由紀演じる漫画家と同じ家ですね。

masako_tsuchiya