「有終甘美」そして、バトンは渡された みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
有終甘美
ある意味、極上のミステリー。
見事に騙され、涙でぐちゃぐちゃになりながら最後はストンと落ちた。
前半はとてつもなく冗長。
年代は違えど同じような境遇の家族の日常がだらだらと垂れ流される。
まさか、当然予想される内容で2つを結びつけて終わりじゃないよね?
との不安が胸をよぎる。
だが、それでは辻褄の合わないことがちょいちょい挿入される。
そして、その通りの流れに。
ふぅ~、浅くて薄い内容だったな~と嘆息したのだが、大短慮!
ここからが本番だった。
まずは3人の父親の愛に涙。
とくに、市村演じる父親は存在感抜群。
心に深々と染みた。
そこに至っても石原演じる母親の真実にはたどり着いておらず、
それがわかってからの展開は今季一番の盛り上がり。
コロナ対応が終了して1席間隔を空けなくなってしまったので、
すぐ隣に座っている妻に気兼ねして存分に泣くことができなかった。
いなかったら涙腺崩壊、号泣ものだ。
館内では方々から女性の?すすり泣きが聞こえており、
泣いてもかわいいと思ってもらえる女性をうらやましく感じた。
やはり、この手の映画は一人で堪能したいなぁ。
いやぁ~、映画って本当にいいもんですね、と改めて思った。
満点でも良かったが、仕込みとは言え前半つまらなすぎた分-0.5。
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