「読んでから観ても、観てから読んでも、とにかく泣けます」そして、バトンは渡された グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
読んでから観ても、観てから読んでも、とにかく泣けます
優子の母親になることは明日がふたつになるということ。自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるということ。未来が二倍以上になること。
それが梨花の思いの原点。
原作は本屋大賞受賞直後にすぐに読み、映画化が決まってからも2回読んでます。
その思い入れと期待を抱きながら公開初日の最終上映に駆けつけました。
映画化する場合、尺の問題もあるので、当然改編はつきものですが、幾つかの変更プランのうち、満場一致で、これしかないでしょう、と選ばれたと思うほど素晴らしい感動作に仕上っていました。
原作の第一章(高校卒業まで)に当たる部分での比較では、いくつか違和感はありました。たとえば、①優子にとっての自然体は、意地の悪いクラスメイトをおとなしくさせるだけの強さを秘めていることの背景描写②ブラジル行きを巡る父と梨花のやり取り③担任の向井先生と音楽の美人教師、などが不必要にずれているのでは、と思いましたが、原作より長く描かれた第二章(高校卒業後)に当たる部分の描写がかなり丁寧で、監督(脚本)が描きたかったのはこちらだったのか、ということがよく分かると同時に、ある程度、違和感と思っていた部分が伏線の回収という形で解消されたので納得できました。
みぃたんも優子も本当に、明日が二倍以上になるんだ、という思いを実感させてくれる最高のキャスティング。
永野芽郁さんは、朝ドラなどで既にキャリアを相当に積んでいるのに、他者からの愛情を惹き付けてしまう強力な磁力を帯びた〝原石ぶり〟を自然体のように、見事に表現していました。
石原さとみさんは、自分の命を削りながら愛情と笑顔を降り注ぐ、見かけは派手な花火のようなのに実は線香花火(言動からはそう見えないけれど)のような儚い人を熱演。
田中圭さんは、アレ?これは『総理の夫』だっけ?と勘違いさせる、ちょっと世間ズレしている優しい東大卒。
いま、思いつくだけでも、親子とは何かを問いかける映画がけっこうあります。
万引き家族、朝が来る、かそけきサンカヨウ…。
実の親子とか本当の親子、というものの要件を語るときに、『血の繋がり』は生物学的な意味はあっても、絶対条件ではなくなったということなのだと思います。
(蛇足な追記)
『わたしのグランパ』という大好きな作品があります。
筒井康隆さん原作、菅原文太さんがグランパ、そして、石原さとみさんが中学生の孫娘を演じます。
30代の浅野忠信さんもひょこっといい役で出てきます。
DVDの特典映像では、ホリプロスカウトキャラバンでグランプリを獲得した本名:石神国子、のちの石原さとみさんの初々しい姿も拝見できます。プレゼンターは深田恭子さん、なかなか貴重な映像です。
石原さとみさんのデビュー作にして代表作のひとつ。
だと私は思います。機会があれば、是非ご覧になり、読んでいただきたい作品です。
ヨーロッパ映画をアメリカ映画にしよったで❗映画大好きポンポさんか❗って感じです笑
レビューでは残念で終わってますが、現実では面白い話のネタになっているので、観て良かったです。スベらないネタっすw
先ほど見終わりました✨永野芽郁さんの
明るい笑顔に救われた思いがします。
石原さとみさん演じる母親の娘を見守る
深い愛情や、しんの強さが伝わってきました。エンドロールも感慨深い思いで、いっぱいでした♥️
森宮さんがもっと堅物で口下手だったら物語に入り込めたかもしれません。
でもいい終わり方でしたね。余韻に浸りながらのエンドロールはすごく幸せな気分になりました。
↑映画で割愛された、担任の先生や学校の友人との関係性は、一見クールな印象もありながら、人間関係の最適な距離感について暖かく優しく教えてくれます。
グレシャムさんこんばんは!コメントありがとうございます😊
原作3回も読まれたとは!筋金入りのファンですね🤗その想いもレビューに出てますね!
確かに永野芽郁ちゃん可愛すぎて、“原石ぶり”に圧倒されました!
原作買おっかなあ〜🤔
美紅さま
いつもありがとうございます。
私はまったくダメですが、料理の心得がある方にもかなり楽しめると思います。
あと、永野芽郁さんの繊細な表情筋の動きもとても素敵に響いてくるので、多少前の方の席でアップで見ても、ストーリー展開とは別の楽しみが味わえます。
原作好きな方にも満足出来る作品、素晴らしいですね。
維持の悪クラスメイトは黙らせるというよりサラリと受け流していて、それこそ意地悪した方が虚しい最強さを感じましたw
おはようございます。
”石原さとみさんは、自分の命を削りながら愛情と笑顔を降り注ぐ、見かけは派手な花火のようなのに実は線香花火・・”
良い言葉ですね。仰る通りですね。車椅子のシーンは沁みました。
「かそけきサンカヨウ」観たいのですが、近くで上映していません。(涙)
行きつけのミニシアターにリクエストしています・・。では。